こんにちは、ITプロマガジンです。
現在プログラマーとして働いている人やプログラミングを学んでいる方の中には、自由度の高い働き方を求め、将来的にフリーランスとして独立したいと考えている人も多いでしょう。しかし、「どの程度のスキルや経験が必要なのか」「会社員とフリーランスでどんな違いがあるのか」など、様々な疑問があるかと思います。
本記事では、フリーランスプログラマーのなり方やメリット・デメリット、求められるスキルなど、独立前に知っておくべきポイントを解説します。年収目安や案件獲得方法なども紹介するので、フリーランスを検討されている方はぜひ参考にしてください。
ドンピシャ案件の探し方
「案件はたくさんあるはずなのに、なかなか自分の望む案件が見つからない…」
エンジニア市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいマッチングノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。
ですが、現在の市場感や企業側に刺さる経験・スキルを理解し正しく案件探しをすれば、誰でも自身のバリューを活かし単価を伸ばすことができる、というのも事実です。
ITプロパートナーズでは、
・9割がエンド直案件のため、高単価
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初めてのフリーランス、情報収集段階でも大丈夫です。あなたの働き方にマッチし、単価も高く、最もバリューを発揮できる案件を探しませんか?
目次
- 1 フリーランスプログラマーとは?
- 2 正社員と比較したフリーランスプログラマーの年収
- 3 フリーランスプログラマーのメリットや魅力
- 4 フリーランスプログラマーになるデメリット
- 5 フリーランスプログラマーになるために必要なスキルや実務経験
- 6 フリーランスプログラマーの案件の傾向や実例
- 7 フリーランスプログラマーに向いている人・向いていない人
- 8 フリーランスプログラマーになるには?独立する3つのパターン
- 9 フリーランスプログラマーになって仕事を獲得するまでの6ステップ
- 10 フリーランスプログラマーの主な案件獲得方法
- 11 プログラマーはフリーランスの前に副業から始める選択肢も
- 12 フリーランスプログラマーのよくある質問と回答
- 13 まとめ
フリーランスプログラマーとは?
フリーランスプログラマーとは、プログラマーとしてのスキルや経験を活かしつつ、特定の企業や組織に属すことなくクライアントと契約し、仕事をする人たちの総称です。
まずはフリーランスプログラマーの種類や仕事内容、フリーランスSEとの違いについて解説していきます。
フリーランスプログラマーの種類
フリーランスプログラマーは、大きく分けると「独立型フリーランスプログラマー」「副業型フリーランスプログラマー」の2種類が存在します。それぞれの特徴については以下の通りです。
独立型フリーランスプログラマー
独立型フリーランスプログラマーとは、特定の会社や組織に属することなく、個人でプログラミング関連の仕事を請け、フリーランスとしての収入のみで生計を立てている人のことを指します。
本業であるプログラミングはもちろん、営業活動から経理、雑務に至るまですべて一人でこなさなければなりませんが、各種経費が自身の裁量で管理できるため、スキルや営業力次第で非常に高い年収を得られる可能性があります。
また、中には法人を持って自身のサービスを運営しながらも、フリーランスとして案件を請け負う複業的な働き方をしているフリーランスプログラマーもいます。
副業型フリーランスプログラマー
副業型フリーランスプログラマーとは、特定の会社や組織に属して給料をもらっているものの、空いている時間を使ってフリーランス活動を行っている人のことを指します。主な働き方としては、就業後の空き時間や土日を使って、システムやアプリ開発の案件を受注するといった形です。
働ける時間が限られているため、あまり大きな案件には手を出せないというデメリットがあるものの、朝、夜間、休日といった隙間時間を上手く活用して副収入を得られるのが魅力です。
フリーランスプログラマーの仕事内容
プログラマーは、SE(システムエンジニア)が設計した内容に基づいて、プログラミング言語を活用しながらシステムやソフトウェアの開発を行います。ただしフリーランスプログラマーの場合、設計業務のような上流工程まで含めた開発工程全般を担当しているケースも多いようです。
なお、独立型のフリーランスプログラマーの場合は、就業規則や社内ルールなどの規定に縛られることがないため、自分のペースで自由に仕事を進めることができます。副業型フリーランスプログラマーを目指している方は、まず会社で副業が禁止されていないかどうかを確認するところから始めてください。申請制になっている企業も多いため注意しましょう。
フリーランスSEとの違い
フリーランスプログラマーとフリーランスSEの大きな違いは、「担当する仕事内容」です。働き方や仕事を獲得する過程はほとんど変わらないものの、SEは上流工程、プログラマーは下流工程を担当します。
上流工程とは、システムやアプリを作るための要件定義や設計を行う仕事のことです。クライアントに対して行ったヒアリング内容をもとに、どのようなシステム・アプリを開発するのかについてのドキュメントを作成し、プログラマーに渡します。
