2001年10月にWindows XPがリリースされてから、ほぼ4年が経過した。最近行われたある調査によると、企業におけるWindows XPの使用率は2005年第1四半期に38%まで増えたという。だが、その1つ前のバージョンであるWindows 2000の使用率は48%で、こちらの方がWindows XPより高い利用率を誇っているのである。この10%の差はそれほど大きくないように見えるかもしれない。だが、(Windows XPの使用率は)2003年第4四半期と比べてもわずか6.6%増加しただけである。しかも、この成長のほとんどは、Windows 95、Windows 98、Windows NT 4などの古いバージョンのWindowsからのアップグレードによるものだ。Windows NT 4はWindows NT 3.51の後継バージョンで、NT 3.51は32ビット版のWindowsの中で初めてそれなりに普及した製品だった。
Windows XP使用率の伸び悩みは、Microsoftがこれまで直面してきたさまざまな問題の中でも最難関レベルのものと言えるだろう。Microsoftの主力商品であるWindowsとOfficeは今でもドル箱だと考えられているが、「これで十分」症候群(エンドユーザーが古いバージョンのWindowsとOfficeで十分だと考える状況)は、Microsoftにとって頭痛の種になっている。複数のコードベースを管理するのが大変なのはもちろんだが、(特に、Microsoft製のソフトウェアに対する攻撃からユーザーとインターネットを守るための重大なセキュリティアップデートは大変だろう)、同社は、次期Windows「Longhorn」に顧客を移行させたいと願っている。Microsoftは、Windows XPにも移行していないユーザーがたくさんいる状況なのに、彼らを一体どうやってLonghornに移行させるつもりなのだろうか。しかも、本当に久しぶりにWindows/Officeの製品群に対抗できる有力な競合製品が(グローバルな)オープンソースコミュニティから登場してきているというのに。
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