ご存知のように、生成系人工知能(AI)ツールは急速に発展している。それに伴い、OpenAIの「DALL・E 2」やMicrosoftの「Bing Image Creator」といったテキストから画像を生成するサービスは、大勢を驚嘆させる一方で、倫理や盗作をめぐる多くの疑問も招いている。Googleは先ごろ開催した年次開発者会議Google I/Oで、製品ポートフォリオ全体にAIを組み込む方針について2時間もかけて説明した。
今度はAdobeがこの競争に加わる。同社は米国時間5月23日、自社製品で最も広く使われている画像編集ソフトウェア「Photoshop」に画像生成AI「Firefly」を組み込むと発表した。Fireflyは3月の年次デジタルマーケティングカンファレンス「Adobe Summit」で初めて発表された生成AIモデルで、画像カタログ「Adobe Stock」などを使ってトレーニングされているとして、同社は企業での業務や商用向けにアピールしていた。
発表の目玉は、テキストによる指示で簡単に画像を編集できる「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能だ。同社のデモ動画では、山脈の画像の一部を選択し、この機能を使って空の部分をオーロラが見える夜空に置き換える様子が確認できる。色彩やスタイルが異なる3つの画像から選択しており、いずれも元の画像に自然に合いそうだ。
Adobeによると、Fireflyは同社史上で特に成功したベータ版リリースの1つとなり、6週間のベータテスト期間中に1億以上のアセットが生成されたという。
「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能は23日よりデスクトップ版のベータ版アプリで提供され、2023年後半に一般公開される予定だ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」