『ジョーカー』続編が正式発表 タイトルは『Joker: Folie à Deux』に
『ジョーカー』を監督したトッド・フィリップスが続編でも共同脚本を担当する
『ジョーカー』の続編が制作中であることが正式に発表され、監督のトッド・フィリップスは、そのタイトルが『Joker: Folie à Deux(原題)』となることを明らかにした。
ホアキン・フェニックス主演の映画『ジョーカー』で監督と脚本を務めたトッド・フィリップスは、続編で、共同脚本のスコット・シルヴァーとふたたびタッグを組むことになる。フィリップスは自身のInstagramで脚本の赤い表紙をシェアした。投稿には脚本を読んでいるホアキン・フェニックスの写真も添えられている。
プロットについての情報はほとんどないが、タイトルの「Folie à Deux」とは日本語では「フォリアドゥ(感応精神病)」などと呼称される精神障害のひとつで、ある患者が発端となって、その精神症状が複数の人々に同一の形であらわれる状態を指す。ジョーカーはバットマンやハーレイ・クインとの精神的な依存関係でも知られるキャラクターであることから、このタイトルは彼の映画にふさわしいものであるように思える。
1作目の『ジョーカー』は、どのバットマン映画の世界設定からも切り離された単独の作品として、2019年に公開された。ゴッサム・シティに住むアーサー・フレックという名の孤独な道化師が、限界まで追い詰められた挙げ句、「ジョーカー」としてのアイデンティティを手に入れるまでを描くオリジンストーリーとなっている。
また、『ジョーカー』は『タクシードライバー』や『キング・オブ・コメディ』といった映画から強い影響を受けたことでも知られている。この2本はいずれもマーティン・スコセッシ監督作品だ。
続編のプランはもともと存在しなかったものの、昨年、ワーナー・ブラザースは続編の脚本をフィリップスに執筆させる契約を結んだと報道されていた。一方のフィリップスは、新作を手がけるならばアイデアを練る時間が必要だと語っており、また過去には、1作目にあったような「主題としての重み」がない限り続編を手がけるつもりはないとも述べていた。
主演のホアキン・フェニックスは、続編の計画については何も知らないとしつつ、ジョーカーというキャラクターにはもっと掘り下げられるストーリーがあると語っていた。
『ジョーカー』は公開当初から高い評価を受けた映画である。アカデミー賞では11部門にノミネートされ、そのうち主演男優賞と作曲賞を受賞した。IGNも『ジョーカー』にはレビューで最高のスコアを与え、「原作ファンもそうでない人も等しく、良い意味で心動かされかき乱される作品に仕上がっている」と評している。