琴似駅 (JR北海道)
琴似駅(ことにえき)は、北海道札幌市西区琴似2条1丁目にある、北海道旅客鉄道(JR北海道)函館本線の駅である。駅番号はS03。電報略号はコト。事務管理コードは▲130122[3]。
琴似駅 | |
---|---|
駅舎(2018年8月) | |
ことに Kotoni | |
◄S04 発寒中央 (1.5 km) (2.2 km) 桑園 S02► | |
所在地 | 札幌市西区琴似2条1丁目1 |
駅番号 | ○S03 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | ■函館本線 |
キロ程 | 282.5 km(函館起点) |
電報略号 | コト |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
9,910人/日(降車客含まず) -2023年- |
開業年月日 | 1880年(明治13年)11月28日[1] |
備考 |
ホームライナーを除く全ての定期旅客列車が停車する。札幌市営地下鉄東西線にも同名の琴似駅があるが、当駅からは約800m離れた位置にあり直結しておらず、乗換駅とはなっていない[注釈 1]。
歴史
編集付近に兵村を作っていた屯田兵の嘆願書を受けて開業した。当初は乗客があるときだけ旗の合図で停車する簡易停車場(フラグ・ステーション)で、駅舎は5月に6坪のものが建てられた。戦後に札幌郊外に住宅地が広がるにつれて乗客が増加した。
年表
編集- 1880年(明治13年)11月28日:官営幌内鉄道の駅(フラグ・ステーション)として開業[1]。
- 1883年(明治16年)?月?日:休止[1]。
- 1884年(明治17年)?月?日:営業再開[1]。
- 1889年(明治22年)12月11日:北海道炭礦鉄道に譲渡[1]。
- 1906年(明治39年)10月1日:北海道炭礦鉄道の鉄道路線国有化により、官設鉄道に移管[1]。
- 1936年(昭和11年)10月8日:昭和天皇の北海道巡幸。札幌駅 - 琴似駅間でお召し列車が往復で運行。記念切符「北海道行幸記念乗車券」(琴似駅-札幌駅往復)が発売[4]。
- 1965年(昭和40年)3月:歩道橋設置。
- 1978年(昭和53年)10月2日:貨物取り扱い廃止[1]。
- 1982年(昭和57年):高架工事に伴い木造駅舎が解体され、数百m発寒側の新駅舎へ移転。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物取扱い廃止[1]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となる[1]。
- 1988年(昭和63年)11月3日:高架開業[新聞 2]。駅南側(琴似栄町通)の「開かずの踏切」問題が解消した。
- 1998年(平成10年)10月24日:自動改札機設置[新聞 2][5]。
- 2000年(平成12年)3月11日:快速列車(エアポート・いしかりライナー・ニセコライナー)が当駅に停車するようになる。
- 2002年(平成14年):改修して現在の駅舎となる。
- 2006年(平成18年)4月1日:ツインクルプラザ(JR旅行センター)営業開始[報道 1][6]。
- 2007年(平成19年)10月1日:駅ナンバリングを実施(S03)[報道 2]。
- 2008年(平成20年)10月25日:ICカードKitaca使用開始[報道 3]。
- 2014年(平成26年)8月30日:駅構内全面禁煙化[報道 4]。
- 2015年(平成27年)10月20日:指定席券売機導入。
- 2016年(平成28年)
駅名の由来
編集駅構造
編集島式ホーム1面2線とホームの無い折り返し線を有する高架駅。ホームは隣の桑園駅・札幌駅と同様に屋根・壁で覆われている。
北海道ジェイ・アール・サービスネットが駅業務を行う業務委託駅[新聞 1]。手稲駅が管理する。みどりの窓口・自動券売機・指定席券売機[2]・話せる券売機[2]・自動改札機設置、またキヨスク運営のセブンイレブン北海道STJR琴似店を有する。
駅の出入口は南西側に開き、東口・西口がある。南の正面には駅前広場があり、右(西)に琴似タワー、正面(南西)にイトーヨーカドー琴似店・5588(旧イトーヨーカドー専門店館)がある。北方面には高架下をくぐって裏に回る。
運転士への注意を促すため、駅手前には「快速停車」と表記された目立つ標識が設置されている。これは2000年3月のダイヤ改正以前は当駅に快速列車が停車していなかったためである。
のりば
編集番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■函館本線 | 上り | 手稲・小樽・倶知安方面 |
2 | 下り | 札幌・岩見沢・新千歳空港方面 |
(出典:JR北海道:駅の情報検索)
-
改札口
-
ホーム
-
桑園方面を望む
利用状況
編集北海道旅客鉄道によると、2023年度の1日平均の乗車人員は9,910人で、JR北海道の駅の中で6番目に利用者数が多い駅となっている[7]。
