黄金バット』(おうごんバット)は、昭和の初期の紙芝居のタイトルロールの主人公。金色の骸骨の姿をし、漆黒のマントを身にまとう。

東京・浅草にて、紙芝居『黄金バット』を上演する男性。

スーパーヒーローアンチヒーローの両面をもつ孤高の主人公であり、一般的には死の象徴として忌避される髑髏をモチーフにしたヒーローという点で、その存在が斬新だった。

その後昭和40年代に漫画映画テレビアニメ化された。特有の「高笑い」と共に現れる、金色のコウモリが特徴的である。

しばしば「日本初のスーパーヒーロー」として紹介される。また、「スーパーマン」よりも8年先立ち誕生した世界最古のスーパーヒーローともされる[1]

概要

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1930年昭和5年)、鈴木一郎原作で白骨面に黒マントの怪盗・悪役が活躍する街頭紙芝居シリーズ『黒バット』[注釈 1]が好評だった。この『黒バット』の最終回では、無敵で不死身の悪役である黒バットを倒す正義の味方として黄金色の「黄金バット」が主人公として突如、登場した(絵19枚を永松健夫が描いた)。

この黄金バットが子供たちに大好評だったため、黄金バットを主人公とした新作紙芝居を蟻友会の後藤時蔵、高橋清三、田中次郎らが製作。当時の驚異的な当たり演目となる。 しかし当時の零細な紙芝居業界に著作権意識は存在しなかったため、多種多様な黄金バットが勝手に作られた。 さらに当時はセリフは書かれておらず口伝だったため、同じ紙芝居でも演者によって内容に差異があるのが普通だった。なお、戦前の『黄金バット』の紙芝居のほとんどは戦時下の混乱にあって散逸、あるいは戦災により焼失したとされる。 当時の紙芝居は貸し出し式だったため倉庫にまとめて保管されており、倉庫が火事に遭うと全て燃えてしまっていた。 また、手書きで写し描きされていたので製作数が少なく、人気作は損耗も激しかった。

 
 
清水寺の紙芝居屋さん(2009年)

歴史

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キャラクター

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黄金バット

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黄金バットは長い歴史を持ち、そのため数多くの作品に登場している。 戦前のものは、初期は欧風の三銃士のような洋装に頭部が黄金の髑髏という(後のアニメ版などとよく似た)シンプルなデザインだった。黄金丸というサーベルを操る他、エーアソーラスという怪獣を使役する。終戦直後は進駐軍によってチェックが入り、くりんとしたパーマ髪の仏像のような顔のヒーローに改変され[6]、後に少年雑誌に連載された永松健夫による絵物語版では帽子を被った長髪の黄金骸骨または痩せこけた老人のような金色の顔という風貌になった。 その後微妙な変更を経て、1966年の映画版で後のアニメなどで見られる「大きな襟付きマントをひるがえして飛んで来る、顔が髑髏で筋骨逞しい金色の超人」という(最初期のそれとよく似た)親しみやすいデザインとなった。武器はシルバーバトン。 絵物語では日本のどこかにあるD山の髑髏岩の下で眠っていた正義の神、1966年の映画版やその後のアニメやマンガ版では古代アトランティスの遺跡で眠っていた謎の超人で黄金の蝙蝠とともに現れるという設定[注釈 2]

アニメ後期には暗闇バットという濃い青色のライバルキャラクターも登場した。

上述の通り多種多様な派生作品が作られたため、作品によっては悪役だったり正体が女性だったりというものも存在する(例:手塚治虫 『怪盗黄金バット』)

