南九州サンクス株式会社(みなみきゅうしゅうサンクス、: MinamiKyushu Sunkus Co.,Ltd.)は、鹿児島県鹿児島市に本社を置いていた、サークルKサンクスのエリアフランチャイズ本部企業である。かつて鹿児島・熊本両県におけるコンビニエンスストアサンクス」のフランチャイズ事業および店舗運営・開発・経営指導・店舗運営のバックアップを行っていた。

南九州サンクス株式会社
MinamiKyushu Sunkus Co.,Ltd.
本社が入居する南国センタービル
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
890-0053
鹿児島県鹿児島市中央町18番1号
南国センタービル4F
設立 1998年平成10年)8月11日
業種 小売業
事業内容 コンビニエンスストア事業
代表者 代表清算人 古川道博(解散時の代表取締役社長)
資本金 1億円
売上高 147億5,700万円(2012年度)[1]
従業員数 約50名
主要株主 南国殖産(株) 81%
(株)サークルKサンクス 19%[2]
関係する人物 永山在紀(元社長)
外部リンク http://www.sunkus.jp/
特記事項:2013年9月30日解散、2014年9月25日清算結了。
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2013年8月21日にローソンの完全子会社(ローソン南九州・ローソン熊本)へコンビニエンスストア事業を譲渡し、南九州サンクスは現在は清算済みである。

概要

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1998年8月、鹿児島市に本社を持つ総合商社南国殖産株式会社(出資比率81%)と、株式会社サンクスアンドアソシエイツ(当時・同19%)の共同出資で設立された[2]。同年8月21日、エリアフランチャイズ契約を締結。翌年5月22日に九州1号店となる西鹿児島駅前店(鹿児島市中央町)を開店し[3]、2004年5月29日には熊本県への出店を開始した[4]

2013年3月の時点で、112店舗(鹿児島県85店舗・熊本県27店舗)を出店していた[5]。サークルKサンクスとの契約では宮崎県もエリアに含まれていたが[6]、日配品等の物流インフラが整備されなかったため、出店することはなかった。

南九州サンクスにおける独自展開

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2007年の南九州サンクス サービス紹介ページによる[7]

  • ICカード乗車券のRapiCaを鹿児島市内の一部の店舗で販売(店舗でのチャージは不可)。
  • 鹿児島市内の一部店舗では鹿児島市共通商品券[8]を販売し、同市内の全店舗で利用も可能であった。
  • サンクスカフェを鹿児島・熊本両県の一部店舗で展開。

会社清算へ至る経緯

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休業・改装と新規オープンの告知。旧・サンクス東四国の店舗(参考画像)とは異なり、ローソンへの転換には触れられていない(鹿児島県内の店舗[9]で撮影)

2011年にセブン-イレブンが鹿児島県へ進出し[10]、同県内ではコンビニ各社の競争が激化したものの、南九州サンクスはオーナーに対して具体的な対抗策を示さず、業績不振に陥る店舗が顕在化するようになった[11]。同県内の店舗数もローソンが119店舗(2013年5月末現在)、ファミリーマート南九州ファミリーマート運営)が220店舗(同年6月末現在)、セブン-イレブンが113店舗(同年6月末現在)であるのに対し、サンクスは85店舗にとどまっていた[12][13]。2012年度の売上高も南九州ファミリーマートが524億9,700万円(鹿児島県4位)で前年度比-1.4%であったのに対し、南九州サンクスは147億5,700万円(鹿児島県38位)で前年度比-10.2%であった[1]

2013年5月、同社は同年8月20日に15年間のエリアフランチャイズ契約が満了するのを機に、鹿児島・熊本両県の全112店舗をローソンに鞍替えする方針を固めたことを明らかにした[14]。同月のオーナーへの説明会では新たに設立するローソンの完全子会社「ローソン南九州」(鹿児島県)と「ローソン熊本」(熊本県)に事業を移管し、南九州サンクスは清算する予定であると表明し[15]、同年6月25日の株主総会にて承認された[12]

南九州サンクスでは店舗を同社が借り上げ、経営を委託するケースが多く、他地域(旧・サンクス東四国エリアの香川県徳島県など)のように一部店舗がサンクスとして経営を継続することは困難とみられている一方で[16]、一部オーナーはローソンへの鞍替えに難色を示しており[17]、サンクスとして経営を継続したいオーナーが存在していた[11]。しかし、南九州サンクスは2013年8月12日に、サークルKサンクス側とフランチャイズ契約を8月20日を以て終了することに合意したと発表し、同日の午前中までに鹿児島・熊本両県のサンクス全店舗が閉店することとなった[18]

