アナリストのGene Munster氏は、米国時間9月23日夕に公開した投資家向けメモの中で、Apple製テレビセットに関する自身の持論を再び展開した。Munster氏はこの数年間、そうした製品について予想してきたが、現在までのところAppleは自社製テレビを1つも生み出すことなく、相変わらずモバイル端末に集中して取り組んでいる。同社はセットトップボックス「Apple TV」を何年も前から提供している。しかし、広くうわさされているAppleのテレビがこれまでに発売されていたとすれば、それは従来型のオンラインエンターテインメントやアプリといったコンテンツにアクセスできる、本格的なHDTVセットの形をとる可能性は高い。
Munster氏は、「これまでに何度も登場すると予測してきたテレビが、いまだに1つも発表されていないことを考えると、Apple製テレビに関するわれわれの主張を撤回するのは簡単だろう」と述べた。「しかし、つい先日、9月12日に放映されたCharlie Rose氏のインタビュー番組で、最高経営責任者(CEO)のTim Cook氏は、現在のテレビ視聴体験について、『1970年代のまま止まって』いるとして、テレビはAppleが大きな関心を寄せている分野であると語った。Cook氏はまた、AppleはApple TVでテレビ分野に『踏み込んだ』のであり、同社がこの分野に引き続き注目しているとも主張した。さらに、2011年に出版されたSteve Jobs氏の伝記の中で、Jobs氏がついにテレビの解決策を思いついたと述べたことが記されていることにも留意しておきたい」(Munster氏)
これまでの報道は、Appleがケーブルテレビ会社やコンテンツプロバイダーとの交渉で課題に直面していることを示唆している。これらの企業は、自社の得意分野で支配権を握りたいと考えており、Appleとの契約には、まだ十分に乗り気になっていない可能性がある。
Munster氏は、Apple製テレビの発表が2015年になる可能性を否定した。Appleが、モバイル決済システム「Apple Pay」の強化と自社製スマートウォッチの発売で忙しくなる可能性が高いためだ。代わりに同氏は、2016年にはAppleがようやくテレビ分野に参入するだろうと考えている。
「われわれは、コンテンツ業界との関係を深めるとともに、ゲーミングプラットフォームを開発するという観点から、Appleにはやるべき仕事がまだあると考えている。さらに、究極的には、コネクテッドホームの進化に伴って、テレビは家庭用ハブになり得ると確信している。したがって、Appleにとって、テレビに関する次のステップは、Apple TVセットトップボックスのアップデートを披露することになる可能性がある。このアップデートには、一部のゲーミング機能とおそらくは『Siri』が搭載されるだろう」(Munster氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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