ナゾー

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宿敵ナゾーは四つ眼のミミズクの覆面に左手が機械の鉤爪、下半身は円盤の中という奇怪なデザイン。初期には巨大ロボットであるブルタンクや怪タンクに搭乗し(紙芝居版や絵物語版)、後の作品ではどこにでも現れるドリル状の要塞ナゾータワーを根城とする(1966年の映画版やアニメ版)。絵物語では黄金バットに負け、蛇王(じゃおう)という他のヒーローとの戦いによって両足を失った後の黒バットが正体であり、元ナチスの科学者ドブロクスキー博士や妖婆モモンガのお熊(モモンガとは同名の動物ではなく、古代の邪神の名前。黒バット一味はこれを信奉する一族らしいが、お熊以外に信仰心がある描写は無い)、女賊ハルピンお光らを従え宇宙的な悪事を働く(目は2つ)。アニメでは彼自身が元ナチスの科学者エーリッヒ・ナゾー、マンガ版では黄金バットと同世代の超古代人で、生身の手の指が3本であるなど、明らかに人間ではない。1966年の映画版では「宇宙の支配者」を名乗る。アニメ版ではことあるごとに「ロ〜ンブロゾ〜」と叫ぶ。またアニメでは4つの目の色が全て異なり、さらに最終回では逃亡してしまい、黄金バットとの最後の対決はなかった。ナゾーの逃走直後に怪獣が現れ、しかもヤマトネタケルが、彼は怪獣だったのだろうか、と言うなど、ナゾーの正体が微妙に暗示されていた。映画版やその後のアニメやマンガ版には上述の部下たちは登場せず、代わりにドブスキー(1950年の映画)、ケロイド、ピラニア、ジャッカル(1966年の映画)、マゾ(アニメ及びマンガ版)らを従えている。戦前の紙芝居版での描写ははっきりしていないが永松の回想によるとマゾー、ウイスキー元帥、怪モダン、ハルピンお光などを配下にしていたようである[7]

アニメ版放送時の雑誌の紹介によると年齢72歳、身長2m9cm、体重82kg。目からは各種光線を出す。かつての戦争で自分の部下に裏切られダイナマイトで自殺しようとしたが自分の開発した超能力により死ねず生き延びたのだと言う[8]。戦後の紙芝居ではナチスの残党として描かれている[9][10]

登場メカ

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怪タンク
戦前の紙芝居版から登場する、ナゾー一味が登場する人型の巨大ロボット。頭頂部のプロペラで飛行する。アニメ版にもゲーゲオルグという名称のよく似た外見のロボットが登場する。
ナゾータワー
1966年の実写映画版以降の作品に登場する、ナゾーの本拠地。ドリル状の移動要塞で海底や宇宙空間などどこにでも現れる。実写映画とアニメ版とではデザインが異なる。マンガ版(少年キング版)では映画版寄りの造形。
スーパーカー
1966年の実写映画版が初出。ヤマトネ博士らが搭乗する円盤型の飛行装置。実写映画版ではスーパーカー2号として登場(1号は不明)。

紙芝居版

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上述の通り様々な派生作品があった。

元祖と言うべき作品は1930年から1933年ごろにかけて永松健夫が『黒バット』の続編として描いたものだが後に永松が転職したため、加太こうじが代わりに描くようになった。現在上演されるものの大部分は加太版である。

永松版は多くが現存しないが「バック・ロジャーズ英語版」に代表される当時のアメリカのパルプ雑誌に掲載されていたような空想科学もので、前作から十数年後を舞台に身を改めナゾーを名乗るかつての黒バットとその一味とそれに立ち向かう前作主人公の正夫探偵やその息子マサルや黄金バットとの戦いを描き、舞台を中国やアメリカ、海底や地下に移しながら展開してゆく壮大なものであったようである。

1995年に大空社から永松版の現存するものの一部を収録した復刻版が『元祖黄金バット』として発売された[11]

黒バット

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黄金バットの前作。神出鬼没の怪盗黒バットとそれに立ち向かう少年探偵の正夫との戦いを描く。 大正時代にヒットしていた『ジゴマ』ものを参考に制作したという。 当時紙芝居と言えば紙人形を使った「立ち絵」と呼ばれるもので題材も時代劇が主流だったので凝った背景の平絵式の紙芝居で現代が舞台の怪奇ものはもの珍しくヒットした。

