Fire HD 8は2台のカメラを搭載する。前面カメラは解像度が非常に低く、撮影した写真は粒子が粗くてピントも甘い。身内とビデオチャットをする分にはいいが、自撮りには使わない方がいいだろう。5メガピクセルの背面カメラなら、Fire HD 8の8インチスクリーンで見栄えのする写真を撮影できる。その写真をコンピュータに転送すると、ディテール不足やエッジの甘さが目立ってしまう。全体的に見て、どちらのカメラもいまひとつだが、これはほとんどのタブレットに当てはまることだ。
負荷の高い使い方をすると、約3.5時間でバッテリが尽きた。確かにこのときは、アプリやゲームを大量にダウンロードして利用した。米CNET Labでのテストで、輝度を中に設定し、機内モードで720pの映画を連続再生したところ、平均8.5時間持続した。
Fire HD 8は、お気に入りのAmazon Primeメディアを外で楽しむための安価で利便性と携帯性に優れた手段だ。機能豊富なOSは保護者にも子どもにもぴったりだし、150ドルからという価格で、家族にうれしい機能をこれだけ多く備え、もっとお得な製品というのは、そう見つからないだろう。Amazonの別のタブレットを候補に入れるのなら、話は別だが。
Fire HD 8は自分に合っていそうだが、より大きなスクリーンでゲームや動画をもっと楽しみたい、という人に朗報がある。Fire HDには230ドルの10インチモデルも用意されている。スクリーンが大きいことを除けば、Fire HD 8と全く同じモデルだ。スクリーンが小さくなっても構わないなら、新しい50ドルの7インチFireタブレットを選べば、予算を抑えられる。2014年に100ドルで発売されたAmazon「Fire HD 6」も、小型の筐体に素晴らしい特典が詰め込まれている。
Fire HD 8は他の8インチタブレットと比べてどうなのだろうか。最も共通点の多いモデルはDellの「Venue 8」とLenovoの「Tab 2 A8」だ。いずれもFire HD 8より多くの「Android」アプリを「Google Play」ストアから利用でき、それぞれ150ドルと130ドルでオンライン販売されている。Venue 8はスクリーンがFire HD 8より鮮明だが、スピーカーの性能はかなり低い。Tab 2 A8はFire HD 8と同じ解像度のスクリーンを搭載する。前面スピーカーのサウンドを強化するDolbyアプリもプレインストールされているが、大音量を出力可能なFire HD 8のスピーカーには及ばない。メディア消費が主な用途である人にとって、Fire HD 8の秀逸な音質は、最大の決め手になるかもしれない。
Amazon Fire HD 8は競合機種と比べて際だった製品であり、他の低価格タブレットより優秀である。難点は同価格帯の大半のタブレットにも当てはまるものだが、それでもPrimeメンバーシップを最大限活用する最高の手段の1つだ。Fire HD 8の150ドルモデルの内蔵ストレージがわずか8Gバイト(170ドルモデルは16Gバイト)であることには注意したい。これほど容量が小さければ、本来なら購入を見送る有力な理由になるが、microSDカードスロットがこの欠点を補っている。安い方のモデルを選ぶ場合は、必ずmicroSDカードも購入してほしい。そうしないと、ダウンロードしたものすべてを保存するには容量がまったく足らなくなってしまう。16Gバイトモデルにアップグレードするのと同じ価格で、8Gバイトモデル用に32GバイトのmicroSDカードを買うことができる。この方が得かもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」