IBMは米国時間9月29日、コンプライアンス関連のコンサルティングを手がけるPromontory Financial Groupを買収する意向を明らかにした。これにより、金融分野の規制に関する専門知識をコグニティブコンピューティングプラットフォームの「IBM Watson」に獲得させるのが狙いだ。
Promontoryは、金融分野で増え続けている規制や、リスク管理というニーズに銀行が対処するための支援を目的に、世界でコンサルティング業務を展開している。
Promontoryは、規制する側にいた人物や、元銀行幹部を雇用しており、IBMはPromontoryのこうした人材が有する専門知識を活用し、Watsonに規制やリスク、コンプライアンスに関するさまざまな知識を身につけさせたいと考えている。
またIBMはこの買収を機に、Watson Financial Servicesという新たな子会社を設立する予定だ。この新会社は順守すべき規制の管理や、金融リスクのモデル化、監視、マネーロンダリングを検出するシステムなどを対象とした認知ツールを開発する。
IBMは発表のなかで「金融機関が規制の変更に対応したり、自らの責務を理解したり、システムと慣習の差を埋めることでコンプライス要件への対処をより迅速かつ効率的に実施できるようにするためのこういったワークロードは、Watsonの認知機能がまさに得意とするものだ」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。