下流工程とは、SEが作成したシステム構成図や機能一覧、画面遷移図といった各種仕様書を参考にしてプログラミングを行う仕事のことです。
ただ前述のように、プログラマーとSEの仕事領域は曖昧であり、案件によってはSEがプログラミングまで担当したり、プログラマーが上流工程を担当したりすることもあるので、フリーランスとして案件を受ける際は仕事の範囲を明確にしておきましょう。
正社員と比較したフリーランスプログラマーの年収
続いて、正社員プログラマーとフリーランスプログラマーの年収について解説していきます。また、フリーランスプログラマーの単価を左右する要素についても紹介します。
正社員プログラマーの平均年収
求人ボックスのデータによると、正社員プログラマーの平均年収は約417万円となっています。国税庁が公開している日本の平均年収が461万円であることから、やや低めの数値と言えます。
ただし様々な年代と、プログラミング言語、業種が入り混じっていることに注意が必要です。特にWeb系エンジニアはアベノミクスと『コロナ禍の金余り現象』により2015年〜2022年の間に待遇改善が行われました。メガベンチャーでは初任給が500万円〜を提示するところも増加しています。
また、正社員プログラマーの場合は「勤続年数や評価に応じて着実に年収が上がりやすい」という特徴があるため、収入に確からしさを求める方にはおすすめです。住宅ローンを予定している方にもお勧めです。
フリーランスプログラマーの平均年収
フリーランスプログラマーの平均年収を算出している公的なデータはありませんが、厚生労働省が提供している職業情報提供サイトによると、フリーランスを含むプログラマー全体の平均年収は557.6万円となっています。
フリーランスの年収はスキルや経験によって大きく変わりますが、弊社ITプロパートナーズの掲載案件を参考にすると、月単価60万円前後の案件が多い傾向です。弊社で紹介している案件は、実務経験年数で最低3年以上求められることが多いので、実務経験年数3年以上のフリーランスプログラマーの場合、月単価60万円、年間売り上げで720万円が一つの目安になると言えるでしょう。
もちろん、年収1000万円以上得ているフリーランスプログラマーもいるので、実力次第で高収入を得ることができます。ただし、当然フリーランスになれば年収が上がるわけではありませんし、フリーランスの場合、売り上げから経費を引いた額が年収となり、税金や保険料なども引かれることにも注意が必要です。
フリーランスプログラマーの単価は経験年数だけでなくスキルで決まる
フリーランスプログラマーの単価相場は、経験年数はもちろんですが、それ以上に担当する業務範囲やプロジェクトへの貢献度など、スキル次第で大きく変わります。参考までに、既載の職業情報提供サイトでは、プログラマーのスキルごとの年収について、以下のようなデータを出しています。
業務範囲・区分 | ITSSレベル1~2 | ITSSレベル3 | ITSSレベル4 | ITSSレベル5以上 |
---|---|---|---|---|
設計・構築 | 420.0万円 ~ 620.0万円 | 450.0万円 ~ 700.0万円 | 500.0万円 ~ 780.0万円 | 600.0万円 ~ 950.0万円 |
ソフトウェア開発スペシャリスト | 435.0万円 ~ 600.0万円 | 450.0万円 ~ 695.0万円 | 500.0万円 ~ 750.0万円 | 550.0万円 ~ 866.0万円 |
それぞれのスキルレベルの定義は以下の通りです。
- ITSSレベル1~2:IT企業における実務未経験者や新入社員〜一定範囲の作業であれば独力で担当することができるレベル
- ITSSレベル3:要求された作業を全て独力で遂行することができるレベル
- ITSSレベル4:自らのスキルを活用することによって独力で業務上の課題の発見と解決をリードするレベル
- ITSSレベル5以上:ハイレベルな高度IT人材のなかでも、上位に該当する以上のレベル。社内においてテクノロジやメソドロジ、ビジネスを創造し、リードする以上のレベル
これらの基準は、正社員のみならずフリーランスでも同様と言えます。上記の通り、どのレベルで業務を行えるかで単価は大きく変わるので、フリーランスになる際にも参考にしてください。
フリーランスプログラマーの単価相場についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
フリーランスプログラマーのメリットや魅力
フリーランスプログラマーとして働く場合、正社員として働いていた頃にはなかったメリットが得られます。
今回は特に多くの方が該当する4つのメリットを紹介していきます。
働く時間や場所の自由度が高い
働く時間・場所を自分で決められることはフリーランスプログラマーの大きなメリットです。案件によって業務時間や場所を指定されるケースもありますが、その案件を引き受けるかどうかは自分で決められます。
正社員の場合は週5日企業に通勤するという働き方が一般的ですが、フリーランスプログラマーであればフルリモート勤務はもちろん、週2,3日だけの出勤や時短勤務などの働き方を実現しやすい点も魅力の1つです。
※ただし北朝鮮のITエンジニアが日本のフリーランス市場に紛れ込んでおり、警察庁が注意喚起をしています。これに伴い、身分証確認とともに出社を前提とする企業が増加している点には注意が必要です。
