大波止停留場
大波止停留場(おおはとていりゅうじょう、大波止電停)は、長崎県長崎市江戸町にある長崎電気軌道本線の路面電車停留場である。駅番号は29。1号系統、2号系統が停車する。
大波止停留場 | |
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手前が新地中華街方面、奥が長崎駅前方面ホーム | |
おおはと Ohato | |
◄28 五島町 (0.3 km) (0.3 km) 出島 30► | |
所在地 | 長崎県長崎市江戸町2番1号先 |
駅番号 | 29 |
所属事業者 | 長崎電気軌道 |
所属路線 | 本線(■1号系統・□2号系統) |
キロ程 |
5.5km(住吉起点) 赤迫から5.8 km |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
2,500人/日 -2015年- |
開業年月日 | 1915年(大正4年)11月16日 |
長崎港の最寄りの停留場である。みなと祭りや精霊流し、長崎くんちの開催時は多くの利用者があるため、当停留場を始発として赤迫方面へ臨時列車が運行される。
歴史
編集大波止停留場は1915年(大正4年)に開業した[1][2]。長崎電軌の第1期線(築町 - 病院下間)開通と同日のことである[2][3]。停留場の位置と名前は開業以来一度も変更されておらず、これは長崎電軌の路線開業より存在する停留場では唯一[4][5]。ただ当停留場が長崎県庁舎の最寄りであることから、戦前には乗務員によって「大波止県庁前」と呼称されることもあった[5]。
年表
編集構造
編集大波止停留場は併用軌道区間にあり、ホームは道路上に置かれる[6][7]。ホームは2面あり、南北方向に伸びる2本の線路を挟み込むように配されるが、互いのホーム位置は斜向かいに離れている[6][8]。北寄りにあるのが長崎駅前方面行きのホーム、南寄りにあるのが新地中華街方面行きのホーム[6]。
精霊流しの際は精霊船の走行経路上に長崎駅前方面ホームがあるため、危険防止のため交差点を挟んで南側に臨時のホームが設置され、通常のホームは閉鎖される。またこのときは混雑緩和のため停留場に改札係が配置され、通常の乗車扉からも降車できるような措置をとることが多い。
利用状況
編集長崎電軌の調査によると1日の乗降客数は以下の通り。
バス路線
編集周辺
編集周辺は長崎県の行政における中心地。大波止の交差点は市内でも有数の交差点である[5]。かつては長崎県庁舎の最寄り停留場であったが[1]、庁舎は2018年(平成30年)に移転した。
名前の通り長崎港の波止場も近く、五島列島や伊王島など近くの離島行きの船便がフェリーターミナルから発着する[1][5]。1969年(昭和44年)までは港内で運航される連絡船も発着していて、大波止は連絡船と電車の乗り継ぎ停留場であった[5]。フェリーターミナルは1996年(平成8年)に付近の埋め立てに伴い移転したため、当停留場からは少し距離がある[10]。その埋め立て地にはショッピングセンター「ゆめタウン夢彩都」が開業している[10]。
隣の停留場
編集脚注
編集- ^ a b c d 田栗 & 宮川 2000, p. 57.
- ^ a b c 今尾 2009, p. 57.
- ^ 100年史, p. 129.
- ^ 岡田将平 (2016年1月27日). “路面電車の電停 西浜町なぜ二つ?”. 朝日新聞(地方版・長崎) (朝日新聞西部本社): p. 30
- ^ a b c d e 田栗 2005, p. 32.
- ^ a b c 100年史, p. 130.
- ^ 川島 2013, p. 48.
- ^ 川島 2007, p. 119.
- ^ 100年史, p. 124.
- ^ a b 田栗 & 宮川 2000, p. 59.
- ^ ホテルベルビュー長崎出島
- ^ “アパホテル長崎出島 12月27日プレオープン コンフォートホテルを取得”. ノアドット株式会社. (2022年10月27日)
- ^ “閉店に関するお知らせ” (PDF). 2022年6月13日閲覧。
参考文献
編集- 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』 12 九州沖縄、新潮社、2009年。ISBN 978-4-10-790030-2。
- 川島令三『全国鉄道事情大研究』 九州篇 2、草思社、2007年。ISBN 978-4-7942-1562-8。
- 川島令三『四国・九州ライン 全線・全駅・全配線』 第5巻 長崎・佐賀エリア、講談社〈【図説】 日本の鉄道〉、2013年。ISBN 978-4-06-295161-6。
- 田栗優一『長崎「電車」が走る街今昔』JTBパブリッシング〈JTBキャンブックス〉、2005年。ISBN 4-533-05987-2。
- 田栗優一、宮川浩一『長崎のチンチン電車』葦書房、2000年。ISBN 4-7512-0764-4。
- 長崎電気軌道株式会社『長崎電気軌道100年史』2016年。