現存するものは発見されていない。

絵物語

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永松健夫版

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太平洋戦争後の1947年(昭和22年)から明々社(のちの少年画報社)より刊行された、永松健夫による絵物語作品の単行本シリーズ。1948年(昭和23年)には明々社から雑誌『冒険活劇文庫』(少年画報)が創刊され、永松による絵物語が掲載された。

  • 『黄金バット なぞの巻』(1947年、明々社)
  • 『黄金バット 地底の國』(1948年、明々社)
  • 『黄金バット アラブの王冠編』(1948年、明々社『冒険活劇文庫』連載)
  • 『黄金バット 天空の魔城』(1948年、明々社)
  • 『黄金バット 彗星ロケット』(1949年、明々社)
  • 『黄金バット 科学魔篇』(1950年、明々社『冒険活劇文庫』連載)
  • 『超人黄金バット 発端編』(1950年、『少年痛快文庫』掲載)
  • 『黄金バット』(1955年、『太陽少年』連載)

他多数

内容は概ね紙芝居版を元にしているが紙芝居版の『黒バット』では黒バットが黄金バットに倒された後、話を仕切り直して黄金バットとナゾー(復活した黒バット)との戦いを描いた『黄金バット』が開始されるが永松健夫による絵物語版では黒バットを倒すのは蛇王という人物で、黒バットがナゾーと身を改めた後に黄金バットが登場するなど、『黒バット』から『黄金バット』序盤までのストーリーの構成が一続きにされ、この他にも変更点も多い。

なお読み切り作品を中心に単行本未収録の回が複数ある他、未完の作品も多い。

登場人物

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  • 黄金バット
  • 黒バット・ナゾー
  • 大木探偵長:紙芝居版の正夫探偵にあたる人物。
  • 大木まさる:大木探偵長の息子。
  • 蛇王:N県H山でライオンの朝日号と共に暮らしていた男。
  • 倉田かず子:倉田青年の妹。
  • ドブロクスキー博士:ナゾーの部下。
  • モモンガのお熊:ナゾーの部下。
  • ハルピンお光:ナゾーの部下。

加太こうじ版

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『繪物語 黄金バット』全2巻、1952年、網島書店。

  • 『繪物語 黄金バット 蛇王の巻』
  • 『繪物語 黄金バット 巨獣の巻』

実写映画

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黄金バット 摩天楼の怪人(1950年)

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黄金バット 摩天楼の怪人
監督 志村敏夫
脚本 西鐵平、越路眞生
原案 永松健夫
出演者 川路龍子
美空ひばり
杉寛
音楽 菊池俊輔
撮影 山崎一雄
製作会社 新映画社
配給 東京映画配給
公開   1950年12月23日
上映時間 71分
製作国   日本
言語 日本語
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1950年12月23日公開。上映時間71分、製作は新映画社。 忍者ものなどの類をのぞけば日本初の特撮スーパーヒーロー映画だが、このフィルムは早い段階で失われており現存しない[注釈 3]

ストーリー

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水爆をはるかに超える威力を作り出すウルトロン超原子を巡り、平和利用しようとする発見者・尾形博士を犯罪組織QX団とその首領ドクトル・ナゾーが狙う。 それに立ち向かう正義の怪人・黄金バットの戦い。

キャスト

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スタッフ

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黄金バット(1966年)

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黄金バット
Golden Ninja
監督 佐藤肇
脚本 高久進
原案 永松健夫
出演者 千葉真一
山川ワタル
筑波久子
高見エミリー
音楽 菊池俊輔
主題歌 ヴォーカル・ショップ
「黄金バット」
撮影 山沢義一
編集 祖田富美夫
製作会社 東映
配給 東映
公開   1966年12月21日
上映時間 73分
製作国   日本
言語 日本語
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解説

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主演千葉真一を迎え、実写化した作品[3][4]モノクロシネマスコープ、73分、製作東映[4]日本では1966年12月21日に封切り公開された。欧米で公開された際のタイトルは『Golden Ninja[4]』。