例えば弊社ITプロパートナーズで稼働している人57名に実施したアンケート調査では、フリーランスになって感じたメリットについて質問したところ、以下のように自由度に関する回答が多く得られました。
- ワークライフバランスの改善
- 勤務時間を自分で決められる点
- 圧倒的な時間の自由度
- 1日の時間を自由に使えるようになったこと
- 自由に仕事ができること、会社の規則に縛られないこと、家族との時間が取れること
- 自分の時間を増やせたところ
ちなみにフリーランスプログラマーの方のなかには、夜の22時頃から朝5時頃の間をメインの作業時間にしている人もいます。顧客との打ち合わせ時間は必要ですが、正社員に比べて自由度が上がることはフリーランスの最も大きなメリットと言えるでしょう。
仕事を選べる
フリーランスプログラマーの場合、時間や場所だけでなく、仕事内容についても自分で選択することが可能です。
正社員の場合、企業から指示された仕事は基本的に断れないため、自分の希望に沿った仕事ができるとは限りません。一方でフリーランスプログラマーの場合、案件の内容・使用するプログラミング言語・担当する工程など、自分が望む働き方に近い案件を探し受注できます。
同じく、ITプロパートーナーズの稼働者にインタビューして実際に上がった声は以下のとおりです。
- 自分の方針に従って仕事を選ぶことができる
- 会社員とは違って自分のやりたい仕事を選べる
- 自分の専門的スキルのみが求められるのでアウトプットしやすい
- 一緒に仕事をする人を選べる
- スキルアップになりそうな仕事を選べる
- やる/やらないの決定権が自身にある
収入アップの可能性がある
収入アップの可能性が広がることも、フリーランスプログラマーのメリットの1つです。
弊社の稼働者に対する調査では、フリーランスとしての年収は800万〜1000万がボリュームゾーンとなりました。
会社員は、毎月の固定給が保証されている反面、その上昇には限界があります。多くの成果を残しても、必ず昇給につながるとは限りません。一方で、フリーランスであれば成果が収入に直結するため、経験を積み重ねてスキルを磨きながら高い成果をあげることで、収入をアップさせていくことが可能です。ただし得意とするスキルセットの需要が陰れば収入ダウンもあるため、トレンドをキャッチアップしながら経験を積んでいく必要があります。
また、異なるクライアントの案件を同時にこなすことで、複数の収入源を確保することもできます。収入の冗長化をすることで案件が途絶えるかも知れない不安に備えることができます。ただし案件が裁けずに契約が打ち切られる方も居られるので注意しましょう。
経費計上を工夫して節税できる
フリーランスになると自分で確定申告をする必要がありますが、その際に会社員では経費にできなかった出費を経費として計上できます。経費にできる項目の一例はこちらです。
- 家賃
- 光熱水費(電気・ガス・水道など)
- 通信費(インターネットの接続料金やスマホの月額料金など)
- 事務用品代(コピー用紙・プリンターのインク・文房具代など)
- 書籍代
こういった出費をきちんと帳簿を付けて管理することで、節税できる可能性があります。
フリーランスプログラマーになるデメリット
フリーランスプログラマーとして働くうえでは、デメリットも認識しておくことが重要です。安易に独立すると失敗してしまう可能性もあります。
フリーランスとしての活動を始める前に、ここで紹介する4つのデメリットは最低限把握しておきましょう。
正社員のような福利厚生・保障がない
フリーランスプログラマーは、福利厚生や保障について、会社員のように手厚い制度があるわけではないため注意が必要です。基本的に労働保険の対象外となるほか、トラブル時も会社に守ってもらえないため、自己責任で対応しなければなりません。
また、年金が国民年金に切り替わり、将来受け取れる金額が減ってしまうため、老後の保障についても検討する必要があります。さまざまな特典が用意された福利厚生サービスや、十分な保障を備えたフリーランス向けの保険に加入するなど、対策しておくことをおすすめします。
確定申告などの事務手続きが必要
フリーランスプログラマーは、税金・保険料に関する事務手続きや確定申告などを自分で行わなければなりません。会社員であれば企業の担当者が代行してくれますが、フリーランスプログラマーは全てが自己責任となります。
また、取引先との契約手続きや請求書の作成といった日々の事務作業も、全て自分で実施する必要があります。本業以外のさまざまな作業で手間や時間がかかることは、念頭に置いておきましょう。費用は掛かりますが、税理士との契約や、個人事業主向けERPの契約などを視野に入れても良いでしょう。
自ら営業して仕事を獲得する必要がある
フリーランスプログラマーは、上述した事務手続きや日々の事務作業に加え、営業して仕事を獲得する活動も必要です。会社員であれば専任の営業担当者が仕事を受注してくれますが、フリーランスプログラマーは案件探しから条件交渉、契約手続きまで、全てを自分で行わなければなりません。企業側から仕事の依頼が来るようになるには、SNSなども利用した自己ブランディングも必要です。
なお、営業が苦手な人、忙しくて営業する時間が確保できない人は、案件獲得を全般的にサポートしてくれるフリーランスエージェントサービスなどを活用する方法もあります。いずれにしても、仕事を獲得するための営業活動は、フリーランスプログラマーが継続して収入を得るためには不可欠です。
