「インターネットで申し込む宅配クリーニングのトラブルにご注意!」――国民生活センターは3月5日、衣類の受け渡しに宅配業者を利用するいわゆる“宅配クリーニング”サービスを利用した顧客が、衣服を紛失された、多額の請求を受けたなどのトラブルに巻き込まれているとして注意を促した。
これを受け、宅配ネットクリーニングサービス「リネット」を運営するホワイトプラスは5月15日、同社でのサービス品質向上の取り組みをまとめた「リネット品質 7つのお約束」を発表。今回のトラブルに同社は該当しないとしながらも、こうした活動を通じて業界の健全化を進めたいとしている。
国民生活センターがトラブルの事例として挙げたのは以下の5つ。リネットではそれぞれの事例に対し、以下のように対処していると説明する。
リネットでは、お客様の品物をバーコードでトラッキングできる体制を敷いているため、品物が作業工程のどこにあるのかを追跡できるようになっている。万が一、紛失などのトラブルが発生した際は、業界団体であるクリーニング賠償問題協議会が定める賠償基準に準拠し、補償をしている。
リネットでも過去にお客様の品物がリネットの料金表のどれに該当するか、認識に相違があり、お客様が想定していた以上に料金がかかってしまった場合があった。そのようなトラブルをなくすため、2015年よりルールを見直し、お客様との相違があった場合は、初めて利用されたお客様に限り返品や返金をしている。たとえば、お客様が「ワイシャツ」であると考えてクリーニングに出されたものがシャツの形状上別の扱いになり、価格が想定より高くなった場合は、ご相談のうえ差額の返金や品物をお返しするなどの対応をしている。
リネットではお届け日を厳守してサービスを提供しているが、万が一間に合わない場合は、事前にお客様に連絡をしている。また、お届けした品物の仕上がりにご満足いただけなかった場合は、1週間以内であれば、無料にて再仕上げをしている。
リネットでは、こうしたクリーニング事故が起こらないように検品時と洗浄前の二重チェックをしている。さらに万が一、事故が起きてしまった場合は、1注文あたり10万円、1点あたり5万円を最高賠償限度額として補償している。 なお並行輸入品や、海外で購入された海外製品・海外ブランド品については、1点あたり3万円が最高賠償限度額としている。詳細はご利用規約に記載している。
リネットではお客様からの問い合わせには、原則2日以内(土日など休業日を除く)にお答えすることをSLAとして設けている。また 2日以内にご回答ができているか社内でもチェックしている。
同社では、これら「7つのお約束」を遵守していく上で、100項目を超える「リネット品質基準」による定期チェック、利用後に毎回実施するウェブでの顧客アンケートによる「定量評価」、顧客と直接面談する「定性評価」などによって改善を続けるという。
ただし、リネットでもトラブルがないわけではないという。顧客アンケートによると、品物を畳んでから梱包して届けることによって発生する「タタミジワ」に不満があるとする声がある。そこで、品物を畳む際に挟み込む緩衝材を改善したところ、タタミジワが軽減される検証結果が得られたため、一部で試験運用を開始しており、今夏までに正式にリリースする予定としている。
また、汚れ落ちについても一部の顧客から再仕上げの依頼を受けることがあるため、提携工場や洗剤メーカーと共同でリネット独自洗剤の開発し、汚れ落ちの改善、向上に取り組んでいるという。
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