石神深一
石神 深一(いしがみ しんいち、1982年6月3日 - )は、日本中央競馬会(JRA)・美浦トレーニングセンター所属の騎手。
石神深一 | |
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2022年中山GJ表彰式 | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 茨城県 |
生年月日 | 1982年6月3日(42歳) |
身長 | 159.4cm |
体重 | 46.0kg |
血液型 | B型 |
騎手情報 | |
所属団体 | JRA |
所属厩舎 |
美浦・成宮明光(2001.3.1 - 2006.2.28) 美浦・フリー(2006.3.1 - 2007.9.30) 美浦・堀井雅広(2007.10.1 - 2008.1.20) 美浦・フリー(2008.1.21 - ) |
初免許年 | 2001年 |
免許区分 | 平地・障害[1] |
重賞勝利 | 25勝(中央25勝、地方0勝) |
G1級勝利 | 11勝(中央11勝、地方0勝) |
来歴
編集父は元JRA騎手の石神富士雄(1979年に京王杯スプリングカップで重賞勝利、1992年引退)で、その影響で小学5年生から乗馬を始めた[2]。競馬学校17期生で、2001年3月に騎手免許を取得し、成宮明光厩舎の所属騎手としてデビュー。同期に大庭和弥、川島信二、小坂忠士、難波剛健、平沢健治、蓑島靖典らがいる。息子・石神深道は2021年に騎手課程40期生として競馬学校に入学[3]。2024年2月に競馬学校を卒業し、同年3月に騎手デビューをしている[4][5]。
デビュー年より4年連続で二桁勝利を挙げ順調なスタートを切るも、2005年2月24日の夜に、茨城県稲敷郡阿見町内を車で走行中に駐在所のブロック塀に衝突する物損事故を起こした。直後に職務質問を受け飲酒運転だったことが明らかになり茨城県土浦警察署に道路交通法違反の現行犯で逮捕された[6]。JRAの規程により裁定委員会の議定があるまで暫定的に騎乗停止処分となり[6]、その後2回目の裁定委員会の議定の結果、事案発生日の翌日から遡及して2月25日から6月24日までの4か月間の騎乗停止処分が正式に下されている。
不祥事や、翌年の落馬による左鎖骨骨折、所属厩舎の解散などが続き、2005年以降の騎乗数・勝利数はともに減少。2007年より騎乗数確保のため、障害競走への騎乗も開始している。
2013年8月17日、新潟ジャンプステークスをアサティスボーイで制し、重賞初勝利。2016年4月16日には中山グランドジャンプをオジュウチョウサンで制し、デビュー16年目でJ・GI初勝利。以降、同馬で同年の東京ジャンプステークス、東京ハイジャンプ、中山大障害と連勝を続け、重賞5勝を含む年間15勝を挙げ同年のJRA賞最多勝利障害騎手を獲得した。
2017年もオジュウチョウサンとのコンビで活躍し2年連続JRA賞最多勝利障害騎手を獲得する。
2022年5月14日、京都ハイジャンプをタガノエスプレッソで勝利し、白浜雄造の記録を抜いて歴代最多となるJRA障害重賞22勝目を挙げた[7]。
2022年8月27日、小倉サマージャンプをアサクサゲンキで勝利し、高田潤と森一馬に次ぐ史上3人目の障害重賞全6場制覇と、史上初のJRA障害重賞完全制覇を達成した[8]。なお、石神はこの障害重賞完全制覇に加え、通常障害の重賞級の競走が行われない中京競馬場でも2021年の阪神ジャンプステークス[9]でトゥルボーに騎乗して優勝しており、代替開催を含めた重賞全7場完全制覇という前人未到の快挙も達成された[10]。
2023年2月4日、小倉競馬・第5競走の障害戦でバレッティに騎乗していたが、障害飛越で着地時に転倒して落馬(馬は右腸骨複骨折で予後不良の診断)。その後の病院での精密検査で第7頸椎と第1胸椎の骨折が判明し、療養することとなった[11]。1ヶ月後の3月1日より調教騎乗に復帰、同月11日にはレースにも復帰した。年間で14勝を挙げ同年のJRA賞最多勝利障害騎手を獲得し、厩舎関係者表彰でも優秀障害騎手賞を受賞[12]。
2024年3月10日、中山4Rの障害4歳上未勝利戦で、3番人気のブリエヴェールで勝利し、初騎乗から3868走目で、現役58人目となるJRA通算200勝を達成した[13]。
2024年4月20日、福島9Rの浄土平特別(1勝クラス・芝1200m)で連闘となった4番人気ライクアフラワーで勝利し、2013年6月以来約11年ぶりに平地勝利を上げた[14]。
人物
編集騎手成績
編集日付 | 競馬場・開催 | 競走名 | 馬名 | 頭数 | 人気 | 着順 | ||
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平 地 |
初騎乗 | 2001年3月3日 | 2回中山3日2R | 3歳未勝利 | ドトウ | 16頭 | 13 | 12着 |
