若桜街道
若桜街道(わかさかいどう)は、鳥取県鳥取市と若桜町を結ぶ旧街道である。現在では、旧街道沿いの幹線道路が国道29号として整備されている。国道29号沿いの兵庫県側の街道は因幡街道と呼ばれた。
現在においては、若桜街道と呼ばれるのは鳥取市内の一部の区間のみである[1]。
概要
編集若桜街道は、鳥取城の城外郭の薬研堀の若桜口惣門を出て、八頭郡若桜町を通り、戸倉峠を越えて姫路に至る藩政期からの街道である[1]。八東往来や若桜往来とも呼ばれた。現在、狭義には国道53号の鳥取県庁から若桜橋までを若桜街道という[1]。若桜街道の名の由来は諸説あり、「若桜に通じるもの」あるいは、「惣門若桜口にちなんで」などがいわれている[1]。
浅井の先で、左に行くと伊勢道、右に行くと播磨道という分かれ道となっていた。伊勢道は氷ノ山を越えて伊勢参りに行くのに使われた道で、但馬道とも呼ばれた。また、播磨道は戸倉峠を越えて関西方面へ向かう道で、峠を越えた先の道は因幡街道と呼ばれていた。
若桜街道は伊勢神宮に参詣する人々が多く通ったと考えられる。そのため、街道の途中にも、伊勢道と書いてある道標が多く存在している。
現在の若桜街道
編集国道53号、鳥取県道323号若葉台東町線および国道29号に相当する。
若桜街道はJR鳥取駅から鳥取県庁に向かう通りの一部で、鳥取市のメインストリートであるとともに道筋は鳥取市随一の繁華街を成す[2]。鳥取駅から鳥取県庁までは一続きの道であるが、途中で駅前通り、本通り、若桜街道と名前を変えていく。現在は若桜街道は本通りとともに国道53号(国道373号重複)の一部となっている。
毎年8月16日、4000人以上の踊り手が色鮮やかな傘を持ち、鈴の音を鳴らしながら踊り歩く「しゃんしゃん傘踊り」が、1965年(昭和40年)から続く「しゃんしゃん祭り」の催しとして鳥取市全市をあげて行われる[2]。ほかに、「花のまつり」(4月29日)、「土曜夜市」(6月中旬から8月上旬)、「木のまつり」(11月3日)などの催しも行われ、通りは歩行者天国として開放される[2]。
また、若桜街道と本通りは、鳥取市民のシンボルおよび、ふれあいの道路として、1986年(昭和61年)8月10日の道の日に、旧建設省と「道の日」実行委員会により制定された、「日本の道100選」に選ばれている[3]。
若桜街道商店街
編集若桜街道商店街は、鳥取市の国道53号若桜街道沿いにある商店街である。若桜橋から鳥取市役所庁舎前の片原通りまでの約800メートルの間に、全61店舗が存在する。
若桜街道沿いには若桜町の若桜宿にも商店街があるが、これとは別である。
脚注
編集- ^ a b c d 「日本の道100選」研究会 2002, p. 153.
- ^ a b c 「日本の道100選」研究会 2002, p. 152.
- ^ 「日本の道100選」研究会 2002, p. 10.
参考文献
編集- 「日本の道100選」研究会 著、国土交通省道路局(監修) 編『日本の道100選〈新版〉』ぎょうせい、2002年6月20日。ISBN 4-324-06810-0。
関連項目
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