第3特科隊(だいさんとっかたい、JGSDF 3rd Artillery Unit)は、兵庫県姫路市姫路駐屯地に駐屯していた第3師団隷下の野戦特科部隊である。

第3特科隊
自走するFH70
創設 1954年(昭和29年)7月1日(第3特科連隊)
再編成 2006年(平成18年)3月27日(第3特科隊)
廃止 2024年(令和6年)3月20日
所属政体 日本の旗 日本
所属組織 陸上自衛隊
部隊編制単位
兵科 特科
所在地 兵庫県姫路市
編成地 姫路
上級単位 第3師団
担当地域 兵庫県
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概要

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155mmりゅう弾砲 FH70を20門装備する火力戦闘部隊であり、隊本部、本部管理中隊、情報中隊および4個の射撃中隊からなる。隊長は1等陸佐が充てられ、姫路駐屯地司令を兼ねていた。

沿革

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第63連隊

  • 1951年(昭和26年)5月1日:警察予備隊第3管区隊第63連隊として姫路駐屯地において編成完結。

第3特科連隊

  • 1954年(昭和29年)7月1日:陸上自衛隊発足により、第63連隊(姫路駐屯地)が第3特科連隊に称号変更。
  • 1962年(昭和37年)
    • 1月18日:第13師団創設に伴い、第3特科連隊から分離独立して第13特科連隊姫路駐屯地で編成完結。
    • 8月15日:第3師団改編に伴い、第4大隊が第5大隊に、第5大隊が第6大隊に改編。
  • 1965年(昭和40年)7月8日:第5大隊が姫路駐屯地から今津駐屯地に移駐。
  • 1970年(昭和45年)3月10日:第3師団の甲編成への改編に伴い、第4大隊と第5大隊第12射撃中隊を姫路駐屯地に新編。
  • 1976年(昭和51年)3月25日:35mm2連装高射機関砲 L-90の配備に伴い、第6大隊を改編。
  • 1990年(平成02年)3月26日:情報中隊を新編。
  • 1992年(平成04年)3月27日:第6大隊が第3高射特科大隊として分離独立し、師団直轄となる。
  • 1994年(平成06年)3月28日:第3師団の乙編成への改編に伴い、第4大隊(姫路駐屯地)と第5大隊第12射撃中隊(今津駐屯地)を廃止。

第3特科隊

  • 2006年(平成18年)3月27日:部隊改編。
  1. 第3師団の政経中枢型師団への改編に伴い、第3特科連隊(定員約1,300名)を縮小改編し第3特科隊(定員約500名)を新編。
  2. 主要装備の155mmりゅう弾砲 FH70は定数を45門から20門に縮小。
  3. 後方支援体制変換に伴い、整備部門を第3後方支援連隊第2整備大隊特科直接支援隊へ移管。

警備隊区

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兵庫県内12市10町を担任[3]

廃止時の部隊編成

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整備支援部隊

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  • 第3後方支援連隊第2整備大隊特科直接支援隊「3後支-2整-特」(姫路駐屯地):2006年(平成18年)3月27日から2024年(令和06年)3月20日の間。

第3特科連隊 廃止時の部隊編成

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  • 第3特科連隊本部
  • 第3特科連隊本部中隊「3特-本」
  • 情報中隊「3特-情」
  • 第1特科大隊
    • 第1特科大隊本部
    • 本部管理中隊「3特-1-本」
    • 第1射撃中隊「3特-1-1」
    • 第2射撃中隊「3特-1-2」
  • 第2特科大隊
    • 第2特科大隊本部
    • 本部管理中隊「3特-2-本」
    • 第3射撃中隊「3特-2-3」
    • 第4射撃中隊「3特-2-4」
  • 第3特科大隊
    • 第3特科大隊本部
    • 本部管理中隊「3特-3-本」
    • 第5射撃中隊「3特-3-5」
    • 第6射撃中隊「3特-3-6」
  • 第5特科大隊(今津駐屯地)
    • 第5特科大隊本部
    • 本部管理中隊「3特-5-本」
    • 第9射撃中隊「3特-5-9」
    • 第10射撃中隊「3特-5-10」
    • 第11射撃中隊「3特-5-11」