初勝利 | 2001年3月31日 | 3回中山3日3R | 3歳未勝利 | ライデンノハナ | 15頭 | 2 | 1着 | |
重賞初騎乗 | 2002年6月30日 | 1回福島6日11R | ラジオたんぱ賞 | ソウゴン | 15頭 | 13 | 3着 | |
障 害 |
初騎乗 | 2007年4月29日 | 2回東京4日4R | 障害4歳上未勝利 | ジンデンバリュー | 14頭 | 12 | 10着 |
初勝利 | 2008年7月13日 | 2回福島8日5R | 障害3歳上未勝利 | マイネルハーバード | 14頭 | 1 | 1着 | |
重賞初騎乗 | 2008年8月23日 | 3回新潟3日10R | 新潟ジャンプステークス | ブラックレディ | 14頭 | 10 | 2着 | |
重賞初勝利 | 2013年8月17日 | 2回新潟7日8R | 新潟ジャンプステークス | アサティスボーイ | 14頭 | 3 | 1着 | |
JGI初騎乗 | 2009年4月18日 | 3回中山7日11R | 中山グランドジャンプ | クロタラリア | 15頭 | 15 | 13着 | |
JGI初勝利 | 2016年4月18日 | 3回中山7日11R | 中山グランドジャンプ | オジュウチョウサン | 10頭 | 2 | 1着 |
年度 | 平地競走 | 障害競走 | ||||||||||||
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1着 | 2着 | 3着 | 騎乗数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 1着 | 2着 | 3着 | 騎乗数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
2001年 | 12 | 12 | 11 | 302 | .040 | .079 | .116 | - | ||||||
2002年 | 17 | 30 | 44 | 531 | .032 | .089 | .171 | - | ||||||
2003年 | 13 | 17 | 26 | 439 | .030 | .068 | .128 | - | ||||||
2004年 | 16 | 15 | 23 | 365 | .044 | .085 | .148 | - | ||||||
2005年 | 5 | 4 | 9 | 219 | .023 | .041 | .082 | - | ||||||
2006年 | 5 | 4 | 13 | 221 | .023 | .041 | .100 | - | ||||||
2007年 | 2 | 6 | 7 | 138 | .014 | .058 | .109 | 0 | 1 | 2 | 18 | .000 | .056 | .167 |
2008年 | 2 | 0 | 2 | 85 | .024 | .024 | .047 | 1 | 5 | 2 | 42 | .024 | .143 | .190 |
2009年 | 2 | 1 | 1 | 63 | .032 | .048 | .063 | 3 | 2 | 4 | 41 | .073 | .122 | .220 |
2010年 | 1 | 0 | 0 | 49 | .020 | .020 | .020 | 3 | 10 | 6 | 53 | .057 | .245 | .358 |
2011年 | 0 | 2 | 3 | 44 | .000 | .045 | .114 | 0 | 4 | 1 | 48 | .000 | .083 | .104 |
2012年 | 1 | 6 | 3 | 100 | .010 | .070 | .100 | 4 | 10 | 7 | 70 | .057 | .200 | .300 |
2013年 | 1 | 1 | 0 | 60 | .017 | .033 | .033 | 4 | 11 | 5 | 61 | .066 | .246 | .328 |
2014年 | 0 | 0 | 0 | 28 | .000 | .000 | .000 | 4 | 7 | 8 | 74 | .054 | .149 | .257 |
2015年 | 0 | 0 | 1 | 11 | .000 | .000 | .091 | 3 | 2 | 8 | 73 | .041 | .068 | .178 |
2016年 | 0 | 0 | 0 | 8 | .000 | .000 | .000 | 15 | 11 | 9 | 93 | .161 | .280 | .376 |
2017年 | 0 | 0 | 1 | 9 | .000 | .000 | .111 | 15 | 9 | 8 | 85 | .176 | .282 | .376 |
