Microsoftが「Windows 10」に搭載するウェブブラウザ「Edge」で、GoogleによるオープンソースのWebM/VP9をサポートすることを正式に発表した。
MicrosoftによるGoogleのWebM/VP9技術のサポートは、Adobe Systemsの「Flash」動画から距離を置くというGoogleやMozillaの動きに追従するものだ(Flashはセキュリティ上の不具合が多数報告されている)。また、最高経営責任者(CEO)であるSatya Nadella氏によるプロプライエタリからオープンソースへというシフトも体現するものともいえる。
Microsoftは今回、WebMとVP9の統合にあたってAlliance for Open Mediaにも加入する。WebMはオープンソースの動画ファイルフォーマットで、HTML5動画タグを利用できる。もう一方のVP9は動画コーデックとなる。同社はOGG、Vorbis、Opusなど他のフォーマットについてもサポートを検討しているという。
Microsoftは7月、EdgeでSilverlightメデイアフォーマットをサポートしない方針を明らかにした。Edgeチームはこの理由について、「HTML5拡張をベースとした実行可能で安全なメディアソリューションの登場」をあげていた。
Microsoftによると、「VP9の初期サポートはまずWindows Insider向けPreviewビルドとして間もなく配信」を予定しているとのことだ。情報筋によると、WebM/VP9のサポートは10月までにInsider向けPreviewバージョンのEdgeで実現する見込みだという。
VorbisとOpusについては、すぐにサポートする計画はないようだ。「Microsoft Edgeにおける最初のVP9実装は(中略)VP9を利用してMP4/AACやMicrosoftがすでにサポート済みのその他のオーディオコーデックを組み合わせたウェブサイトのニーズを満たすことを目的とする。将来、メディアタグやローカルプレイバック向けのVP9のサポートに向けて取り組み、オーディオフォーマットについてもOpusなどVP9と組み合わせて利用できるもののサポートを検討していく」とMicrosoftは記している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。