第37普通科連隊(だいさんじゅうななふつうかれんたい、JGSDF 37th Infantry Regiment)は、大阪府和泉市信太山駐屯地に駐屯する、陸上自衛隊第3師団隷下の普通科連隊である。警備隊区は大阪府南部、和歌山県全域。

第37普通科連隊
信太山駐屯地創立66周年記念行事の様子
(2023年4月23日)
創設 1962年(昭和37年)1月18日
所属政体 日本の旗 日本
所属組織 陸上自衛隊
部隊編制単位 連隊
兵科 普通科
所在地 大阪府 和泉市
編成地 信太山
愛称 菊水連隊[1]、サンナナ
上級単位 第3師団
担当地域 南大阪和歌山県
テンプレートを表示

概要

編集

1962年(昭和37年)1月に第7普通科連隊第3大隊を基幹として陸上自衛隊に37番目に編成された普通科連隊である。本部管理中隊、5個普通科中隊、重迫撃砲中隊により編成される。連隊長は1等陸佐(二)が充てられ、信太山駐屯地司令を兼務する。

訓練は主に信太山演習場と饗庭野演習場で実施している。

「菊水連隊」とも称された大日本帝国陸軍歩兵第37連隊の称号をそのまま継承しており[1]、連隊番号や菊水紋も継承している[2]

沿革

編集

第7連隊第3大隊

第7普通科連隊第3大隊

  • 1954年(昭和29年)7月1日:陸上自衛隊発足により、第7普通科連隊第3大隊に称号変更。
  • 1957年(昭和32年)9月2日:富士駐屯地から信太山駐屯地へ移駐。

第37普通科連隊

  • 1962年(昭和37年)1月18日:第3管区隊の第3師団への改編に伴い、第7普通科連隊第3大隊を基幹として信太山駐屯地で編成。第3師団隷下に編入。
  • 1992年平成04年)3月27日:第3師団近代化への改編により、自動車化。
  • 1994年(平成06年)3月28日:第3対戦車隊の廃止に伴い、対戦車中隊を隷下に新編。普通科中隊に81mm迫撃砲 L16を、120mm迫撃砲 RTが配備。
  • 2006年(平成18年)
    • 3月26日:対戦車中隊および本部管理中隊管理整備小隊を廃止。
    • 3月27日:第3師団の即応近代化師団への改編。
    1. 対戦車中隊を基幹として第5普通科中隊を新編。
    2. 後方支援体制変換に伴い、整備部門を第3後方支援連隊第2整備大隊第3普通科直接支援中隊へ移管。

