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VMwareは米国時間3月7日、ハイブリッドクラウドサービス「VMware Cloud on AWS」がAmazon Web Services(AWS)の欧州(ロンドン)リージョンで利用可能になったと発表した。同サービスは、2017年8月に米国で提供が開始されて以来、今回が米国外での初の展開となる。
これまでAWSの米国西部(オレゴン)リージョンと米国東部(バージニア北部)リージョンでのみ提供されていた同サービスは、AWSのクラウド上でVMwareのエンタープライズクラスのソフトウェア定義データセンター(SDDC)を実現することで、顧客がパブリッククラウド環境やプライベートクラウド環境、ハイブリッドクラウド環境をまたがって任意のアプリケーションを実行できるようにするものだ。
同サービスによって、「VMware vSphere」や「VMware vSAN」「VMware NSX」すべてがAWSのクラウド上で稼働する。また同サービスは、AWSの専用ベアメタルインフラストラクチャ上での実行に最適化されている。
また同日、VMwareのクラウドポートフォリオやパートナープログラム「VMware Partner Network」の拡充とともに、一元的なログ管理を実現する新たなクラウドサービス「VMware Log Intelligence」も発表された。Log Intelligenceは機械学習(ML)アルゴリズムとリアルタイムのログ分析によって、VMwareベースのデータセンターやVMware Cloud on AWSの運用に関する洞察を提供する。
さらに同社は、「VMware Cost Insight」サービスが「AWS」や「Microsoft Azure」、VMwareのプライベートクラウドデータセンターに対する既存サポートに加えて、ワークロードをVMware Cloud on AWSに移行する際のコスト分析もサポートするようになったと発表した。
また、VMwareは以前に発表していた、「IBM Cloud」とVMware Cloud on AWSの双方で利用できる「VMware Hybrid Cloud Extension」サービスが利用可能になったとも発表した。この拡張サービスの目的は、ダウンタイムを最小限に抑える、あるはゼロにしつつ、VMware vSphere環境に対する変更を加えることなしに、企業のアプリケーション移行管理を支援することだ。同社は、メトリクス監視およびアナリティクスサービスの「VMware Wavefront」に対するVMware Cloud on AWS向けサポートの追加も発表した。
パートナー企業向けの発表という観点から見た場合、「vCloud Director 9.1」の最新リリースによって、クラウドプロバイダーはカスタムワークフローとユーザーインターフェース拡張性を用いたサービスの統合が可能になるという。さらにVMwareのパートナー企業は、「VMware Certified Reference Design」の実装によって「VMware Cloud Verified」の取得が可能になった。
VMwareの製品およびクラウドサービス担当最高執行責任者(COO)Raghu Raghuram氏は発表に、「新規および既存アプリケーションの複雑な集合体をサポートするという必要性はクラウドの採用をけん引しており、このようなアプリケーションの必要性はクラウドの意思決定をけん引している」と記している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。