3Mが生体認証セキュリティを手がけるCogent Systemsを9億4300万ドルで買収することに合意したと、両社が米国時間8月30日に発表した。
3Mによると同社はCogentの株式1株あたり10.50ドルで買い取る予定だが、これは27日の株価終値から18%増しの価格となる。両社の合意によると、3MはCogentの全株式を「10営業日以内に」買い取るとしている。
カリフォルニア州パサデナに拠点を置くCogentは指紋、手のひら、虹彩、顔の生体認証システムを政府機関、法執行機関、企業などに販売している。
巨大複合企業である3MがCogentを買収すると決めたのは、生体認証市場が大きく成長しつつあるとの認識にもとづいている。同市場は現在40億ドル規模とみなされているが、これからの1年間で20%以上の成長を見込めると、3Mは考えている。さらに3Mは、Cogentのサービスによって、法執行機関への展開が見込める点に特に注目していると述べた。
「Cogent Systemsの製品が3Mの事業に加わることで、高度なセキュリティを施した認証情報の発行および認証システムにおけるわれわれの製品ポートフォリオとサービスが強化され、法執行機関アプリケーションにおける3Mの事業の位置どりが確たるものになる。さらに、アクセス管理のほか、商用IDおよび認証アプリケーションへも事業が拡大する」と、3Mのセキュリティシステム部門バイスプレジデントのMike Delkoski氏は声明に記している。
「Scotch」テープや「Post-it」付箋などでよく知られている3Mだが、年間売り上げは230億ドル以上で、グラフィックス、電子機器、通信、ヘルスケア、セキュリティなどで数十に及ぶ技術プラットフォームを有する巨大複合企業だ。
両社によれば、Cogentの役員会は買収提案を受諾しており、買収は第4四半期に完了する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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