部隊編成

編集

整備支援部隊

編集

主要幹部

編集
官職名 階級 氏名 補職発令日 前職
第37普通科連隊長
兼 信太山駐屯地司令
1等陸佐 三浦滋 2023年03月13日 東部方面総監部情報部情報課長
歴代の第37普通科連隊長
(1等陸佐・信太山駐屯地司令兼補)
氏名 在職期間 前職 後職
01 片山正太郎 1962年01月18日 - 1965年03月21日 第7普通科連隊 第3教育団副団長
02 鬼澤薫 1965年03月22日 - 1967年03月15日 陸上自衛隊幹部学校 陸上自衛隊幹部学校学校教官
03 登弘美 1967年03月16日 - 1968年11月30日 陸上幕僚監部第2部付 陸上幕僚監部第5部総括班長
04 大出一雄 1968年12月01日 - 1971年03月15日 陸上自衛隊幹部候補生学校勤務 陸上自衛隊富士学校
普通科教育部副部長
兼 同校同部教務課長
05 壹岐安坦 1971年03月16日 - 1973年03月15日 陸上自衛隊富士学校勤務 東部方面総監部第4部長
06 蔀哲朗 1973年03月16日 - 1974年07月15日 東北方面総監部募集課長 北部方面総監部第1部長
07 横地光明 1974年07月16日 - 1976年03月15日 陸上幕僚監部第3部編成班長 陸上幕僚監部第4部副部長
08 曽根輝雄 1976年03月16日 - 1978年01月29日 陸上自衛隊幹部学校企画室勤務 陸上幕僚監部人事部補任課長
09 平塚宏 1978年01月30日 - 1979年07月31日 陸上幕僚監部第1部人事班長 第8師団司令部幕僚長
10 山下正夫 1979年08月01日 - 1982年03月15日 第2陸曹教育隊 自衛隊福井地方連絡部
11 金澤孝一 1982年03月16日 - 1984年03月15日 防衛研修所所員 中央資料隊
12 松田康成 1984年03月16日 - 1986年03月31日 西部方面総監部防衛部防衛課長 統合幕僚会議事務局第3幕僚室
教育訓練班長
13 加賀田眞 1986年08月01日 - 1989年03月15日 防衛庁防衛局調査第1課勤務 陸上幕僚監部調査部調査第2課長
14 井上文彦 1989年03月16日 - 1991年03月31日 陸上幕僚監部調査部調査第2課
調査第1班長
中部方面総監部調査部長
15 渡邊光啓 1991年04月01日 - 1993年03月23日 中部方面総監部防衛部防衛課長 陸上幕僚監部人事部厚生課長
16 志水民明 1993年03月24日 - 1996年03月24日 西部方面総監部人事部厚生課長 陸上自衛隊幹部候補生学校学生隊長
17 輪倉昇 1996年03月25日 - 1997年06月30日 陸上幕僚監部装備部装備計画課
企画班長
陸上幕僚監部人事部人事計画課長
18 泉一成 1997年07月01日 - 1998年06月30日 中央資料隊付 陸上幕僚監部防衛部防衛課長
19 三好榮治 1998年07月01日 - 2001年03月26日 第10師団司令部第3部長 中部方面総監部人事部長
20 宮本修一 2001年03月27日 - 2003年07月31日 第10師団司令部第3部長 防衛大学校訓練部訓練課長
21 山下純夫 2003年08月01日 - 2005年07月31日 情報本部勤務 情報本部勤務
22 川原光雄 2005年08月01日 - 2007年12月02日 陸上幕僚監部監理部総務課監理班長 陸上自衛隊研究本部主任研究開発官
23 柴田昭市 2007年12月03日 - 2009年03月23日 陸上幕僚監部人事部人事計画課
企画班長
陸上幕僚監部教育訓練部
教育訓練計画課長
24 大庭秀昭 2009年03月24日 - 2011年08月04日 西部方面総監部防衛部防衛課長 東北方面総監部防衛部長
25 古庄信二 2011年08月05日 - 2013年08月21日 第2師団司令部第3部長 国際活動教育隊
駒門駐屯地司令
26 吉田壮介 2013年08月22日 - 2016年03月22日 陸上幕僚監部運用支援・情報部
情報課総合情報班長
統合幕僚監部運用部運用第1課
特殊作戦室長
27 丸尾寿明 2016年03月23日 - 2018年03月22日 第4師団司令部第3部長 陸上幕僚監部人事教育部
厚生課給与室長
28 伊藤優一郎 2018年03月23日 - 2019年08月22日 陸上幕僚監部監理部総務課企画班長 陸上幕僚監部監理部総務課庶務室長
29 山田篤 2019年08月23日 - 2020年12月21日 東北方面総監部防衛部防衛課長 陸上幕僚監部人事教育部
人事教育計画課教育室長
30 東直史 2020年12月22日 - 2023年03月12日 陸上自衛隊富士学校主任教官 陸上自衛隊補給統制本部総務部
人事課長
31 三浦滋 2023年03月13日 - 東部方面総監部情報部情報課長

主要装備

編集

警備隊区

編集

各中隊は大阪府および和歌山県それぞれに警備隊区を有する[3]

第37普通科連隊の警備隊区
大阪府 和歌山県
第1普通科中隊 岸和田市貝塚市泉佐野市泉南郡熊取町田尻町 和歌山市海南市海草郡紀美野町
第2普通科中隊 堺市高石市 田辺市西牟婁郡白浜町上富田町すさみ町
第3普通科中隊 富田林市大阪狭山市羽曳野市松原市藤井寺市南河内郡太子町河南町 御坊市日高郡美浜町日高町由良町印南町みなべ町日高川町
第4普通科中隊 和泉市泉大津市泉北郡忠岡町 有田市有田郡湯浅町広川町有田川町
第5普通科中隊 泉南市阪南市泉南郡岬町 橋本市紀の川市岩出市伊都郡かつらぎ町九度山町高野町
重迫撃砲中隊 河内長野市南河内郡千早赤阪村 新宮市東牟婁郡那智勝浦町太地町古座川町北山村串本町

廃止(改編)部隊

編集
  • 第37普通科連隊対戦車中隊「37普-対戦」:2006年(平成18年)3月26日廃止。対戦車中隊を基幹として第5普通科中隊を新編。
  • 第37普通科連隊本部管理中隊管理整備小隊「37普-本」:2006年(平成18年)3月26日廃止。

事故

編集
  • 2018年11月15日:饗庭野演習場にて、81mm迫撃砲L16から発射された榴弾3発が演習場外に落下。[4]
  • 2019年9月20日:饗庭野演習場にて、試射した照明弾などの部品が演習場外に落下。[5]

出典

編集

防衛省人事発令”. 2016年3月23日閲覧。

脚注

編集
  1. ^ a b 信太山駐屯地 第37普通科連隊 信太山駐屯地 2022年11月27日閲覧。
  2. ^ 信太山駐屯地 駐屯地司令よりご挨拶 信太山駐屯地 2022年11月27日閲覧。
  3. ^ G230423B 【4K】信太山駐屯地 創立66周年記念行事 観閲行進. YouTube. 23 April 2023. 該当時間: 6:40-15:47. 2023年5月10日閲覧
  4. ^ 饗庭野演習場における迫撃砲弾の着弾による事故調査結果について
  5. ^ 議会だより第71号 令和元年(2019年)10月25日発行

関連項目

編集

外部リンク

編集