この写真には、ガスと塵に加えて多数の新しい星であふれる星形成雲が写っている。NASAによれば、挿入画像は、この雲の本当の中心であるNGC 3603という星団だという。
WISEは「このような星形成雲に広がる温かい塵に特に敏感だ」とNASAは説明している。
WISEの使命の1つは、それよりはるかに詳細な調査のために背景状況を提供して、Hubbleなどほかの望遠鏡を補完することだ。このWISEによる大きな画像は、Hubbleによる挿入画像より2500倍大きい。
この星団には、これまで見つかっている中で最大級の星がいくつかある。NASAによると「それらの星からの風と放射によって、星を形成する元となった雲の物質が蒸発して消散し、中央の星雲を囲む冷たい塵やガスが温められている」という。
この画像から得られた成果の1つは、この星団の中央にある巨大な星が、星団の「ハロー」にある比較的若い星(ここでは赤い点として表れている)の形成を引き起こしたことの状況証拠だ。一方、中心の塵は温度が非常に高く、大量の赤外線を放出している。これが、「明るく黄色い星雲の中心部」となっている。
提供:NASA/JPL-Caltech/UCLA and NASA/STScI/MPIA/Univ. of Heidelberg/Univ. of Illinois at Urbana-Champaign