黄金バットとアトランティスとの関連やヤマトネ博士、ナゾータワーやスーパーカーや黄金の蝙蝠などは本作が初出。

ストーリー(1966年版)

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天体観測を趣味とするアキラ少年は、惑星イカロスが地球への衝突コースをとっていることに気付く。アキラは黒スーツの男達によって拉致されてしまう。黒スーツの男達は国連秘密機関パール研究所の所員達だった。責任者ヤマトネ博士はアキラをメンバーに誘う。研究所ではイカロス破壊のため超破壊光線砲を建造していた。

その完成に必要な特殊レンズの原石探索にヤマトネ博士、パール博士、アキラ、ナオミ隊員、パール博士の孫娘エミリーらは、幻の大陸・アトランタスへと向かう。だがそこは謎の集団によって既に占拠されていた。彼らの首領はナゾー。宇宙征服のためイカロスを呼び寄せた怪人である。

追い詰められた彼らはある棺桶の中に原石を発見する。棺桶には1万年の眠りについた守護者、黄金バットが眠っていた。エミリーが水を注いだことで、復活した黄金バットは、彼ら科学者と協力しナゾーの陰謀に立ち向かっていく。

キャスト(1966年版)

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スタッフ(1966年版)

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同時上映

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媒体

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1980年代に東映ビデオからVHS、2005年4月21日にからDVDが、それぞれ発売された[12]。 この他朝日ソノラマよりソノシートドラマが発売された。

黄金バットがやってくる

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加太こうじの半自伝的小説『紙芝居昭和史』を映画化したもの。 1972年に東宝から公開された本作は、黄金バットの起源に焦点を当てた作品。

テレビアニメ

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黄金バット
 
ジャンル テレビアニメ
原作 永松健夫
脚本 島内三秀
ほか
演出 石黒昇
ほか
監修 加太こうじ
申相太
声の出演 小林修
島宇志夫
村越伊知郎
高橋和枝
松島みのり
栗葉子
立壁和也
内海賢二
ナレーター 藤本譲
音楽 田中正史
オープニング 『黄金バット』(ヴォーカル・ショップ
エンディング 『黄金バット数え歌』(鈴木やすしコロムビアゆりかご会
言語 日本語
製作
制作 読売テレビ
第一動画
放送
音声形式モノラル放送
放送期間1967年4月1日 - 1968年3月23日
放送時間土曜19:00 - 19:30
放送枠読売テレビ制作土曜夜7時枠のアニメ
放送分30分
回数52回

特記事項:
大塚製薬一社提供
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黄金バットの出身地がアトランティスになるなど、設定のいくつかは1966年の映画版に準拠している。

テレビアニメのストーリー

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新発明のスーパーカーの飛行テストを行っていた科学者ヤマトネ博士と、息子のタケル、助手のダレオは、南極沖で乗っていた船が世界征服を企む悪のナゾー一味に撃沈され、漂流していた少女マリーを救出する。その後、一行はアトランティス大陸を発見し上陸。遺跡の中で古い棺を発見し、碑文の指示に従って中に水を注ぐと、黄金バットが1万年の眠りから甦った。 復活した黄金バットはヤマトネ博士らとともにナゾーとの戦いに身を投じる。

