一人の栄光と5千万人の恥【特派員コラム】
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は後日、大韓民国の最高指導者として忘れられない場面として何を思い浮かべるだろうか。2023年4月27日の米上下院合同会議での演説も、栄光の場面の一つとして記憶されるのではないかと思う。当時、演説後に議員席に降りてきた尹大統領と「自撮り(セルフィ)」を撮ろうとする米国の議員たちが列を成した。人気スターになった韓国大統領は、浮かれているように見えた。筆者は尹大統領の訪米を高く評価するわけではなかったが、その場面だけは少し嬉しい気持ちで見守った。韓国人の努力と成果が作り出した場面に思えたからだ。