東千石店(鹿児島市)は2013年7月16日に閉店し[17]、その他店舗も順次閉店・改装を経て、8月21日以降10月3日までにかけて「ローソン」として開店した[19][20]。南九州サンクスの112店舗のうち106店舗はローソンへ鞍替えしたが、6店舗(鹿児島県3店舗、熊本県3店舗)は鞍替えせずにそのまま閉店した[19]。南九州サンクスのローソン鞍替えにより鹿児島・熊本両県からはサークルKサンクスの店舗が無くなったが、サークルKサンクス本部は両県への再出店を未定としていた[18]、その後も両県に再進出することはないまま残るサークルKサンクス店舗がファミリーマートに転換・閉店されることで2018年11月30日を以ってサークルK・サンクスの店舗ブランドが消滅した。

なお、熊本県のサンクス店舗を引き継いだローソン熊本は2014年3月1日にローソン本社に合併されている。ローソン南九州は同年に南国殖産が51%の株式を取得し、子会社化している。

沿革

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「サンクス」閉店直後の様子。ローソンへの改装に着手している。2013年8月20日正午頃に撮影(鹿屋大姶良店、サークルKサンクス日本最南端店舗でもあった)
  • 1998年8月11日 - 南九州サンクス株式会社設立。当初の本社は鹿児島市中央町11-5 南国日本生命ビル3F[21][22]
  • 1999年5月22日 - 1号店西鹿児島駅前店開店
  • 2001年6月21日 - 大隅半島1号店、垂水中央店(垂水市)開店[23]
  • 2003年8月16日 - 南九州サンクス50店舗目、伊集院駅前店(日置郡伊集院町、現・日置市)開店[24]
  • 2004年5月29日 - 熊本県出店1号店、水前寺五丁目店・銀座通り店(熊本市)開店[4]
  • 2008年8月27日 - 南九州サンクス100店舗目、福山牧之原店(鹿児島県霧島市)開店[25]
  • 2009年4月 - 本社を現在地に移転[26]
  • 2013年
    • 5月17日 - ローソンの完全子会社として、ローソン南九州(本社・鹿児島市)・ローソン熊本(本社・熊本市)が設立される[12]。同年8月のエリアフランチャイズ契約満了を機に、全店舗をローソンに鞍替えする方針であることが新聞報道される
    • 6月25日 - 株主総会にて、コンビニエンスストア事業を吸収分割によりローソン南九州とローソン熊本へ引き継ぐことが承認される[12]
    • 7月16日 - 東千石店が閉店[17]
    • 8月20日 - サークルKサンクスとのエリアフランチャイズ契約が満了。午前中までに鹿児島・熊本両県のサンクス全店舗が閉店[18]
    • 8月21日 - ローソン南九州・ローソン熊本へコンビニエンスストア事業を譲渡し、ローソン南国センタービル店(旧・サンクス鹿児島中央駅前店)など14店舗が鞍替え1号店として開店[19]
    • 9月30日 - 会社解散。
  • 2014年9月25日 - 清算結了。

事業所

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  • 本社 (鹿児島市中央町)
  • 熊本エリア本部 (熊本市中央区水前寺

特徴のあった店舗

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東千石店跡。シルバーサンクスの跡がうっすらと見える。
  • 東千石店(鹿児島市) - 看板の赤色をステンレスシルバーに、イートイン・コイン式パソコンスペースあり。南日本銀行ATMが併設されている。2013年7月16日閉店[17]、同年8月21日「ローソン鹿児島東千石店」として開店、この際にコイン式パソコンは撤去[27]

コラボレーション

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  • 薩摩剣士隼人 - 2013年初頭まで南九州サンクスがスポンサーであり、2012年4月には関連商品として「薩摩剣士隼人弁当」「トモダッチおすし弁当」が発売されていた[28]

補足事項

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同社はエリアフランチャイズ契約が満了するまで、サークルKサンクス店舗における、日本最西端・最南端店舗の運営に関わっていた。

