ササキリ(笹螽蟖・笹切、学名: Conocephalus melaenus)は、バッタ目キリギリス科ササキリ亜科昆虫日本のササキリ亜科の中では最もずんぐりとした体型。個体数は割合多く、普通種の部類に入る。

ササキリ
Conocephalus melaenus
ササキリ成虫(オス)
(2013年10月7日、神奈川県横浜市
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
亜綱 : 有翅昆虫亜綱 Pterygota
下綱 : 新翅下綱 Neoptera
上目 : バッタ上目(直翅上目) Orthopterida
: バッタ目(直翅目) Orthoptera
亜目 : キリギリス亜目(剣弁亜目) Ensifera
下目 : キリギリス下目 Tettigoniidea
上科 : キリギリス上科 Tettigonioidea
: キリギリス科 Tettigoniidae
亜科 : ササキリ亜科 Conocephalinae
: ササキリ族 Conocephalini
: ササキリ属 Conocephalus
: ササキリ C. melaenus
学名
Conocephalus melaenus
(Haan, 1842)
シノニム

和名は「ササに棲むキリギリス」の意味。

形態

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成虫の体色は緑色だが複眼の左右から前羽にかけて黒色(上半部のみ)[2]。体色は飴色がかった黄褐色のものもいる。後肢の先端と膝にあたる部分は黒色[2]。翅の下側に白線がある。産卵管は短い剣状。体長15mm前後。コンビニなどの灯りにしばしば長翅型が来る。

幼虫ササキリ属中最も派手な体色をしていて、頭部オレンジ色胸部及び腹部赤色から黒褐色を帯びる。は黒く、一部に白色部が見られる。この色彩は若齢ほど鮮やかで、亜終齢から終齢になるとややくすみ、成虫になると失われてしまう。

生態

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林縁の主にササ等のイネ科植物の生えたところ、または竹林にいる。昼夜問わず「シリシリシリシリシリ……」と目立たない鳴き声で鳴く。主にイネ科植物を食草としているが、飼育下では野菜果物などもよく食べる。また、動物質もよく食べる。

交尾の際、オスメスに精包を渡す。メスは尾端にしばらく精包をつけたままだが、間もなくそれを食べて自らの栄養にする。6月頃孵化し、8月頃羽化、成虫になる。キリギリス科の晩夏発生型の他種同様、飼育下では年を越すこともある。

分布

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中国台湾東南アジア日本(中部以南の本州四国九州屋久島種子島沖縄本島西表島[1]

ササキリ属

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ササキリ属(ササキリぞく、学名: Conocephalus)は、キリギリス科ササキリ亜科の一つ。

脚注

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  1. ^ a b 日本産昆虫学名和名辞書(DJI)”. 昆虫学データベース KONCHU. 九州大学大学院農学研究院昆虫学教室. 2014年9月2日閲覧。
  2. ^ a b 鹿児島の自然を記録する会『川の生きもの図鑑 鹿児島の水辺から』南方新社、2002年、169頁

参考文献

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  • 蒲谷鶴彦録音、栗林慧写真『声の図鑑 虫しぐれ』山と溪谷社〈山溪CDブックス〉、1994年。ISBN 4-635-59105-0 
  • 市川顕彦 著「日本の鳴く虫一覧:直翅目」、大阪市立自然史博物館・大阪自然史センター編著 編『鳴く虫セレクション : 音に聴く虫の世界』東海大学出版会〈大阪市立自然史博物館叢書〉、2008年、246-321頁。ISBN 978-4-486-01815-5 
  • 村井貴史、伊藤ふくお『バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑』日本直翅類学会監修、北海道大学出版会、2011年、125頁。ISBN 978-4-8329-1394-3 

関連項目

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外部リンク

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