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アマゾン初のスマートフォン「Fire Phone」レビュー(前編)--3D効果やデザインなど - (page 2)

Jessica Dolcourt (CNET News) 翻訳校正: 石橋啓一郎2014年07月31日 07時30分

 Fire Phoneが持っている1280×720pのHDスクリーンは、1080pのHDやクアッドHDの画面を持つ機種に比べるとそれほど解像度は高くないが、ピクセル密度は315ppiであり、かなりのものだ。実際、Fire PhoneとHTCのOne M8で4Kの壁紙や拡大した文字を比べたときも、目を凝らさないと違いが分からなかった。

 ボディには、前面の下端に小さな細長いホームボタンがあり、左側面には音量ボタン、SIMカードスロット、汎用キーが配置されている。ホームボタンをダブルクリックすると最近使用したアプリが表示され、長押しすると通話やメッセージの送信などの簡単なボイスコマンドが使える。同様に、汎用キーを1回押すとカメラが起動し(その後は、左側面のどのボタンを押してもシャッターが切れる)、長押しすれば組み込みのスキャニングアプリ「Firefly」が使える(これについては後述)。残念ながら、サムスンの「GALAXY S5 Active」のように、汎用ボタンの使い方をカスタマイズして、他の機能を持たせることはできない。

 上側面には画面ロックボタンがあり、下側面には充電用のMicro-USBが置かれている。スピーカーグリルの右側にあるレンズは自分撮り用であり、背面のカメラには横にLEDフラッシュがある。このデバイスは密封されており、背面カバーを開けることはできないが、32Gバイトの内蔵ストレージを持っているため(足りなければ750ドルで64Gバイトモデルが用意されている)、たいていの場合はそれで間に合うはずだ。

新しい角度からのアプローチ、Dynamic Perspective

 これを3Dと呼ぶ人もいるだろうが、AmazonはDynamic Perspectiveという名前を付けた。この難しい言葉は、このスマートフォンの視覚効果を指すもので、スマートフォンの傾け方によって画面に表示されるものの角度が変わる。

 Dynamic Perspectiveが使われているのは、角度によって見え方が変わるロック画面(一部のものは、ジオラマのように見える)や、ホーム画面のウィジェットやアプリトレイアイコン、メニューバーに畳み込まれた2番目以降の行、検索結果などだ。マップや一部のゲーム(「To-Fu Fury」や「Saber's Edge」など)にも本体の角度で変化するグラフィックが使われているし、ブラウザのページもスマートフォンを傾けることで上下にスクロールできる。もし邪魔になるようなら、この機能を完全にオフにすることもできるので、心配は無用だ。

提供:Josh Miller/CNET
Dynamic Perspectiveのロック画面の見た目は素晴らしいが、一部のデザインは他のものよりさらに没入感が高い。
提供:Josh Miller/CNET

 カメラの操作では、「レンズ状」カメラモードでDynamic Perspectiveが利用されており、あるシーンの複数の写真を1つにまとめることで、ホログラムやGIFアニメのようなぎくしゃくと動く画像になる。

 では、Dynamic Perspectiveは単なるギミックなのだろうか?そうとも言える。この機能がどうしても必要な場面はないからだ。だが、この機能が見せてくれるものの一部はとてもクールに見える。Amazonは、新しいハードウェアのトレンドを作ろうと試み、それを単に3Dのロック画面で終わらせず、OSのさまざまな場所に組み込もうとしている点で賞賛に値する。ただ、一目見たときから、スマートフォンの使い方を変えるような重要なものではなく、パーティでの話のタネのように感じられてしまうことも確かだ。

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