  • 旧・サンクス川内湯田店 (最西端店、所在地図)現在はローソン川内湯田店
  • 旧・サンクス鹿屋大姶良店 (最南端店、所在地図)ローソンに転換後、閉店済。

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b 「鹿県12年度売上高 トップ3、3年連続」『南日本新聞』2013年8月16日7面。東京商工リサーチが前日に公表した鹿児島県内企業の売上高ランキングが掲載されている。
  2. ^ a b 「サンクスと合弁し来年5月に1号店、コンビニに参入 南国殖産」『南日本新聞』1998年7月10日朝刊8面。
  3. ^ 「鹿児島コンビニ戦争? サンクス参戦」『南日本新聞』1999年5月23日朝刊6面。
  4. ^ a b 「南九州サンクス、熊本に進出」『南日本新聞』2004年5月12日朝刊8面。
  5. ^ 公式ウェブサイトの会社概要による(2013年5月30日閲覧)。同年5月17日付の南日本新聞記事では公式ホームページの引用として「鹿児島県85店・熊本県28店、計113店」と記載したが、7月3日以降の記事では公式ウェブサイトと同一の数値となっている。
  6. ^ 「サンクス 鹿児島市に九州1号店 きょう開店、年度内に15店」『南日本新聞』1999年5月22日朝刊6面。記事内容に「鹿児島・宮崎両県での店舗網構築を目指す」とある。
  7. ^ 南九州サンクス サービス詳細 - インターネット・アーカイブ同2007年10月10日付保存キャッシュ
  8. ^ 鹿児島市共通商品券について 一般社団法人 鹿児島市商店街連盟 - 2018年8月8日閲覧
  9. ^ サンクス鹿屋笠之原店。2013年8月29日にローソン鹿屋東笠之原店として開店。
  10. ^ 1990年代後半に、南国殖産がセブン-イレブンのエリアフランチャイズでコンビニ事業参入を企図していたが、セブン-イレブン・ジャパンが難色を示したことでその計画は流れ、サンクスのエリアフランチャイズ展開に切り替えられたという経緯がある。
  11. ^ a b 「勢力図激変 鹿児島コンビニ事情 上」『南日本新聞』2013年7月3日27面。
  12. ^ a b c d 南九州サンクス、事業譲渡を公表 来月からローソンに[リンク切れ]」『南日本新聞』2013年7月3日8面。
  13. ^ セブン-イレブンの店舗数は公式ウェブサイト(国内外店舗数)による(2013年7月3日閲覧)
  14. ^ 南九州の「サンクス」が「ローソン」に(日本経済新聞電子版2013/5/17 12:55閲覧)
  15. ^ またもサンクス→ローソン 鹿児島・熊本でくら替えへ朝日新聞デジタル2013年5月18日
  16. ^ 「サンクス全店くら替え 鹿県85店舗、ローソンへ」『南日本新聞』2013年5月17日1面。
  17. ^ a b c d 「ローソンへ改装準備 サンクス東千石店が休業」『南日本新聞』2013年7月17日8面。
  18. ^ a b c 南九州サンクス、20日で契約終了 サークルKと合意『南日本新聞』2013年8月13日8面。
  19. ^ a b c くら替えローソン開店 旧サンクス、鹿県14店舗」『南日本新聞』2013年8月22日8面。ウェブ上の見出しは「ローソン南九州、14店オープン」。
  20. ^ 「2013かごしま経済回顧」『南日本新聞』2013年12月30日7面。
  21. ^ 同ビル解体後、同地には鹿児島中央ターミナルビルが建設されているが、南九州サンクスは隣接地に建設されていた南国センタービルに移転。ローソン南九州はローソン東谷山3丁目店(元・ローソンプラス店舗)の上階に本社を構えている。
  22. ^ 主要関連・関係企業|ローソン”. ローソン. 2018年6月23日閲覧。
  23. ^ 「サンクス垂水中央店オープン」『南日本新聞』2001年6月20日朝刊8面。
  24. ^ 「南九州サンクス 16日50店舗目」『南日本新聞』2003年8月16日朝刊8面。
  25. ^ 「サンクス福山牧之原店オープン」『南日本新聞』2008年8月27日朝刊8面。
  26. ^ 同ビル1Fにはサンクス鹿児島中央駅前店があった(鹿児島銀行ATMを併設)。2013年8月21日に同地点にローソン南国センタービル店が開店。
  27. ^ 新店情報 - ローソン公式ウェブサイト、2013年8月12日閲覧時点。同年9月以降は削除される。
  28. ^ ttp://hayato555555.blog27.fc2.com/blog-entry-113.html(サンクスから隼人のお弁当がでるよ!)薩摩剣士隼人プロジェクト スタッフブログ、2012年4月12日。(FC2ブログ全般がスパムフィルターにかかるため、「h」抜きで記載している)

外部リンク

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