歴代の隊長等

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歴代の第3特科連隊長
(1等陸佐・姫路駐屯地司令兼補)
氏名 在職期間 前職 後職
01 千原清治
(2等警察正)
1951年05月01日 - 1951年11月00
02 野崎一二
(1等保安正)
1951年11月00日 - 1954年06月30日 陸上自衛隊北海道地区補給処
兼 島松駐とん地司令
03 小林敬四郎 1954年07月01日 - 1956年06月18日 第2特科連隊
上富良野駐とん地司令
04 小川愛水 1956年06月19日 - 1959年12月30日 第3特科連隊副連隊長 第8混成団副団長
北熊本駐とん地司令
05 川田懋 1959年12月31日 - 1964年07月15日 中部方面隊準備本部第1部長 中部方面総監部
→1964年11月1日 停年退官
06 松原茂暢 1964年07月16日 - 1967年07月16日 陸上自衛隊富士学校研究部副部長 陸上自衛隊富士学校特科教育部長
07 植松貞義 1967年07月17日 - 1968年07月15日 防衛研修所所員 陸上幕僚監部監査官
08 清田泰臣 1968年07月16日 - 1970年03月15日 陸上自衛隊富士学校特科教育部
戦術班長
陸上自衛隊調査学校研究課長
09 山口茂 1970年03月16日 - 1972年03月15日 中央監察隊長
兼 陸上幕僚監部監察官付
第3師団司令部付
→1972年7月1日 退職
10 中川又一 1972年03月16日 - 1973年07月15日 陸上幕僚監部第5部学校班長 第1師団司令部幕僚長
11 森一成 1973年07月16日 - 1975年07月15日 技術研究本部下北試験場長 陸上自衛隊幹部学校研究員
12 三木秀雄 1975年07月16日 - 1978年03月15日 防衛研修所所員 陸上自衛隊富士学校特科部長
13 久保晶人 1978年03月16日 - 1979年07月31日 統合幕僚学校学校教官 陸上自衛隊富士学校特科部教育課長
14 松本信義 1979年08月01日 - 1981年03月15日 陸上幕僚監部防衛部運用課
運用第1班長
第11師団司令部幕僚長
15 小田原昭 1981年03月16日 - 1982年06月30日 陸上幕僚監部防衛部防衛課
業務計画班長
陸上幕僚監部防衛部防衛課勤務
16 石田利徳 1982年07月01日 - 1984年07月31日 陸上幕僚監部調査部調査第2課勤務
17 上田武人 1984年08月01日 - 1987年03月15日 陸上幕僚監部監理部総務課
監理班長
陸上自衛隊幹部学校総務部総務課長
18 土井義彦 1987年03月16日 - 1988年07月06日 陸上幕僚監部防衛部運用課
運用第1班長
中部方面総監部防衛部長
19 成田笵 1988年07月07日 - 1990年07月10日 統合幕僚会議事務局第4幕僚室
中期班長
陸上自衛隊幹部学校研究員
20 小柳毫向 1990年07月11日 - 1992年06月15日 東北方面総監部防衛部訓練課長 陸上幕僚監部防衛部運用課長
21 塩山昇 1992年06月16日 - 1994年07月31日 陸上幕僚監部教育訓練部訓練課
評価班長
防衛大学校教授
22 林政夫 1994年08月01日 - 1997年12月07日 統合幕僚会議事務局第4幕僚室
年度班長
防衛研究所主任研究官
23 大地教文 1997年12月08日 - 2001年01月10日 陸上自衛隊富士学校勤務 自衛隊三重地方連絡部
24 山本孝行 2001年01月11日 - 2003年03月31日 陸上幕僚監部防衛部運用課
運用第2班長
陸上自衛隊幹部学校総務部長
25 園田郁夫 2003年04月01日 - 2005年03月31日 第1空挺団本部高級幕僚 守山駐屯地業務隊長
重石義幸 2005年04月01日 - 2006年03月26日 第2師団司令部第3部長 第3特科隊長
兼 姫路駐屯地司令
歴代の第3特科隊長
(1等陸佐・姫路駐屯地司令兼補)
氏名 在職期間 前職 後職
01 重石義幸 2006年03月27日 - 2006年12月05日 第3特科連隊長
兼 姫路駐屯地司令
陸上自衛隊富士学校特科部教育課長
02 氏原隆彦 2006年12月06日 - 2008年11月30日 陸上自衛隊幹部学校学校教官 西部方面情報保全隊
03 藤木隆志 2008年12月01日 - 2011年07月31日 陸上自衛隊富士学校特科部
訓練評価室長
自衛隊島根地方協力本部
04 天本博文 2011年08月01日 - 2013年07月31日 陸上幕僚監部監理部総務課監理班長 自衛隊愛媛地方協力本部
05 中村博篤 2013年08月01日 - 2015年07月31日 陸上幕僚監部監理部総務課監理班長 陸上自衛隊研究本部主任研究開発官
06 大津勝利 2015年08月01日 - 2017年07月31日 東部方面総監部人事部援護業務課長 自衛隊滋賀地方協力本部
07 堀川佳紀 2017年08月01日 - 2020年03月15日 陸上自衛隊補給統制本部装備計画部
企画課長
陸上自衛隊教育訓練研究本部勤務
08 髙倉敬 2020年03月16日 - 2021年02月28日 第4師団司令部第3部長 第3師団司令部勤務
→2021年4月5日
陸上自衛隊教育訓練研究本部勤務
09 小松隆司 2021年03月01日 - 2023年03月12日 陸上自衛隊補給統制本部総務部
人事課長
陸上自衛隊教育訓練研究本部
企画調整官
米村謙一 2023年03月13日 - 2024年03月20日 陸上総隊司令部総務部人事課長 中部方面特科連隊

兼 姫路駐屯地司令

主要装備

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廃止部隊

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  • 第3特科連隊第6大隊:1992年(平成04年)3月26日廃止。第3高射特科大隊として分離独立し、師団直轄となる。
  • 第3特科連隊第4大隊:1994年(平成06年)3月27日廃止。

脚注

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  1. ^ “台風9号で3特科隊 懸命の捜索15日間 延べ1,500人が出動 兵庫県佐用町 不明者6人を発見”. 朝雲新聞. (2009年8月27日). オリジナルの2011年6月10日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110610101832/http://www.asagumo-news.com/news/200908/090827/09082711.htm 2009年8月31日閲覧。 
  2. ^ 陸上自衛隊第3師団 [@JGSDF_MA_3D] (2024年3月22日). "【#隊旗返還式】". X(旧Twitter)より2024年3月22日閲覧
  3. ^ 陸上自衛隊姫路駐屯地 災害区域担任部隊

出典

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  • 『日本砲兵史 : 自衛隊砲兵過去現在未来』(陸上自衛隊富士学校特科会 編 1980.6)

関連項目

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外部リンク

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