Googleが2015年秋に、ドメイン「google.com」の所有権を一時的に失い、取り戻すという事件があったが、この件でGoogleが支払った金額が明らかになった。
Googleの元従業員Sanmay Ved氏は、米国東部標準時9月29日午前1時20分に12ドルでgoogle.comを購入した。同氏は、Googleが何らかの理由で所有権を失ったこのドメイン名を、登録サービスサイトの「Google Domains」で購入した。
Ved氏がgoogle.comを所有したのは1分間だ。同氏にGoogleから注文の取り消しを伝える電子メールが届いて処理が取り消され、所有権がGoogleに戻った。
ドメインの所有権をめぐる対立は常に友好的に、また安い費用で解決されるわけではない。いわゆる「ドメインスクワッター」(ドメイン占拠者)は、将来的に存在することが想定される製品名を先取りして、サイトを必要とする企業に高く売りつけ、利益を得ようとしてドメイン名を登録しようとすることが多い(たとえば「appleflyingcar.com」など)。あるいは、著名人の名前に「naked」(裸)などの言葉を組み合わせてウェブサイト名を作成する場合もある。
今回は、Googleがgoogle.comの更新期限を見落とし、第三者が取得できる状態になっていたようだ。GoogleとVed氏は双方とも、このドメイン名がなぜ入手可能な状態になったのか具体的には明らかにしていない。
Googleは1月28日、Ved氏に6006.13ドルを提示したことをセキュリティブログで明らかにした。この金額を数字ではなく文字として見ると、「google」とつづっているように見えてくる。「少し目を細めてみれば、そう見えるだろう!」とGoogleは述べている。
Ved氏がこのお金を慈善団体に寄付する意向を伝えたところ、Googleは提示額を2倍にしたという。ただし、双方とも正確な金額は明らかにしていない。
Googleの支払いは結果的に、インドの貧困地域に住む子供たちのためのフリースクールを運営している団体The Art Of Living Indiaに寄付された。
Ved氏は2015年9月、LinkedInへの投稿で、この出来事について詳しく説明している。Ved氏のLinkedInアカウントによると、マサチューセッツ州ウェルズリー市にあるバブソン大学の経営学修士号(MBA)課程に在籍しているという。Googleはドメイン登録サービスGoogle Domainsの所有者であるため、処理を取り消すことができたと同氏は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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