2018年 | 0 | 0 | 0 | 9 | .000 | .000 | .000 | 7 | 11 | 11 | 91 | .077 | .198 | .319 |
2019年 | 0 | 0 | 0 | 5 | .000 | .000 | .000 | 10 | 10 | 8 | 93 | .108 | .215 | .301 |
2020年 | 0 | 0 | 0 | 1 | .000 | .000 | .000 | 11 | 5 | 5 | 58 | .190 | .276 | .362 |
2021年 | - | 10 | 7 | 3 | 79 | .127 | .215 | .253 | ||||||
2022年 | 0 | 0 | 0 | 1 | .000 | .000 | .000 | 15 | 11 | 10 | 85 | .176 | .306 | .424 |
2023年 | 0 | 0 | 0 | 2 | .000 | .000 | .000 | 14 | 4 | 8 | 91 | .154 | .198 | .286 |
中央 | 77 | 98 | 144 | 26 | .029 | .065 | .119 | 119 | 120 | 105 | 1155 | .103 | .206 | .297 |
地方 | 2 | 1 | 5 | 33 | .061 | .091 | .242 |
- JRA騎手名鑑より
主な騎乗馬
編集- アサティスボーイ(2013年新潟ジャンプステークス)
- オジュウチョウサン(2016年・2017年・2018年・2019年・2020年・2022年中山グランドジャンプ、2016年東京ジャンプステークス、2017年・2019年・2020年阪神スプリングジャンプ、2016年・2017年東京ハイジャンプ[17]、2016年・2017年・2021年中山大障害[18])
- ドリームセーリング(2016年京都ジャンプステークス)
- ニホンピロバロン(2018年中山大障害)
- シングンマイケル(2019年東京ジャンプステークス)
- トゥルボー(2021年新潟ジャンプステークス、阪神ジャンプステークス)
- タガノエスプレッソ(2022年京都ハイジャンプ)
- アサクサゲンキ(2022年小倉サマージャンプ)
- マイネルグロン(2023年東京ハイジャンプ、中山大障害、2024年阪神スプリングジャンプ)
脚注
編集- ^ “平成28年度 騎手免許試験合格者” (PDF). 日本中央競馬会 (2016年2月11日). 2016年3月25日閲覧。
- ^ 【障害GI連覇へ】石神深一騎手(3)『現状からの脱却 デビュー7年目での障害挑戦』
- ^ 石神騎手の息子・深道くんが競馬学校入学「壁にぶつかったら父に相談」 スポーツ報知
- ^ 騎手課程40期生 模擬レースの限定公開およびライブ配信の実施!【競馬学校】JRAホームページ
- ^ オジュウチョウサン主戦の長男石神深道騎手「父のようにどんな馬でも全能力を発揮できる騎手に」日刊スポーツ、2024年2月6日配信・閲覧
- ^ a b 石神騎手が道交法違反容疑で逮捕、騎乗停止
- ^ “石神深一騎手、JRA障害重賞最多22勝達成 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2022年5月15日閲覧。
- ^ “【小倉サマージャンプ結果】アサクサゲンキが連覇 石神深一騎手は史上初の障害重賞完全V”. netkeiba.com (2022年8月27日). 2022年8月27日閲覧。
- ^ 京都競馬場の改築に伴う代替日程の調整による。
- ^ 【小倉サマージャンプ】「7場障害重賞制覇」石神深一が挑む前人未到の大記録(東スポ競馬)
- ^ 4日小倉で落馬した石神深一騎手は頸椎、胸椎の骨折が判明 - サンスポZBAT! 2023年2月6日
- ^ “2023年度厩舎関係者表彰式が中山競馬場で開催 優秀障害騎手賞の石神深一騎手「3年連続で目指したい」”. スポーツ報知 (2024年1月7日). 2024年1月8日閲覧。
- '^ “石神深一騎手がJRA通算200勝を達成!「一鞍一鞍の重みを感じます」中山4Rをブリエヴェールで制す”. UMATOKU | 馬トク - スポーツ報知 (2024-03-10JST14:02:00+0900). 2024年3月11日閲覧。
- ^ “石神深一が11年ぶりに平地競走V 特別勝利は16年ぶりの〝超久々〟【福島9R・浄土平特別】”. 東スポ競馬 (2024年4月20日). 2024年4月20日閲覧。
- ^ 甲斐谷忍@充電中
- ^ vol.016 石神 深一騎手
- ^ 【東京ハイジャンプ】さすがJG1馬!オジュウチョウサン、不利はねのけ重賞3連勝 - スポーツ報知、2016年10月17日閲覧
- ^ 【中山大障害】1番人気オジュウチョウサンが圧勝 2度目のG1制覇 - スポニチ Sponichi Annex、2016年12月25日閲覧