やはり簡単に使えるのが鍵です。さまざまなオープンソースのツールもありますが、我々は特にウィジェットを作っていただくにあたって、アーティスト感覚を持ったクリエイターが使いやすい環境にしたいという思いがありました。
Adobe Flashはデベロッパーが200万人以上存在することもありますし、ただ単にギークの方だけでなく、アーティスティックな感性を持った方々、つまり専門性に長けている人たちとアートの才能を持った方々の両方を取り込んでいけることを考えた結果、採用するに至りました。
いまChumbyに協力してくれている開発者は、ウィジェットのテストや、個人的に開発している人を含めて数千人はいると思います。ただ、ウィジェットを実際に公開しているのはおそらく数百人レベルでしょう。
そのあたりの具体的な数字は持っていないのですが、ウィジェットを公開して他のユーザーに使ってもらいたいを考える人もいれば、個人的に開発して自分のためのウィジェットとして使っている方もいらっしゃいます。
市場を比較してみると、よく見かけるのが、「ローエンドのリナックスと組み込み型のOSが入った低価格商品」です。これらはフレーム自体の質があまり良くなく、レンダリングに使うフレームも限られてしまいます。市場にはすぐに出せるのですが、結局それに対応するコンテンツを開発するのが難しくなってしまうという欠点があります。
一方、よりハイエンドな商品を見ますと、WIndows OSを搭載し、ウェブブラウザを使うことができます。しかし、そういう製品はプロセッサもメモリも大きなものが必要になりますし、デバイスも高くなる。デベロッパーはたくさんいるが、高額で、システムとしては重くなってしまうという欠点があります。
そこで我々が考えたのは、どこでバランスをとるかということです。十分な機能を持ちながらも、使いやすくすることを考え、FlashやLinuxなどたくさんの人が使っている技術を採用しました。それらを組み合わせることで、最も効果を高めることができたと考えたわけです。
たくさんありますが、いまから申し上げるのは米国での展開となります。おそらく日本では時期がずれてくるでしょう。
米国ですでに始めているキャンペーンに「Chumby Everywhere」があります。Chumbyのテクノロジーをライセンスとして他社に供与するというものです。他社のデバイスのなかにChumbyのテクノロジーを搭載することで、ありきたりの普通の電化製品がより洗練した製品に生き返ることを助けます。
ピクチャーフレームやラジオ、時計など、さまざまなデバイスにChumbyのインテリジェンスを入れることで、Chumbyのネットワークに接続できるようになるのが、米国での大きな動きとなります。ソフトウェアサイドでは、Flashプレイヤーの強化なども随時行っています。
いえ、我々のやり方はAppleとは異なっています。個人的にiPhoneを所有していませんが、iPhoneのアプリケーションには有料のものもあります。Chumbyはオープンでフリーシェアリングという形をとっています。
収益モデルはプラットフォームでの広告収入を考えていますので、ウィジェットも自由に使っていただけます。Chumbyを使っていると、ときどき自分が設定していない広告が表示されます。それが広告収入につながっていきます。これからChumbyの出荷台数が増えるにしたがって、ターゲットとなる層に効果的な広告を出すことも可能になると考えています。
当然、広告に関してはユーザーが引いてしまうもの、うるさいと感じるものは良くないと考えています。そういうところには注意していくつもりです。
そうです。最終的にChumby Everywhereというコンセプトが現実のものとなりますと、主要な収益源は広告収入となります。
そうですね。ハードウェアに関してはよりシンプルなハードウェアを安価に作れる会社もありますので、我々はそういった会社を支援し、ソフトウェア提供で提携していきます。そうしてChumbyのテクノロジーが普及していくことにより、我々の広告収入源も拡大していくので、それをビジネスの柱にしていければと思います。
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