国道390号
国道390号(こくどう390ごう)は、沖縄県石垣市から石垣島、宮古島を通って、那覇市に至る一般国道である。
一般国道 | |
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国道390号 | |
地図 | |
総延長 | 552.2 km |
実延長 | 63.2 km |
現道 | 59.1 km |
陸上区間 | 63.2 km |
海上区間 | 489.0 km |
制定年 | 1975年(昭和50年) |
起点 | 沖縄県石垣市 石垣港(北緯24度20分17.74秒 東経124度9分27.96秒 / 北緯24.3382611度 東経124.1577667度) |
主な 経由都市 |
沖縄県宮古島市 |
終点 | 沖縄県那覇市 旭橋交差点(北緯26度12分40.83秒 東経127度40分30.58秒 / 北緯26.2113417度 東経127.6751611度) |
接続する 主な道路 (記法) |
国道58号 国道329号 国道330号 国道507号 |
■テンプレート(■ノート ■使い方) ■PJ道路 |
概要
編集沖縄県内を走る国道で、沖縄本島以外の離島も通る唯一の国道である。また、日本国内の国道として最南端、最西端に位置する[1]。
沖縄県の南西部に位置する先島諸島に属する石垣島と宮古島から海を挟んで沖縄本島の那覇市とを結ぶ、延長約550 km、海上を除いた陸上部の実延長約63 kmの一般国道の路線で、区間の大部分が海上にある海上国道でもある。主な通過地は起点の石垣市のほか、宮古島市で、沖縄本島の那覇港から終点・那覇市内の国道58号に接続する。かつては海上区間にフェリーが就航したが、現在はフェリーボートの就航路線がない。
日本の国道最西端に位置し、国道390号起点でもある石垣島の「730交差点」は、太平洋戦争後のアメリカ占領下にあった沖縄県が、日本本土復帰6年後の1978年(昭和53年)7月30日に、それまで占領下の影響で道路右側通行だったものを左側通行へと一斉変更を実施した日に由来する[2]。
路線データ
編集一般国道の路線を指定する政令[3][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
- 起点:石垣市(美崎町、石垣港 = 沖縄県道79号石垣港伊原間線起点)
- 終点:那覇市(東町、旭橋交差点 = 国道58号・国道329号・国道330号・国道507号終点)
- 重要な経過地:沖縄県宮古郡城辺町[注釈 2]・平良市[注釈 2]
- 総延長 : 552.2 km(未供用延長(海上区間)を含む。)[4][注釈 3]
- 重用延長 : なし[4][注釈 3]
- 未供用延長 : 489.0 km[4][注釈 3]
- 実延長 : 63.2 km[4][注釈 3]
- 指定区間:なし[5]
石垣市内
- 起点:石垣市美崎町(石垣港)
- 終点:石垣市字伊原間(沖縄県道79号石垣港伊原間線・沖縄県道206号平野伊原間線)
- 実延長:29.6 km(2005年)
宮古島市内
- 起点:宮古島市城辺字保良(沖縄県道83号保良西里線)
- 終点:宮古島市平良字西里(沖縄県道243号高野西里線・平良港)
- 実延長:29.1 km(2004年)
那覇市内
- 起点:那覇市通堂町(那覇ふ頭)
- 終点:那覇市東町旭橋交差点(国道58号、国道330号)
- 実延長:0.6 km
歴史
編集- 1953年(昭和28年) - 以下の区間が琉球政府道に指定される。
- 1972年(昭和47年)- 本土復帰とともに政府道7路線がそのまま県道となる。県道42号のうち那覇市東町から那覇港の区間が主要地方道那覇港線となる(一般県道42号は県庁前 - 久茂地交差点のみとなる)。
- 1975年(昭和50年)4月1日 - 以下の路線・区間が一般国道390号に昇格。
- 主要地方道那覇港線
- 県道平良漲水港線
- 県道平良与那覇線のうち平良市(現宮古島市平良)西里 - 下地町(現宮古島市下地)上地の区間
- 県道城辺下地線
- 県道平良保良線のうち城辺町(現宮古島市城辺)福里 - 保良の区間
- 県道石垣港線
- 県道石垣平久保線のうち石垣市登野城 - 伊原間の区間
- 1990年代 - 宮古島の平良バイパス、石垣島の石垣バイパスが開通。[要出典]
- 2003年(平成15年) - 平良バイパス開通により平良市(現宮古島市平良)久貝 - 平良港間の市街を通る旧道部分が沖縄県道243号高野西里線に降格する。[要出典]
- 2009年(平成21年)9月7日 - 新石垣空港建設に伴い、石垣市内の一部区間を付け替えし、供用開始[6][7]。
路線状況
