コンテナの時代がやって来た。NGINXが1800人以上のITプロフェッショナルを対象に実施した新たな調査によると、マイクロサービスやサービスの統合、提供をより迅速かつ効率的に行うためにコンテナを使用している、あるいは採用を検討している企業が3分の2にのぼっているという。
コンテナ利用が増加している背景には、開発部門に対するより迅速なペースでのソフトウェア配備の要求がある。この調査によると、増大する顧客の期待に対応しようと、アップデートや新たなリリースを「1日に数回」発行しているとした回答者が28%にのぼっている。また、それ以外の回答者(70%)は少なくとも1週間に1度、新たなコードをリリースしているという。
そのことを反映しているためか、開発者の多くは愛用するツールやプラットフォームとして「Docker」やNode.jsを挙げている。一方、最も使いたくないツールやプラットフォームは「肥大化し、進化が遅く、複雑」なものとしており、「Microsoft Windows」やJavaを最も期待外れのテクノロジとして挙げている。
また同調査によると、調査対象企業の3分の2はコンテナを使用している、あるいは採用を計画している。また37%はコンテナを開発環境や本番環境で使用しており、本番環境で使用している企業の3分の1はワークロードの80%以上をコンテナ上で実行しているという。そしてコンテナを使用しているとした企業の半数は、ミッションクリティカルなアプリケーションに使用しているという。
アプリケーション分野におけるマイクロサービスの利用も増加し続けている。企業の70%近くが自社でマイクロサービスを使用しているか、その採用を検討しているとしている。また、44%はマイクロサービスを開発環境あるいは本番環境で使用しているという。さらに、大企業の方がマイクロサービスの使用で後れを取っており、開発環境や本番環境で使用しているとした回答者の割合は36%にとどまっている。
調査ではクラウドの利用にも目を向けており、Amazon Web Services(AWS)が今も支持を集めるパブリッククラウドサービスだとしている。最も優れたクラウドサービスとしてAWSの名を挙げた回答者は半分にものぼり、その支持数はGoogle Cloud Platform、Microsoft Azure、Rackspaceを足し合わせた総数よりも多かった。
アプリケーションのパフォーマンスに問題を感じている企業は全体の75%にもおよび、25%は利用しているアプリケーションが非常に遅いと感じている。こうした組織の多くは問題を認識しているにも関わらず、問題の解決に時間やリソースを割り当てない。実際、パフォーマンスの問題に全く取り組まない、あるいはたまにしか取り組まないと答えた組織は31%だった。
一方、開発者が組織の中で意思決定権を与えられるようになり、リーダーシップを発揮できるようになっていることも明らかになった。調査では回答者の74%が、組織のアプリケーション開発/デリバリツールの選定に関し、責任を負う立場だと答えている。
提供:Joe McKendrick
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。