アルゴリズムは成功へのカギである。
Googleは1998年、まさにそのようにしてウェブで最高の検索エンジンの座を米Yahooから奪った。Googleはほかのどの検索エンジンよりも多くの情報を発見し、さらにその情報の中からウェブユーザーにとって最も重要なものを割り出すことによって、オンライン世界の情報の源となった。Googleはアルゴリズムでウェブと人々を結んだ。
対照的に、Facebookはこれまで常に、人と人を結ぶことに取り組んできた。しかし、最新のFacebookプラットフォームが示しているように、同社は今、その情報を使って、Googleがこれまでやってきたことにも手を広げようとしている。すなわち、人同士を結びつけるだけでなく、人を物事やアイデア、メディアとも結びつけようとする試みだ。
そのアルゴリズムは、米国時間9月22日の「F8」開発者カンファレンスにおける発表の重要な部分を占めていた。このアルゴリズムによって、ユーザーのお気に入りの人物やユーザーが行った活動、訪問した場所、使用しているアプリケーション(とその使用状況)などに基づき、そのユーザーが気に入りそうなものを特定することができる。好みの特定に使用されるのはすべて、Facebook独自のサービスや同サービス上で動作するように構築されているすべてのアプリケーションを通じて同社が現在収集している情報だ。
Googleもユーザーのオンラインでの活動を把握しているが、2つの理由から、Facebookほど詳細な個人情報は保有していない。まず、Googleの中核的なサービスである検索は通過点であり、目的地ではない。Googleがユーザーの行き先を把握できるのは、ユーザーが同サイトを通過するからだ。また、ユーザーがブラウザの検索バーや訪問先のサイト上の広告を通じて、同社にヒントを与えることもある。しかし、Facebookは目的地だ。人々はFacebookを訪れ、そこにとどまる。そしてコミュニケーションを取ったり、「Like」ボタンを押したりする。その間ずっと、Facebookはデータを収集する。
2つ目に、Facebookはユーザーの友達を把握している。ユーザーがほかのユーザーと「友達になる」とその情報はFacebookに伝わるが、それに加えて、ユーザーが同サイト上で誰とどのようにコミュニケーションを取っているかというデータは、Facebookのアルゴリズムがユーザーとほかの人々のつながりを分類する上でより多くの情報となる。Facebookが「軽いかかわり」と呼んでいる「Ticker」での活動にユーザーが反応すると(例えば、友達と一緒に音楽を聴くことにしたときなど)、Facebookはその情報をしまい込み、ユーザーの好みとユーザーに最も影響を与えそうな人々に関するデータを少しずつ作り上げていく。
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