#2:開発者たちの機運
開発者を対象とした最近の調査によると、彼らの72%は「通信機能を備えたさまざまな将来のデバイス向けのOSとして、Androidが最も有望である」と考えているという。iOSに対して同様の見方をしている開発者は25%に留まっている。こういった開発者の多くはiPhone用やiPad用のアプリケーションからそれなりの収入を得ている一方、長期的にはAndroidを有望視しているのである。
この調査を実施したAppceleratorのバイスプレジデントであるScott Schwarzhoff氏は「Androidはスマートフォンだけではなく、タブレットや、通信機能を備えたテレビ、CiscoのTelePresenceのような会議システム、ステレオ、冷蔵庫、自動車といったものに搭載されるようになるだろう。Android OSの恩恵を被るデバイスはどれほどあるのかって?その答えは、たくさんある、だ。これは次世代のOSなのだ」と述べている。
BlackBerryやSymbian(Nokia)、Palm WebOS、Windows Mobileの開発者たちがAndroidに流れ込んでいる理由はここにある。その結果、AndroidマーケットにおけるAndroidアプリケーションの数が10万に迫るほどの勢いを見せているというわけである。
GoogleがAndroidプラットフォームをうまく管理し、その分断化を最小限に抑えることができれば、Androidは世界で最も普及したモバイルプラットフォームとなるだけではなく、一般的なコンピューティングプラットフォームとして最も普及したものとなる可能性も十分にあるはずだ。
#1:絶え間ないイノベーション
さまざまな利害関係者(ITメーカーや無線通信事業者、ソフトウェア開発者、Google自身)がAndroidに賭けており、2010年には新たなAndroidデバイスや、Androidアプリケーション、カスタム化されたAndroidユーザーインターフェース、新たなAndroidパートナーも続々と登場してきている。
こういった動きとともに、アップグレードの遅れや、バージョン間での非互換性、アンインストールできない駄目ソフトウェア、数は少ないものの出来の悪いデバイスなどを含む、上記で述べたような混沌とした状況が散見されるようになっている。しかし、オープンソースのエコシステムというものは、それが当たり前なのである。こういったことを回避する術はない。言い換えれば、良いものは放って置いても頭角を現すはずだというアプローチなのだ。
Androidの場合、2010年に入って数多くの製品が頭角を現してきている(こういった製品は、HTC EVO 3GからMotorola Droid X、Samsung Vibrantに至るまで、枚挙にいとまがない)。また、より多くのメーカーがAndroidを採用し、タブレットからインターネットテレビにまで搭載されるようになれば、Androidの普及ペースは2011年にさらに加速していくことになるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「もったいない」という気持ちを原動力に
地場企業とともに拓く食の未来