近年の1日平均乗車人員の推移は以下のとおりである。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
---|---|---|
1970年(昭和45年) | 4,494 | [8] |
: | ||
1975年(昭和50年) | 5,741 | [8] |
: | ||
1980年(昭和55年) | 4,690 | [8] |
: | ||
1985年(昭和60年) | 5,426 | [8] |
: | ||
1990年(平成 | 2年)7,005 | [8] |
: | ||
1995年(平成 | 7年)8,594 | [8] |
: | ||
2000年(平成12年) | 8,292 | [8] |
2001年(平成13年) | 8,558 | |
2002年(平成14年) | 8,959 | |
2003年(平成15年) | 9,317 | |
2004年(平成16年) | 9,721 | |
2005年(平成17年) | 10,234 | |
2006年(平成18年) | 10,781 | |
2007年(平成19年) | 10,887 | |
2008年(平成20年) | 11,023 | |
2009年(平成21年) | 10,995 | |
2010年(平成22年) | 11,075 | |
2011年(平成23年) | 11,289 | |
2012年(平成24年) | 11,312 | |
2013年(平成25年) | 11,501 | |
2014年(平成26年) | 11,544 | |
2015年(平成27年) | 11,518 | |
2016年(平成28年) | 11,677 | |
2017年(平成29年) | 11,692 | [新聞 4] |
2018年(平成30年) | 11,686 | [8] |
2019年(令和元年) | 11,592 | |
2020年(令和 | 2年)8,977 | [9] |
2021年(令和 | 3年)8,939 | [10] |
2022年(令和 | 4年)9,501 | [11] |
2023年(令和 | 5年)9,910 | [7] |
駅周辺
編集当駅の南西側は札幌市西区の中心的な繁華街であり、大型店としてはイトーヨーカドー琴似店がある。北海道道276号琴似停車場線(琴似栄町通・通称は琴似本通り)が、駅の南東で函館本線の高架下をくぐり、北東から南西に走る。この通り沿いに、商店街が約700m南側の地下鉄琴似駅まで続いている。周辺は住宅地で、高層マンションが林立し、中層の集合住宅も多い。
北東側(八軒側)には比較的商店が少ない。昭和初期に日本食品の缶詰工場と事務所、倉庫などの建築群が建てられた。21世紀初めまで、煉瓦造りの工場が喫茶店「レンガの館」(サッポロ珈琲館が改称)として、また元倉庫が劇場「コンカリーニョ」として利用されていた。2007年には当駅のすぐ北側に電器店のコジマ札幌琴似店(2015年1月時点ではすでに閉店)がオープンし、徐々に再開発が進みつつある。近年は周辺再開発などで南口には「ヴェルビュタワー琴似」(地上30階建、2002年竣工)、北口には「ザ・サッポロタワー琴似」(40階建、2006年竣工)や「プレミスト琴似スカイクロスタワー」(40階建、2013年竣工)など超高層マンションや商業施設が相次いで建設され、景観が大きく変わった。
2002年に利用者増加に対応した改修が行われた。バリアフリーに対応し、エスカレータ・エレベータが設置されたほか、2004年には、ヴェルビュタワー琴似、イトーヨーカドー琴似店と駅とが屋根付きのペデストリアンデッキで結ばれ、冬期間も外に出る事なく行き来することができるようになった。後に、2006年に開業した複合商業施設「コルテナI」や、「ザ・サッポロタワー琴似」「プレミスト琴似スカイクロスタワー」にもペデストリアンデッキが接続されている。
公共施設・金融機関
編集- 札幌市営地下鉄東西線琴似駅
- JR札沼線(学園都市線)八軒駅
- 西警察署琴似駅前交番
- 札幌市西健康づくりセンター
- 琴似駅前郵便局
- 札幌八軒一条郵便局
- 北海道信用金庫 琴似支店
- 空知信用金庫 琴似支店
- 旭川信用金庫 琴似支店
- 北海道銀行八軒支店
- 北洋銀行琴似中央支店
- 札幌市農業協同組合(JAさっぽろ)琴似支店
- 坂泌尿器科病院
商業施設
編集- イトーヨーカドー琴似店
- 5588KOTONI
- QBハウスJR琴似駅店
- ツルハ琴似駅東口店
- ゲオ文教堂札幌琴似店
- キャンドゥ琴似駅前店
- サイゼリヤ札幌琴似駅前店
- 大戸屋JR琴似店
- びっくりドンキー琴似店
- 松屋琴似店
- 琴似駅前場外発売所(J-PLACE琴似駅前)
- 琴似グリーンホテル
- 琴似栄町通商店街
- 業務スーパー 八軒店
- コルテナI - 西方向近隣。琴似駅とは、イトーヨーカドー琴似店など数棟の商業施設・公共施設・ホテル施設を間に挟み(屋根および壁と窓付きの)ペディストリアンデッキ通路で直結されている。主なテナントはトライアル、ローソン、各種飲食店、会員制スポーツクラブなど。