与信審査で不利になることがある
収入が常に変動するフリーランスプログラマーは、安定した収入がある正社員と比べると「返済能力が低い」とみなされ、社会的信用が低くなりがちです。このため、住宅ローンや車のローン、クレジットカードなどの審査に落ちてしまうことがあります。
今後、会社員を辞めてフリーランスとして独立するつもりの人は、できれば会社勤めをしている間にローンやクレジットカードの申し込みを済ませておきましょう。
なお、「フリーランスプログラマー(エンジニア)はやめとけ」と言われてしまう理由についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
フリーランスプログラマーになるために必要なスキルや実務経験
フリーランスプログラマーとして生計を立てていくには、必要なスキルを身につけなくてはなりません。会社員時代はさほど重要でなかったスキルが、フリーランスという立場になるとほぼ必須になることもあります。フリーランスプログラマーに必要なスキルや実務経験について解説します。
最低でも3年以上の実務経験
フリーランスプログラマーになるには、最低でも3年以上の実務経験が求められます。できれば5年以上の実務経験があると、フリーランスになっても比較的スムーズに案件を獲得できます。
実務経験が少ない場合は、まず副業案件から始めてみるのがおすすめです。副業であれば、クラウドソーシングサイトなどを活用することで、実務経験1年程度でも獲得できる案件が存在します。
フリーランスプログラマーは未経験からでも目指せないわけではないものの、独学でスキルや知識を身につけて独立するのは決して簡単ではありません。また、社会人経験を積むという観点も必要です。自身の給与がどこから支払われているのか興味を持ち、企業がどのように取引先を見つけ、お金を得ているのかに興味を持つことは、その後の独立にも役立ちます。
基本的には、十分な実務経験を積んで準備を整えたうえで、フリーランスになることをおすすめします。
需要のあるプログラミング言語を扱うスキル
フリーランスプログラマーには、需要のあるプログラミング言語を扱うスキルが必要です。フリーランス案件では、応募条件として特定の言語に関するスキルや開発経験が求められるため、需要のあるさまざまな言語を扱えるようになることで、応募できる案件の選択肢が広がります。
また、フリーランスプログラマーは会社員のように先輩や周囲のメンバーを頼ることができません。1人で責任を持って仕事を進められるだけのレベルが求められることにも注意が必要です。時折Q&Aサイトなどで案件について具体的な質問をしている方が居られますが、守秘義務違反にあたる可能性があり非常にリスクが高いです。
コミュニケーションスキル
フリーランスプログラマーといっても完全に1人で仕事をすることは少なく、複数のメンバーで構成されるプロジェクトチームの一員として働くのが一般的です。つまりプログラミングだけしていればよいというわけではなく、メンバーと情報を共有し、業務を円滑に進める工夫が求められます。契約する企業側でもチーム開発経験を見ていることが増加しており、周りに配慮した振る舞いをできるかどうかというのは重要な要素になっています。
コミュニケーションスキルはそのために必要なものです。自分の仕事をこなすだけでなく、チーム全体のことも考えながら働く力を身につけておきましょう。またコミュニケーションスキルは、営業をかけて案件を獲得する際にも必要になってきます。
リサーチスキル
IT業界では日々新しい技術が登場し、トレンドが激しく移り変わります。その変化に乗り遅れないためにも、リサーチスキルは必須です。特にフリーランスプログラマーは会社員と違って上司や先輩を頼れないため、全てを自分で調べる必要があります。
本業に関することだけではなく、納税や保険、各種申告などフリーランスとして生活するために必要となる全ての事柄について、幅広くリサーチできるスキルがなければリスクにつながる場合があります。
セルフマネジメントスキル
セルフマネジメントスキルも、フリーランスプログラマーに必要となる重要なスキルの1つです。会社員のように就業規則や社内ルールに縛られることなく自由に仕事ができる反面、案件の量や進め方については自分で管理しなくてはなりません。特に、納期を守るためのスケジュール管理は必須といえます。
また、高いパフォーマンスを発揮するための体調管理も重要です。さらに、1人で黙々と仕事を進めることが多いため、適度なストレス発散によるメンタルの管理も欠かせません。業務コントロールができずに請負契約の案件が頓挫し、訴訟される場合もあります。適切なセルフマネジメントによって、心身の健康を常に良好に保っておく必要があります。
ロジカルシンキングスキル
ロジカルシンキングは「論理的思考法」とも呼ばれ、複雑な物事を各要素に分け、結論と根拠の論理的なつながりを踏まえながら思考することです。
ロジカルシンキングスキルはどのような職種であっても重要ですが、目的を達成するために最適なロジックを組み立て、それをプログラムで具現化することが求められるプログラマーにとっては必須のスキルといえます。
フリーランスプログラマーの案件の傾向や実例
続いて、フリーランスプログラマーの案件の傾向や実際の例についても確認していきましょう。
