カリフォルニア州サンノゼ発--膨大なインデックス内でのランキングに不服があるとして、子育てウェブサイトがGoogleを訴えていた裁判で、カリフォルニアの連邦裁判所判事が、原告の主張を認めてこれを審理する意向であることを示唆した。
連邦地方裁判所のJeremy Fogel判事は米国時間6月30日、当地で行われた審理においてKinderStart.comに対し、Googleを相手取った訴状に具体的な情報を追加して再提出するよう求めることを検討中だと述べた。子育て中の保護者を対象としたディレクトリ検索エンジンを運営するKinderStartは、同サイトのランキングを下げたGoogleの行為が、独占禁止法などの各種法令に違反したと主張している。
KinderStartは、Googleによって検索結果ランキングを大幅に下げられたことにより、2005年3月の月間トラフィックが70%も減少したと主張している。KinderStartは従来、検索結果ページの10位以内に表示されていたが、同じ条件で検索した際の順位が大幅に下がったほか、同社サイトのAdSenseによる広告収入も80%低下しているという。
KinderStartの弁護士Gregory Yu氏は、「Googleはライバルをけ落とそうとしている」と述べている。
KinderStartの主張によると、Googleは検索市場における独占を維持するため、独禁法に違反した反競争的行動をとり、検索結果の最初のページからライバルを排除しようとしているという。判事は、双方の当事者の主張を聞いて独禁法の問題に共感したようで、KinderStartの主張しようとしていた点に理解を示した。
Googleなどの各検索エンジンはこれまで何度も提訴されているが、同様の訴訟で成功した例はないと思われる。そこには、レストランや書籍のレビュー執筆者が独自のランキングを出版することを認められているのと同様、検索エンジンにも自らの判断でウェブサイトのランキングを行う権利が憲法修正第1条で認められているといった背景もある。
Fogel判事は9月29日に審理を行い、KinderStartによる申し立ての修正、関連する訴訟に対する仮差し止め命令の要請を検討することを決定した。またGoogleがKinderStartの申し立て却下やKinderStartサイトへの罰則適用などを要求すれば、これらも審理の対象となる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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