登場人物・キャスト

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黄金バット
声 - 小林修
謎の怪人。黄金バット#黄金バットを参照。
ヤマトネ博士
声 - 村越伊知郎
物理学・化学・電気工学が専門[13]の日本人科学者。あらゆる分野に精通する天才。スーパーカーなどを発明。
タケル(ヤマトネ タケル)
声 - 高橋和枝
ヤマトネ博士の一人息子。冒険好きで博士の有能な助手。小学五年生相当の年齢[13]
マリー(マリー ミレ)
声 - 松島みのり栗葉子
フランス人考古学者ミレ博士の娘。母親は死別。第1話でナゾ-に襲われ父親と生き別れる。語学と音楽の才能がある。動物好き。日本生まれ。8才程度の年齢[13]
ダレオ(ドコノ ダレオ)
声 - 立壁和也
ヤマトネ博士の助手で16歳。うっかり者の雑用係兼スーパーカーの炊事係[13]。劇中ではオリンピックに重量挙げ選手として出場し123.5kgという記録で銀メダルを受賞したことがあった。終盤では姿を見せなくなる。
黄金の蝙蝠(コウモリさん)
マリーが助けを求めると黄金バットを呼び出す。実は黄金バットの体の一部。
ナゾー
声 - 島宇志夫
謎の男。黄金バット#ナゾーを参照。
マゾ
声 - 内海賢二
ナゾーの副官。
暗闇バット
声 - 高塔正翁
五万年前の古代アトランティスで暴れていた怪人。海底の棺桶に封印されていた。黄金バットのライバル的存在。
ナレーター
声 - 藤本譲
その他のキャスト
森ひろ子三輪勝恵野村道子北浜晴子麻生美代子小原乃梨子太田淑子水垣洋子大山のぶ代貴家堂子堀絢子笹本幸夫槐柳二桂三千夫小宮山清加藤精三北村弘一諏訪孝二八代駿千葉耕市八奈見乗児塩見竜介富山敬矢田耕司飯塚昭三宮内幸平小林清志増岡弘肝付兼太納谷悟朗山田康雄大塚周夫雨森雅司永井一郎田村錦人家弓家正

テレビアニメのスタッフ

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主題歌

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オープニングテーマ「黄金バットの歌」
作詞 - 第一動画 / 作曲 - 田中正史 / 歌 - ボーカル・ショップ
実写映画の主題歌をそのまま流用。
OPに入る前、冒頭ではタイトル映像が存在、黄金バットの高笑いと共に雲海から黄金バットが登場、ラストは黄金バットのシルエットにタイトルが映し出される映像になっている。後年の再放送ではほとんど放送されず、いきなりOPから始まる。
エンディングテーマ「黄金バット数え歌」
作詞 - 第一動画 / 作曲 - 田中正史 / 歌 - 鈴木やすしコロムビアゆりかご会
オリジナル版は10番まであるが、番組では1番と10番を歌う(10番には「10」が歌われていない)。
イメージソング「ナゾーの歌」
作詞 - 第一動画 / 作曲 - 宇野正寛 / 歌 - ボーカル・ショップ / セリフ - 島宇志夫

各話リスト

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事前の放送リストには記載されているものの放送されず没と化し未放送に終わったり、内容に若干の変更の上タイトルが変更されているものの元タイトルは話数に含めず「-」表記とした。