フリーランスプログラマーの案件例
ITプロパートナーズでは以下のようなフリーランスプログラマー向け案件を紹介しています。
案件名 | 【Swift/Kotlin】スマホアプリ開発におけるSE/プログラマーの案件・求人 |
---|---|
案件単価 | 〜600,000円/月 |
勤務地 | フルリモート |
スキル | Swift , Kotlin |
職種・ポジション | プログラマー, アプリケーションエンジニア |
案件名 | 【Java/jQuery】電子カルテにおけるシステム開発の案件・求人 |
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案件単価 | 〜700,000円/月 |
勤務地 | フルリモート |
スキル | Java , jQuery |
職種・ポジション | フロントエンドエンジニア, プログラマー |
どちらもプログラミング経験と指定のプログラミング言語を求められますが、エンド直の高単価案件です。クライアントと直接仕事を進めるので、改善点や提案をしながら開発に携われるため、スキルアップにもつながるでしょう。
他にもさまざまなプログラミング案件があるので、ぜひチェックしてみてください。
案件が多いプログラミング言語
ボスアーキテクト株式会社プレスリリースによれば、案件が多いプログラミング言語は、「Java」「SQL」「JavaScript」の3つです。
言語 | 案件数 |
---|---|
Java | 21,284件 |
SQL | 20,393件 |
PHP | 17,369件 |
「Java」は、C言語をベースとして開発されたプログラミング言語です。汎用性が高く、大規模な開発にも対応できるため、案件が増加傾向にあります。
「SQL」は、「構造化問い合わせ言語」と訳され、データベースとのやり取りを可能とする言語です。デジタルデータの流通量が増加していることに加え、Excelなど身近なツールと連携して効率化を図ることもできるため、多くの現場で活用されています。
「JavaScript」は、Webサイトに動きを加えるには欠かせない言語の1つです。ブラウザのみで実行できるうえ、Web系フロントエンドの開発においてはトップレベルのシェアを維持しており、今後も需要は安定するでしょう。
単価が高いプログラミング言語
レバテックフリーランスのプログラミング言語別単価ランキング(2022年6月〜2023年5月集計)では、「Go」「Swift」「Ruby」の3つが、単価が高いプログラミング言語として紹介されています。
言語 | 案件数 |
---|---|
Go | 872,969円 |
Swift | 851,862円 |
Rudy | 851,365円 |
「Go」は、Googleが開発したプログラミング言語です。処理速度が速く、大規模なシステム開発にも向いているため、今後も導入企業が増える可能性があります。
「Swift」は、Appleが開発したプログラミング言語です。iPhoneアプリ・iPadアプリなど、iOSを利用したシステムの開発に適した言語であり、今後も多くの活用が見込めます。
「Ruby」は、日本人技術者であるまつもとゆきひろ氏によって開発されたプログラミング言語です。シンプルに記述できるオブジェクト指向言語であることから、高い人気を集めています。これらの言語は、需要が多い一方で経験豊富なエンジニアが不足しているため、単価が高く設定されているものと考えられます。
フリーランスプログラマーに向いている人・向いていない人
フリーランスプログラマーに向いている人と向いていない人がいるというのも事実です。
自分がどちらのタイプかを客観的に確認してみてください。
フリーランスプログラマーに向いている人
フリーランスプログラマーに向いているのは、以下の特徴をもつ人です。
- スケジュール管理が得意な人
- 新しいことに挑戦することが好きな人
- メリハリが付けられる人
それぞれについて、以下で詳しく見てみましょう。
スケジュール管理が得意な人
フリーランスプログラマーに限った話ではありませんが、フリーランスとして働く場合は、自分で仕事のスケジュールを管理する必要があります。状況に合わせてスケジュールを決めたうえで、それに沿って作業を進めなければなりません。スケジュール管理が苦手な場合、予定通りに作業できずクライアントに迷惑をかける可能性があります。
新しいことに挑戦することが好きな人
新しいことに挑戦するのが好きなことも、フリーランスプログラマーに向いている特徴の1つです。案件ごとの契約となるフリーランスでは、クライアントが頻繁に変わることも珍しくなく、その都度、仕事の内容や進め方などの新しいことを覚える必要があります。そういった変化を楽しめる人であれば、フリーランスプログラマーとして活躍しやすいといえるでしょう。
また、IT業界はトレンドの移り変わりが激しく起こります。そのような状況に追従していくためにも、常に最新情報を入手し、新しいことを勉強する姿勢が求められます。
メリハリが付けられる人
フリーランスは、働く時間や場所が自由な場合も多いです。しかし、自由だからこそ、自分でメリハリを付けられないと仕事とプライベートが曖昧になります。フリーランスとしてライフワークバランスを保ちながら働くには、自分自身でメリハリを付けながら働くことが重要です。働く時はしっかり働き、休む時は思い切り休むという切り替えができる人は、フリーランスプログラマーにも向いているでしょう。
