クエリーアイは、iPhone/iPadアプリの市場動向分析ツール「QuerySeeker(クエリーシーカー)」を発表した。10月末よりサービスを開始する。現在、無料で一部のアプリランキング動向を閲覧できる。
QuerySeekerは、iPhone/iPadアプリの企画や開発、販売会社に向けたツールだ。ウェブサービスとして提供される。iTunesのランキングとTwitterの口コミ情報をもとに分析できるのが最大の特長で、iPhoneアプリの企画立案や販売促進などにも役立てられるとしている。
ランキングデータは、アップルが公開しているiTunesのランキングデータのRSS情報を1時間毎にデータベース化し、ランキングの変動を記録。RSSを取得しているのは7カ国(日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア)、各カテゴリ(1カ国あたり最大220カテゴリ)の最大300位までの情報だ。
口コミ情報は、Twitterが公開しているストリーミングデータ(User Streams)を24時間受信し、タイムラインからiPhoneとiPadのキーワードを含むメッセージを解析。メッセージの中にURLが含まれている場合、そのウェブサイトにiPhone/iPadアプリに関わる情報が記載されているかをチェックし、アプリが何かを特定してデータベース化するという。Twitterのメッセージは6言語(日本語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語)に対応し、1分間に約100〜200メッセージを受信し解析を行っているという。
QuerySeekerの事例として、ピアノ演奏アプリ「Finger Piano」を調査した。8月1日から31日までのランキングを見てみると、8月5日に急激にランキングが上がっている。それとリンクして、Twitterでの口コミも急激に増加しているのがわかる。
QuerySeekerでは、価格の変動やツイート、ツイートされたURLも閲覧できるようになっており、8月4日に価格を半額に下げたことで口コミがTwitterで広まり、大きく販売が伸びたと推測できる。
クエリーアイの代表取締役である水野政司氏は、「もともとは、ブログやホームページの情報をもとにウェブアクセス解析を含めようとしていた。しかし、それでは説明のつかない伸びがあり、TwitterのUser Streamsを拾ってみたら、凝縮されたものが隠されていた。現時点では、Twitterが最も有力なツール」とTwitterを取り込むことにした経緯を語った。
水野氏は、メーカーでiPhone向けアプリケーション開発に携わる経験を持ち、Excelなどを用いて自身が動向解析をしてきた。「アプリに携わる人は同様に、それぞれ解析をしていると思うが、手間がかかる作業。QuerySeekerは、自分のアプリがどうだったかのみならず、ほかのアプリはどうか──この2点がわかる。トータルで見てこの市場はどうなのか。他社はどうなのかを分析し、今後に生かす。これは、これまでになかった考え方ではないか」と開発に至った経緯を明かした。
今後は、コンサルティングや、競合を設定しておくと自動で動向レポートが届くサービス、Android、Windows Phoneなどへの展開も考えているという。価格は1カ国あたり月額15万5400円(1アカウントあたり)の予定という。
東京ゲームショウ2010に出展し、ブース:6-C7で同製品を展示している。
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