話数 サブタイトル 放送日
1 黄金バット誕生 1967年
4月1日
2 マンモスキラー 4月8日
3 ゲーゲオルグ 4月15日
4 危機一髪 4月22日
5 人食い植物 4月29日
6 メロン爆弾大追跡 5月6日
7 怪獣サンドベロニヤ 5月13日
8 宇宙怪獣アリゴン 5月20日
9 怪物ガイゴン 5月27日
10 ウラン島大決戦 6月3日
11 謎のフィンカーメン 6月10日
12 ジンガーの毒キノコ 6月17日
13 ミュータント5 6月24日
14 原子ブラックギャット 7月1日
15 破壊魔ネロ 7月8日
16 岩人ギルトン 7月15日
17 怪鳥ガルガー 7月22日
18 ポリネシアの星 7月29日
19 バット対バット 8月5日
20 青い炎の国 8月12日
21 ルートシグマの女王 8月19日
22 謎のペロン火山 8月26日
23 怪盗ブラック仮面 9月2日
24 悪魔のルビー 9月9日
25 ロボット都市 9月16日
26 光線人間ボルド 9月23日
27 タランゲーの眼 9月30日
28 アキシスの剣 10月7日
29 宇宙コウモリの謎 10月14日
30 超能力改造人間 10月21日
31 ゆうれい塔 10月28日
32 悪魔の巨像 11月4日
33 透明怪獣グラスゴン 11月11日
34 世界大洪水 11月18日
35 地底怪獣モグラー 11月25日
36 地球大爆発 12月2日
37 双頭怪獣ゲゲラ 12月9日
38 恐竜の罠 12月16日
39 骸骨の水先案内 12月23日
40 地球暗黒の日 12月30日
41 インドの女王 1968年
1月6日
42 妖婆の怪獣ヒードロ 1月13日
43 廃坑の一つ眼怪獣 1月20日
44 ライガーマンの逆襲 1月27日
45 死を呼ぶ女 2月3日
46 こうもり老女と怪獣シェルゴン 2月10日
47 幻のゲロンチューム90 2月17日
48 小さい暗殺者 2月24日
49 怪人こうもり男 3月2日
50 サーカス怪獣ガブラー 3月9日
51 よみがえる暗闇バット 3月16日
52 ひび割れるナゾー帝国 3月23日
- ボンゴ作戦[注釈 4]
- 黄金鳥の怪
- 笑うキノコ人間
- 抜け穴
- 黒猫の牙
- ピラミッドの秘密
- ヒマラヤの雪女
- 氷獣ドライアン
- ハリケーン爆弾
- ジャム地獄
- 恐怖の電送機
- ねっしょの秘宝
- 暗殺隊
- 白鳥の騎士
- バットがいっぱい

放送局

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劇場版

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TV版第4話のブローアップ版を「オールカラーで!東映まんがまつり」内で公開。併映は『ひょっこりひょうたん島』、『魔法使いサリー』、『キャプテンウルトラ』。

ネット配信

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  • 読売テレビが本作でアニメを開始して55年を記念してYouTubeに設立した「読売テレビ アニメチャンネル」で、2022年10月21日から第1話が配信されている。なお「冒頭のタイトル表示部」・「次回予告」・「エンディング」は配信されていない。
読売テレビ制作・日本テレビ系列
土曜日19時台前半・大塚製薬一社提供枠
前番組 番組名 次番組
武田信玄
【ここまでドラマ枠
黄金バット
【当番組よりアニメ枠

漫画

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まんがサンキュー版

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黄金バット
漫画
原作・原案など 住彦次郎
作画 篠原とおる
出版社 日の丸文庫
掲載誌 まんがサンキュー
発表期間 1964年 - 1965年
テンプレート - ノート

1964年から1965年にかけて篠原とおるによるものがまんがサンキューに連載された。髑髏の仮面の下の顔を見せるなど独自の展開があった。

週刊少年キング版

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黄金バット
漫画
原作・原案など 加太こうじ
作画 一峰大二
出版社 大都社
掲載誌 週刊少年キング
発表期間 1966年51号 - 1967年52号
巻数 全2巻
テンプレート - ノート

「懐まんコミック」シリーズの第1弾として大都社より単行本が発売されている。デザインや設定はアニメ版に準拠している。1巻巻末には加太による短い解説がある。

ストーリー
ある月の無い夜、突如として現れた古代軍船。調査に赴いたヤマトネ博士とその一団は、動き出した軍船に導かれ辿り付いた海底の廃墟アトランティスで黄金バットと邂逅する。
同時期、怪遊星とともに宇宙の果てから帰還した古代アトランティスの犯罪者ナゾーは地球の征服を宣言、ヤマトネと黄金バットは彼の野望に立ち向かうのだった。

少年画報版

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新編 黄金バット
漫画
原作・原案など 永松健夫加太こうじ
作画 井上智
出版社 中村書店
掲載誌 少年画報
発表期間 1958年 - 1959年
巻数 全3巻
テンプレート - ノート
黄金バット
漫画
原作・原案など 永松健夫加太こうじ
作画 智プロ、井上智
出版社 アップルBOXクリエート
掲載誌 少年画報
発表期間 1967年4月号 - 1968年3月号
巻数 全2巻
テンプレート - ノート

