米国IBMは2月22日、自社のソフトウェアプラットフォームをクラウドに拡張して、ユーザーがさまざまなデータ、アプリケーション、またはトランザクションシステムと接続できるように支援すると発表した。
この取り組みは、開発者がサプライチェーンや在庫管理システム、詳細な顧客記録といったデータ、ナレッジ、トランザクションシステムをより簡単に活用できるようにすることが目的という。日本IBMが2月23日、抄訳で伝えた。
今回の発表の中心となるのが、IBMのWebSphereポートフォリオをクラウドに拡張する「IBM WebSphere connect」。今後、WebSphereの全てのユーザーはIBMクラウドから新機能に直接アクセスでき、実際にクラウド上にあるかどうかに関係なく、あらゆるデータやシステムをクラウドから簡単に利用できるようになるという。これをハイブリッドクラウドへの入口として、既存IT資産から新たな価値を生み出すことができるとしている。
IBMでは他にも以下のようなIBM Cloud向けの「Connect」オファリングを新たに提供する。
API connect
あらゆる企業が、自社のITをAPIとして公開できるようになり、クラウドからの検索、呼び出し、接続を簡素化できるようにする。社内開発者向けAPI作成の自動化などの支援にも役立つ。
App connect
クラウドとオンプレミスのアプリケーション向けに、何百ものビルド済みのコネクションを提供。ビジネス部門の担当者が統合作業を加速できるようにする。
Message connect
IBMのMQポートフォリオをBluemix Message Hubに接続する、Bluemixの新サービス。Apache Kafkaなどオープンなメッセージフォーマットへの接続を可能にする。
DataWorks
アナリスト、開発者、データサイエンティスト、データエンジニアなどが、SaaSのアナリティクス・クラウド・エコシステムへオンプレミスやオフプレミスからデータを移行する際の準備や実行を可能にする。
IBM WebSphere Blockchain connect
WebSphereの全ユーザーに提供される新サービス。ユーザーのブロックチェーン・クラウドからエンタープライズへの、暗号化された安全なルートを提供。
IBM z/OS connect
メインフレームの「IBM z System」で実行されている全てのアプリケーションのAPIやRESTfulインターフェースを作成し、メインフレーム上にあるデータやアプリケーションをクラウドと接続するためのオファリングの新バージョン。