Amazon Web Services(AWS)はクラウドコンピューティングプラットフォーム向けの複数の新機能を提供する。
同社は米国時間8月11日、ニューヨーク市で開催したイベントの基調講演で、リアルタイムデータストリーミング向け分析サービス「Kinesis Analytics」を発表した。また、「Elastic Load Balancing(ELB)」を利用する顧客向けのロードバランサー「Application Load Balancer」を発表し、プラットフォーム全体をまたいでコンテナのサポートを拡大することも明らかにした。
Kinesis Analyticsは、SQLを利用してリアルタイムでストリーミングデータのクエリを容易に実行可能なサービスだ。AWSのリアルタイムストリーミングデータプラットフォーム「Kinesis」をベースとしている。開発者はKinesisを利用してAWSのクラウドにあるリアルタイムのストリーミングデータを扱うことができる。
AWSのチーフエバンジェリストJeff Barr氏は公式ブログで、Kinesis Analyticsはリアルタイムで取り込めるデータ量の境界を上げることができると説明している。
「ストリーミングデータに対して継続的なSQLクエリをかけることができる。入ってきたデータのフィルタリング、変換、サマリが可能になる」とBarr氏は説明している。「これにより、インフラに時間を費やす代わりにデータの処理とビジネス上の価値を引き出すことにフォーカスできる。強力なエンドツーエンドの高機能なストリーム処理パイプラインを、SQLクエリ以上の複雑な作業を必要とせず、5分で構築できる」(Barr氏)。
Kinesisは欧州(アイルランド)、米国東部(バージニア北部)、米国西部(オレゴン)などのリージョンで提供されている。価格は必要な処理ユニットの数により異なる。
Application Load Balancer(ALB)は、同社が2009年より提供しているElastic Load Balancingツールを利用している顧客向けのオプションとなる。
新しいALBはコンテンツベースのルーティングを提供すると最高技術責任者(CTO)のWerner Vogels氏は説明している。開発者はデータがサーバに分散される方法をより細かく制御できるようになるという。
また新しいALBは、コンテナで稼働するアプリケーションもサポートする。
AWSのCTO Werner Vogels氏
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。