井上智による少年画報版は二種類ある。

『新編 黄金バット』は1950年代末に連載されたものでストーリーやキャラクターや黄金バットのデザインなどはオリジナルのものとなっている。中村書店より単行本が刊行されている。

1960年代末に連載されたものはキャラクターやストーリーはほぼアニメ版に準拠しており、黄金バットは最初からいるものとして扱われルーツなどにも触れられない。2006年にアップルBOXクリエートより私家版として上下巻で復刻。

黄金バット 大正髑髏奇譚

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黄金バット 大正髑髏奇譚
漫画
原作・原案など 神楽坂淳
作画 山根和俊
出版社 秋田書店
掲載誌 チャンピオンRED
発表期間 2023年2月号 - 2024年8月号
巻数 全3巻
話数 全18話
テンプレート - ノート

チャンピオンRED』(秋田書店)にて、2023年2月号から2024年8月号まで連載。全18話。脚本:神楽坂淳、絵:山根和俊。大正時代を舞台としている。

ストーリー
大正3年。陸軍少尉・月城竜史(つきしろ りゅうじ)は任務で訪れた洋館で正体不明の女学生に殺害されるが、今わの際に現れた黄金の怪人「バット」の依り代となって蘇る。人間を支配しようとする邪神「ナゾー」とその眷族に対し、たとえ滅びようとも人間の自由意志を尊ぶ「バット」。そして古代文明の遺産を利用しながら双方を利用して日本の軍事力を上げようとする陸軍幹部の争いが巻き起こる。

その他

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  • 湯浅粂策 『怪人黄金バット』(1935年、春江堂)
  • ハラマサル 『覆面の怪人 黄金バット』(1947年、藤田書店)
  • 永松健夫 『黄金バット』全4巻(1947年 - 1949年、明々社
  • 手塚治虫 『怪盗黄金バット』(1947年、東光堂)
  • 寺尾よしたか 『おうごんばっと』(1948年、民生本社)
  • 須賀武雄 (考案者)、小野寺秋風 (絵) 『黄金バット 秘密国の怪タンク』(1948年、青樹社)
  • 夢田小四郎(文)、中井矢之助(絵) 『黄金バット』(1948年、榎本書店)
  • をはら三好 『黄金バット』(1948年、児訓社)
  • 小沢光治 『黄金バット』(1948年、日昭館書店)
  • 永松健夫 『黄金バット』(1948年 - 1950年、冒険活劇文庫
  • 加太こうじ 『冒險活劇 黄金バット』(1949年、冒険ロマン)
  • 牧野四朗 『黄金バット ルビーの王冠』(1949年、榎本書店)
  • 永松健夫 『超人黄金バット』(1950年、少年痛快文庫)
  • 竹内しん三 『黄金バット 黄金の杖』 (1950年、児童漫画社)
  • 永松健夫 『黄金バット』(1952年 - 1953年、少年画報
  • 永松健夫 『黄金バット』(1955年、太陽少年)
  • 永松健夫 『探偵傑作絵物語 黄金バット』(1956年、少年クラブ
  • 里見尤 『新・黄金バット』(1995年サスペリア

書籍

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絵物語

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小説

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  • 『小説 黄金バット』加太こうじ、1990年(平成2年)8月1日発行、筑摩書房
    • 昭和初期の紙芝居屋たちを描いた群像劇。

レコード・サウンドトラック

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  • 黄金バット 怪タンク篇(1933年/日本パーロフォン
    • 紙芝居の語りをレコードに吹き込んだもの。鈴木一郎と永松武雄による元祖『黄金バット』シリーズの一編を音源化したものと考えられ、現在では殆ど現存しないオリジナルシリーズを知る数少ない手がかりとなっている。
  • 黄金バット(1967年/日本コロムビア)
  • 黄金バット オリジナル・サウンドトラック(2020年7月22日/CINEMA-KAN/規格番号CINK-80)
    • 66年実写映画のサウンドトラック。主題歌(アニメと共通)も収録されている。