フリーランスプログラマーに向いていない人
フリーランスプログラマーに向いているのは、以下の特徴をもつ人です。
- 自己管理が苦手な人
- コミュニケーションが苦手な人
- 責任感が薄い人
それぞれについて、以下で詳しく見てみましょう。
自己管理が苦手な人
フリーランスとして働き続けるには、自己管理ができるかどうかが大きなカギになります。自己管理ができないと、仕事に使う時間を十分に確保できなかったり、無理をしすぎて体調を崩したりする恐れがあるでしょう。自己管理が苦手であれば、フリーランスの仕事そのものに支障をきたす可能性があるため、注意が必要です。特に勤怠が悪いと案件が短期終了につながりやすいため、死活問題です。
特にフリーランスプログラマーの場合は、プロジェクトの進行によって、とても忙しくなる時期があります。無理をしてしまう頻度が増え、体調を崩してしまう人も珍しくありません。こうしたなかでも、自己管理をできるかどうかが、自分自身のパフォーマンスや他者からの評価につながってくるでしょう。
コミュニケーションが苦手な人
フリーランスとして活躍するには、コミュニケーションのスキルも重要です。フリーランスは個人で働くというイメージが強いため、人と関わる機会が少ないと思われがちです。しかし、実際は、営業活動や条件交渉のためにクライアントとやり取りする機会があります。また、参画するプロジェクトにおいてスムーズに業務を進めるには、どのような相手とも意思疎通できる必要があります。コミュニケーションが苦手な人がフリーランスになると、苦労する可能性があるでしょう。
特にフリーランスプログラマーの場合は、「話す」部分もそうですが、「聞く力」がとても重要とされています。特にキャリアのなかで、プロジェクトマネージャーのような立場を目指している人であれば、「聞く力」を中心としたコミュニケーションのスキルは必須です。
一人での作業を孤独に感じる人
会社などの組織に所属しないフリーランスは、基本的に1人で作業することが多くなります。また、会社員であっても、プログラマーはコーディングして動作確認するという地道な作業を1人で黙々と繰り返すことが大半です。そのため、1人での作業に孤独感や苦痛を覚えてしまう人は、そもそもプログラマーという職種自体が向いていない恐れがあります。
フリーランスプログラマーになるには?独立する3つのパターン
ここからはフリーランスプログラマーになる主なパターンとして、具体例を3つ紹介していきます。
いずれの方法でも、最低限のプログラミングスキルが必要であることは認識したうえで、ご自身に合った手段を検討してみてください。
1.正社員プログラマーを経て独立
フリーランスプログラマーになる一般的な方法は、正社員プログラマーとして数年経験した後に独立する方法です。
フリーランスは即戦力が求められることから、求人案件にも実務経験3年以上などと記載されていることが少なくありません。数年のキャリア形成が必要な分、実務経験のあるプログラマーの方であれば、フリーランスとして案件の選択肢は大きく広がります。
フリーランスとして案件を獲得する際、実務経験が大きなアドバンテージとなることは多いため、正社員プログラマーを経てから独立する方法は最もおすすめできるパターンです。
将来的に年齢を重ねてから正社員に戻りたい場合、30代以上ではリーダー経験がないと内定が出しづらい傾向にあります。リーダーに就任し、一通り業務を経験してから独立しておくとリスクヘッジになるでしょう。
ただし正社員とフリーランスでは、仕事の進め方が異なります。正社員であれば営業や事務作業は他のスタッフが担当するのが一般的ですが、フリーランスは営業やクライアントとの交渉・契約、進行管理、確定申告などを全て自分でこなさなくてはなりません。特に自社サービス在籍者は顧客折衝の経験がない方が多く、往生する傾向にあります。できれば会社員時代に副業をして、受発注のフローとともに、クライアントワークの感覚を掴んでおくとよいでしょう。
2.プログラミングスクールを経て独立
ITエンジニアとして未経験の状態からプログラミングスクールに通い、正社員を経ずにプログラミングスクールに就業する方法です。結論として、お勧めはできません。このルートには下記のような歴史的な背景があります。
2019年、2020年にプログラミングスクールのブームがあった際、学習者を広く求めるために各社が広告戦略に熱を入れました。「エンジニア転職で年収が100万円アップする」などの謳い文句でYouTubeや情報商材、アフィリエイト広告などで集客合戦が起きました。
当初は「転職保証」という言葉が多く使われました。これはスクール受講生であればエンジニア転職を保証するという内容でした。しかしその実態は下記のようなものでした。
- 毎週、どの企業でも良いので20エントリする
- その上で転職できなかった場合、提携している派遣系会社に紹介される(年収230万円程度)
- 実際の就業先はプログラマであることもあるが、インフラエンジニアやヘルプデスク、総務、家電量販店勤務、コールセンターなど多岐に渡る
このような状況から広告が虚偽であるという認識が広がるようになり、各社が手を出したのが「未経験からフリーランスになろう」「フリーランスになって自分の裁量でいつでもどこでも働けるようになろう」という打ち出しです。内定が必要な転職に対し、開業届を出せば達成できるのがフリーランスです。実態に偽りがないので各社打ち出していきました。
