BlackBerryがセキュリティ企業のCylanceを14億ドル(約1580億円)で買収すると発表した。
Cylanceは人工知能(AI)や機械学習を活用したソフトウェアによって、エンドポイントに対するセキュリティ脅威を予測、予防するソリューションなどを提供している。同社のソフトウェアは最小限のメモリと電力で機能するという。Cylanceのアクティブ顧客は3500社を超え、Fortune 500企業の20%以上が含まれているという。
BlackBerryは、スマートフォンのパイオニアとして知られているが、現在はデバイスを製造しておらず(ライセンスを受けた別の会社がBlackBerryスマートフォンを作成している)、スマートフォンとIoT向けのセキュリティソフトウェアにフォーカスしている。
BlackBerryの最高経営責任者(CEO)であるJohn Chen氏は、「CylanceはAIとサイバーセキュリティ分野をけん引しており、特にUEM(ユニファイドエンドポイント管理)とQNXなどの当社の全体的なポートフォリオをすぐにでも補完するものになるだろう」と述べている。
BlackBerryは、QNXを含む同社のポートフォリオ全体にCylanceの機能を拡大する計画だ。QNXは、セキュリティにおける各種規格の認証を受けた組み込みシステム向けのOSであり、1億2000万台以上の自動車や医療機器に採用されている。将来的に、Cylanceの技術をモノの企業(EoT)プラットフォーム「BlackBerry Spark」に統合する計画だという。
CylanceのCEOであるStuart McClure氏は、「BlackBerryのモビリティとセキュリティの強みを活用し、Cylanceの高度なAI技術を適応させて、単一のプラットフォームを提供したい」と述べている。
BlackBerryは買収完了後、CylanceをBlackBerry内部の独立した事業部門として運営する計画だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。