編集国道390号の起点は石垣島の「730交差点」で、1978年7月30日に沖縄県の道路の通行方向変更を記念した記念碑が立てられている[8]。ここは、日本の国道網の最西端でもある[8]。起点から、石垣島の南岸と東岸に沿って道路は続いて石垣市字伊原間の沖縄県道79号石垣港伊原間線・沖縄県道206号平野伊原間線交点で突然途切れる[9]。そこから宮古島で再び現れて、宮古島市字平良西里の平良港交差点から島の西・南岸沿いに半周した同市字城辺保良の沖縄県道83号保良西里線接続点で再び途切れる[9]。さらにそこから沖縄本島の那覇市西に所在する那覇埠頭付近に現れて、那覇市内中心部の国道58号交点・旭橋交差点で終わる[9]。
海上区間
編集沖縄本島の那覇港 - 宮古島 - 石垣島間に海上区間が2区間があり、海上区間489 kmは総延長の約9割を占める。この区間には、かつて琉球海運および有村産業による貨客フェリー航路が(陸上区間の両端付近ではなく各島の主要港を結ぶ体で)就航していたが[2]、2008年以降は有村産業の経営破綻による航路廃止および琉球海運も旅客輸送を基本的に廃止したため、乗合の旅客航路はなくなっている。一般的な海上国道は起点・終点の端点が他の一般国道の路線と交わるが、国道390号では起点孤立の端点となっている数少ない路線のひとつでもある[注釈 4]。
- 石垣島伊原間 - 宮古島市城辺
- 宮古島平良 - 沖縄本島那覇市・那覇港那覇ふ頭
地理
編集国道最南端の地は、八重山諸島の石垣島の石垣市街地にあり、九州本土から約1,000 km離れた北緯24度20分、東経124度9分の位置にある[1]。国道最西端の地も、ほぼ同じ位置にある。
通過する自治体
編集交差する道路
編集- 石垣市内
- 沖縄県道79号石垣港伊原間線(石垣市登野城・伊原間)
- 沖縄県道87号富野大川線(石垣市大川)
- 沖縄県道214号石垣空港線(石垣市真栄里)
- 沖縄県道209号大浜富野線(石垣市大浜・白保(予定))
- 沖縄県道211号新川白保線(石垣市白保)
- 沖縄県道206号平野伊原間線(石垣市伊原間)
- 宮古島市内
- 沖縄県道83号保良西里線(宮古島市城辺保良)
- 沖縄県道235号保良上地線(宮古島市城辺保良・下地上地(県道191号と重複))
- 沖縄県道199号福里保良線(宮古島市城辺新城・城辺福里)
- 沖縄県道78号平良城辺線(宮古島市城辺福里)
- 沖縄県道198号根間地与那節線(宮古島市城辺西里添)
- 沖縄県道201号友利線(宮古島市城辺砂川)
- 沖縄県道190号平良新里線(宮古島市上野新里)
- 沖縄県道197号嘉手苅屋原線(宮古島市上野字上野・下地嘉手苅)
- 沖縄県道202号宮国線(宮古島市上野字上野)
- 沖縄県道246号城辺下地線(宮古島市下地洲鎌)
- 沖縄県道191号与那覇上地線(宮古島市下地上地)
- 沖縄県道200号川満山中線(宮古島市下地川満)
- 沖縄県道243号高野西里線(宮古島市下地川満・平良久貝・平良西里)
- 沖縄県道192号平良久松港線(宮古島市平良久貝)
- 沖縄県道252号平良下地島空港線(宮古島市久貝(県道192号と重複・予定))
- 那覇市内
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b 浅井建爾 2001, pp. 46–47.
- ^ a b c 松波成行 2008, p. 88.
- ^ “一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2019年10月31日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (XLS). 道路統計年報2023. 国土交通省道路局. 2024年4月19日閲覧。
- ^ “一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2014年10月15日閲覧。
- ^ “来月7日に供用開始へ 新空港建設に伴う付替道路”. 八重山毎日新聞. (2009年8月29日)
- ^ “付け替え道路が供用開始 新空港整備事業の一環”. 八重山毎日新聞. (2009年9月8日)
- ^ a b 佐藤健太郎 2015, pp. 183–184.
- ^ a b c 佐藤健太郎 2015, p. 187.
参考文献
編集- 浅井建爾『道と路がわかる辞典』(初版)日本実業出版社、2001年11月10日。ISBN 4-534-03315-X。
- 佐藤健太郎『国道者』新潮社、2015年11月25日。ISBN 978-4-10-339731-1。
- 松波成行「国道390号」『酷道をゆく』、イカロス出版、2008年3月20日、88頁、ISBN 978-4-86320-025-8。
関連項目
編集外部リンク
編集- 沖縄県土木建築部(土木総務課)
- 沖縄県土木建築部道路街路課
- 沖縄県土木建築部道路管理課
- 沖縄県南部土木事務所(那覇市内)
- 沖縄県宮古土木事務所(宮古島内)
- 沖縄県八重山土木事務所(石垣島内)