Googleの最高経営責任者(CEO)を務めるEric Schmidt氏は、CNBCが米国東部時間4月30日午後に放映予定のロングインタビューで、MicrosoftとYahooが将来合併することを好ましく思っていない態度をはっきりと示した。
インタビューの全文記事によれば、Schmidt氏は、独占禁止法問題にまつわるMicrosoftの過去を考えると買収は懸念すべき問題だと、インタビューの聞き手を務めたCNBCのアンカー、Maria Bartiromo氏に対し述べている。また、Yahooとの2週間にわたる試験的な提携はうまくいったと述べた上で、Yahooの幹部たちが同社の将来を考えるにあたって、この提携を選択肢の1つとすることへの期待感を示した。
「提携について簡単に言えば、われわれはおよそ2週間にわたって試験を実施し、すでに終了したのだが、その中でYahooは、自社の広告のごく一部をわれわれの提供する広告に置き換えた。この試験は、ビジネス上の話し合いの一環として実施したものだ。もちろん、ここで詳細は明らかにできないが、今回の試験がYahooが現在検討している戦略オプションの1つになっているとわれわれは信じている」とSchmidt氏は述べた。
Schmidt氏は、Googleを率いる以前はSun Microsystemの上級幹部やソフトウェアメーカーNovellのCEOを務めた経歴を持ち、長年にわたりMicrosoftと競い合ってきたわけだが、ワシントン州レドモンドに本拠を置くMicrosoftがYahooを買収することを好意的に見ていないことを、同氏はBartiromo氏との会話の中ではっきりと示した。Schmidt氏は次のように述べている。
Yahooとの試験的提携は、われわれにとって好ましいものだった。その一方で、われわれはYahooと競争関係にある。同社は経営状態もよく、私が思うにすばらしい会社だ。MicrosoftによるYahoo買収の可能性をわれわれが懸念する第一の理由は、Microsoftの過去、そしてYahooの持つ資産がきわめて価値が高い点にある。実際、Yahooが間違った者の手に渡れば間違った方向に使われてしまう可能性があると、われわれは考えている。
とはいえ、Schmidt氏は、Yahooの取り組みがうまくいったと語ったほかは、万が一Googleが(MicrosoftとYahooが合併した場合に誕生する)「Microhoo」連合に直面することになった場合の対応について、その手の内を明かさなかった。
「社内には大きな論争がある。(中略)先ほど述べたように、過去について、そして合併の可能性について懸念している人たちもいる。したがって、われわれが結論に至っているようには、私には思えない。今は議論を繰り返しているところなのだ」とSchmidt氏は話した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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