その他
編集バス路線
編集路線は2020年4月1日現在。全ての路線がジェイ・アール北海道バス。路線詳細は琴29は札樽線、その他は琴似営業所を参照[12]。
- 南口ロータリー内
- 駅北側路上停留所
- 駅南側路上(琴似栄町通沿)
その他
編集「札幌市自転車等の放置の防止に関する条例」により、2007年7月1日より当駅周辺は自転車等放置禁止区域に指定された。当駅周辺で駐輪場以外に自転車を止めると撤去の対象となる。なおこれにともない、南口ロータリー内に駐輪場が新たに設置された。
隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 事故・トラブル等によるJR線運転見合わせ時の代替輸送指定駅にはなっている。
出典
編集- ^ a b c d e f g h i 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、815-816頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b c “指定席券売機/話せる券売機|駅・鉄道・旅行|JR北海道- Hokkaido Railway Company”. 北海道旅客鉄道. 2024年2月1日閲覧。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、215頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、78頁。ISBN 978-4-10-320523-4。
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '99年版』ジェー・アール・アール、1999年7月1日、181頁。ISBN 4-88283-120-1。
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '06年版』ジェー・アール・アール、2006年6月20日、181頁。ISBN 4-88283-127-9。
- ^ a b “会社概要 各種データ”. 北海道旅客鉄道. 2024年12月10日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 札幌の都市交通データブック2020 駅別乗車人員経年変化(1日平均) (PDF)
- ^ “2020(令和2)年度 駅別乗車人員上位10駅”. JR北海道. 2024年12月10日閲覧。
- ^ “2021(令和3)年度 駅別乗車人員上位10駅”. JR北海道. 2024年12月10日閲覧。
- ^ “2022(令和4)年度 駅別乗車人員上位10駅”. JR北海道. 2024年12月10日閲覧。
- ^ “一般路線バス | 札幌市内”. ジェイ・アール北海道バス. 2020年4月5日閲覧。
- ^ “手稲平和霊園臨時バス時刻表(お盆)”. 札幌市. 2019年5月22日閲覧。
報道発表資料
編集- ^ 『「JR北海道 琴似駅旅行センター」の開設について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2006年3月24日 。2016年11月19日閲覧。
- ^ 『駅番号表示(駅ナンバリング)を実施します』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2007年9月12日 。2014年9月6日閲覧。
- ^ 『Kitacaサービス開始日決定について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2008年9月10日 。2015年6月12日閲覧。
- ^ 『札幌圏(Kitacaエリア)における駅構内全面禁煙化の実施について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2014年7月9日 。2014年7月9日閲覧。
- ^ 『ツインクルプラザ(JR旅行センター)6店舗の営業終了について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2016年2月19日 。2016年11月19日閲覧。
- ^ 『当社のこれまでの経営改善の取り組みについて』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2016年11月18日、2頁 。2016年11月19日閲覧。
新聞記事
編集関連項目
編集- 日本の鉄道駅一覧
- 日本の同一駅名・同一市町村で所在地が異なる駅の一覧
- 琴似駅 (札幌市営地下鉄) - 代替輸送の指定駅。同じ駅名だが約700mも離れており直結していない。
- 琴似
外部リンク
編集- 琴似|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|鉄道・きっぷ|JR北海道- Hokkaido Railway Company