こうしてフリーランスになることがゴールになった方が一定数居られるのですが、スキルレベルや開発実務経験だけでなく、IT業界経験も含めて企業に育成されることがないため苦戦される方が多いです。
3.独学から独立
正社員としてのプログラマー経験がない状態でから、プログラミングスクールや独学を経てフリーランスプログラマーとして開業するというパターンがあります。こちらもお勧めはできません。
先のプログラミングスクールでもいい加減なところに入ると同じ問題が起きるのですが、プログラマーの働き方についてのイメージが現実に即していないと無駄な苦労をします。昨今ではSEO対策された記事や、プログラマーになろう系情報商材、YouTubeなどが氾濫しているため、現実的な情報にリーチすることが難しくなっています。現実と乖離したプログラマーやフリーランス情報を仕入れた状態での営業は難しくなっており、必要以上に苦労される方を多くお見かけします。一度就業し、しっかりとプログラマーとしての経験を積んでからのフリーランス化をお勧めします。
例外的にうまく行くことがあるキャリアとしては、学生の身分があるうちに高いスキルレベルを持ち、自己責任で開業するという方は昔から居られます。一般的な学生アルバイトと比べて単価も高いですし、社会を見ることができます。ただこの場合であっても新卒カードを有効利用し、一度は就職することをお勧めします。このルートでスタートアップ企業をされた方とも話すことがありますが「社会や企業の仕組みを知る機会がなく苦労した」「独学ではスキルや知識に偏りがあり、苦労した」などの話をよく聞きます。
フリーランスプログラマーになって仕事を獲得するまでの6ステップ
ここからはフリーランスプログラマーになって仕事を獲得するまでの過程を、6つのステップに切り分けて紹介していきたいと思います。
自分の現在の立ち位置を確認しながら、どのステップのスキルや準備が必要か確認してみてください。
1.ポートフォリオを作成する
フリーランス案件を獲得する際、企業がスキルを判断する方法として「職務経歴書・スキルシート」と「ポートフォリオ」の2つが挙げられます。
デザイン系の方であればどういったものを任せられるのかという具体的なイメージを伝える必要があるので、ポートフォリオが必須です。ただしクライアントワークなどで関わったプロジェクト事態が守秘義務に該当する場合もあるため注意しましょう。
2.SNS・エンジニア交流サイトで発信・交流をする
FacebookやX(旧:Twitter)などのSNSアカウントを持っていないのであれば、アカウントを作っておきましょう。SNS上に経歴やレジュメを掲載したり、同業者と交流を持ったりすることで、仕事の獲得やコネ作りにつながる可能性があります。
この他にもSNSは、業界の情報を仕入れたり、実際にフリーランスプログラマーとして働いている人の生の声を見られたりと、情報収集にも役立ちます。さらに人脈を作っておくことで思わぬところから声がかかる可能性もゼロではありません。
先述のように、GitHubやQiitaといった、エンジニアの情報シェアサイトでの発信もおすすめです。
3.小さな仕事から始め実績を作る
フリーランスプログラマーになるには、まずは実務経験を積み、実績を作ることが重要です。いきなりフリーランスになるのではなく正社員プログラマーとして勤務をすることで、小さな仕事であっても実績を作ることが第一歩となります。
なお、自らオリジナルのサービスを開発するという自主開発も1つの実績にはなりますが、できる限りクライアントから依頼された仕事としての開発実績を作ることをおすすめします。
4.フリーランスエージェントなども活用する
ある程度の実務経験を積んだら、フリーランスエージェントに登録のうえ、案件獲得のサポートをしてもらうのもおすすめです。
また、案件紹介だけではなく、カウンセリングなどの幅広い内容に対応してくれるのも特徴です。自分のスキルに不安がある場合など、フリーランスプログラマーとしてのキャリアに関するさまざまな相談をするために、フリーランスエージェントを活用するのも有効といえます。
弊社ITプロパートナーズでも、随一のスタッフがあなたのフリーランス活動を支援しております。無料でご相談に乗りますので、まずはお気軽にご相談ください。
5.独立・開業に必要な手続き・準備をする
フリーランスプログラマーとして独立する際には、下記のステップを踏むと良いでしょう。
- まず案件を確保して収入の見通しを立てる
- 独立後は国民年金・国民健康保険に加入する
- 税務署に開業届・青色申告承認申請書を提出する
- 仕事用の口座を作る
- 会計ソフト・ツールを導入し複式帳簿に対応する
- 仕事環境・名刺や印鑑を整える
フリーランスとして独立する前には、まずは案件を確保し収入の見通しを立てることが最も大切です。いきなり独立をせず、正社員として安定収入を得ながら副業からスタートするとよいでしょう。
独立後は、国民年金・国民年金保険への加入など、正社員の時には会社がやってくれていた手続きを自分で行う必要があります。
また、個人事業主として仕事をするには、開業届を提出する必要があります。活動開始後1ヶ月以内に、青色申告承認申請書とともに、最寄りの税務署に提出をしましょう。青色申告では、複式帳簿での確定申告が必要です。「freee」や「マネーフォワードクラウド」など、収支管理や申告書の作成が容易になる会計ソフト・ツールの導入を済ませておきましょう。
