TISは9月27日、独自のJava開発基盤「Xenlon~神龍」(シェンロン)を開発、全社利用を開始したことを発表した。
Xenlonは、アプリケーションフレームワーク、プログラム自動生成ツール、開発支援ツールガイドの3要素で構成されている。Xenlonのアプリケーションフレームワークは、ライブラリセットのJava 2 Enteprise Edition(J2EE)と、JavaベースのDIコンテナ「Seasar2」のウェブフレームワーク「SAStruts」とO/Rマッパー「S2JDBC」をベースに、ビジネスアプリケーション構築で開発効率向上に有効な機能や部品群をアドオンしたものという。
プログラム自動生成ツールは、設計情報をデータベース化して、機械的に生成可能な部分のプログラムコードを生成する。プログラムコード自動生成で不具合混入を防止でき、開発者が機械的作業から開放され、業務処理部分の思考や技術力に注力できるとしている。
開発支援ツールガイドは、プロジェクトの開発環境や手法を共通化して、開発者のノウハウ蓄積を助け、生産性や品質を向上させるという。統合開発環境(IDE)「Eclipse」にプログラム検査ツールや構成管理クライアントを組み込んだ同社独自のIDE、構成管理システムに格納されたプログラムコード品質の維持を支援し、実態を可視化できるという「継続的インテグレーションツールキット」、自動化されたテストの導入を支援する「自動テスト計画ガイド」「自動テスト実施ガイド」で構成される。
TISは、2010年度上期に顧客企業のシステム開発プロジェクトにXenlonを試験的に導入、システム開発の汎用処理領域で約50%のプログラムコードを自動生成、開発工程の生産性改善に効果を発揮したとしている。このプログラムコードの自動生成にアプリケーションフレームワークの共通機能や部品の利用などを組み合わせることで、同様の業種やシステム種別、開発規模のシステム開発において活用しなかった場合と比較して、最終的に約20%の生産性向上が見込めるとしている。
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