注釈

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  1. ^ 永松健夫の回想では『怪盗バット』となっておりこちらが正式なタイトルだった可能性がある。
  2. ^ 『少年コミックス/黄金バット特集号』(少年画報社、1967年7月15日)にはアトランティスが滅びる際に暴君ポセイドンが神によって封印され、贖罪のために現代に蘇った姿としているがアニメ本編での描写と矛盾する。
  3. ^ そのため映像が現存する1957年の『スーパージャイアンツ』が日本初の特撮スーパーヒーロー映画として紹介されることが多い。
  4. ^ 本来は9話での放送が予定されていた未放映話。20話で次回予告がなされるも実際には「ルートシグマの女王」(この話の次回予告フィルムの現存は確認されていない)が放映された。「ボンゴ作戦」本編フィルムの現存は確認されておらず、次回予告フィルムのみ現存している。

脚注

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  1. ^ “漫画】令和に復活した「黄金バット」海外からも反響「スーパーマン、バットマンに負けないパワーがある」”. デイリースポーツ. (2023年2月5日). https://www.daily.co.jp/gossip/subculture/2023/02/05/0016024716.shtml 2023年8月26日閲覧。 
  2. ^ 加太こうじ『紙芝居昭和史』立風書房, 1971
  3. ^ a b c 黄金バット”. 東映チャンネル. 2022年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月3日閲覧。
  4. ^ a b c d e 黄金バット - 日本映画製作者連盟
  5. ^ 竹書房/イオン編 編『超人画報 国産架空ヒーロー40年の歩み』竹書房、1995年11月30日、64頁。ISBN 4-88475-874-9。C0076。 
  6. ^ 阪本一郎「幻の紙芝居『黄金バット』」『保育論叢』第12巻、文教大学女子短期大学部児童科、1977年1月、25-37頁、CRID 1050001338027926912 
  7. ^ 昭和館『紙芝居の世界 : 黄金バットと紙芝居のおじさんに魅了された、あの時代。』メディアパル、2012年、4頁。ISBN 9784896101249全国書誌番号:22074054https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023458833-00 
  8. ^ 『少年コミックス/黄金バット特集号』少年画報社、1967年7月15日
  9. ^ 【黄金バット】黄金のドクロが正義の味方「どこ どこ ど~こから く~るのっか 黄金バーット!」”. Middle Edge(ミドルエッジ). 2024年10月22日閲覧。
  10. ^ 勝利だよワークマンさんの投稿したツーリング情報 - タカドヤ湿地へ知人を誘い行ってきた。タカ...|バイクのカスタム/ツーリング情報ならモトクル(Motocle)”. www.goobike.com. 2024年10月22日閲覧。
  11. ^ 国会図書館
  12. ^ 「Visual Radar」『宇宙船』Vol.118(2005年5月号)、朝日ソノラマ、2005年5月1日、105頁、雑誌コード:01843-05。 
  13. ^ a b c d EPレコード(1967年/日本コロムビア)付録の冊子
  14. ^ 北海道新聞』(縮刷版) 1967年(昭和42年)9月 テレビ欄。
  15. ^ a b c 河北新報』1967年9月2日 - 9月30日付朝刊、テレビ欄。
  16. ^ a b 福島民報』1967年4月1日 - 1968年3月23日付朝刊、テレビ欄。
  17. ^ 『福島民報』1967年4月8日 - 1968年3月30日付朝刊、テレビ欄。
  18. ^ a b c d 『北國新聞』1968年3月23日付朝刊、テレビ欄。
  19. ^ 『北日本新聞』1967年10月7日付朝刊、テレビ欄。

参考文献

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  • 小川慎太郎ほか編(2012)『紙芝居の世界』メディア・パル

関連項目

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外部リンク

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