フリーランスになるために必要な手続きについて、さらに詳しくは以下の記事で解説しています。
6.必要に応じて資格取得も考慮する
IT系の資格は取得する意味が無いという声もありますが、知識を持っている証明だけでなく、SIerなどでは評価され単価にも影響する傾向にあります。
必ずしも資格が必要な業界ではなく、実績や経歴が重要視される傾向にあることも事実ですが、何もないよりは資格でスキル証明できた方が当然案件獲得の確率も上がります。
必要に応じて資格取得を検討してみるのもよいでしょう。
フリーランスプログラマーの主な案件獲得方法
前述の通り、フリーランスになると自身で案件を獲得する必要があります。ここではフリーランスプログラマーの定番の仕事獲得方法として、下記の5つの方法を紹介します。
- フリーランスエージェント
- クラウドソーシング
- 人脈
- 自身のHPやSNS
- 直接営業
順番に見ていきましょう。
フリーランスエージェント
最低1年以上実務経験を積んでいれば、フリーランスエージェントサービスの利用がおすすめです。専任の担当者が自分のキャリアやスキルに合った案件を提案してくれるため、直接クライアントに営業せずに案件確保が可能です。
エージェントサービスで募集されている案件は、信頼性が高く高単価な企業案件が多いのも魅力。案件選びの失敗は収入に大きく影響するため、フリーランスになったらぜひ登録しておきたいサービスです。
ITプロパートナーズでは、フリーランスエンジニア・プログラマーにさまざまな案件をご紹介しています。エンド直案件がほとんどなので高単価の案件が多く、フルリモートや週2〜3の案件も豊富です。
自社開発などのスキルを磨くことができる案件を見つけられるので、エンジニア・プログラマーの仕事を探している人はぜひチェックしてみてください。
クラウドソーシング
クラウドソーシングの活用も、フリーランスプログラマーが仕事を獲得する方法として有効です。クラウドソーシングとは、企業がインターネットを介して案件を公開し、条件がマッチしたフリーランスなどのワーカーに作業を依頼できるサービスを指します。
「クラウドワークス」や「ランサーズ」が代表的です。案件が大小様々なものが揃っているため、見てみると良いでしょう。
人脈
前職の同僚や取引先、友人など、これまで築いてきた人脈は積極的に活かしたいものです。自分の人間性やスキルを理解している人から紹介を受けることで、自分に合った仕事を得やすく、勤務条件も柔軟に調整しやすいメリットがあります。
一方で、知人だからこそ、一度取引を始めると簡単にやめづらかったり、曖昧な条件で契約がなされたりといったこともあります。
事前にしっかりとすり合わせを行い、お互い納得したうえで契約を行うと良好な関係を保ちながら柔軟な働き方が実現できるでしょう。
自身のHPやSNS
活躍しているフリーランスプログラマーのなかには、自身のHPやSNSから仕事を獲得している人もいます。インターネットを介して仕事を得るには、HPやSNSで自分の実績やスキルをアピールすることが大切です。
発信を始めてすぐに反響がなくても、続けていけば後から仕事の相談が舞い込む可能性があります。フリーランスプログラマーとしての自分の強みが伝わるよう、クライアントの目線を意識して投稿しましょう。
GitHubやQiitaといった、ソースコード共有サイト、ノウハウ共有サイトを経由して仕事を獲得することもできます。例えばGitHubであれば、自分のアカウントで公開しているソースコードを見せることで、スキル・経験を示すことができます。企業にもよりますが、GitHubを使いこなせること自体が評価につながるケースも珍しくありません。
直接営業
クライアント候補を洗い出し、直接営業をするといった方法もあります。契約につながった場合は、当然企業との直接契約になるため、エージェントやクラウドソーシングのように手数料がかからないのが大きなメリットです。
ただしクライアント側の視点で考えると、単なる個人と契約を結ぶのはリスクが高いため、なるべく信頼できる相手に絞って契約をするのが基本になります。直接営業を成功させるには、フリーランスプログラマーとしての高いスキルに加えて、営業力や事務処理スキルが必要です。
プログラマーはフリーランスの前に副業から始める選択肢も
プログラマーとしていきなりフリーランスになるのではなく、まずは副業から始める選択肢も検討しておきたいところです。
フリーランスには一定のリスクが伴うため、副業で案件や収入の見通しを立ててから独立しても遅くはありません。ここではプログラマーの副業からのステップアップでフリーランスを目指すメリットを解説します。
土日に副業するプログラマーが増えている
「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の策定に伴い、社員の副業を解禁する企業が増えています。
エンジャパンの調査では「現在、副業を希望していますか?」という問いに対し、2022年は60%の回答者が「希望している」と回答。2020年と比較し、副業を希望する人が約10%増えています。
実際、フリーランスを目指すだけでなく収入アップやスキルアップを図るため、平日の夜や土日など、オフタイムを活用して副業を行うエンジニアやプログラマーも増えています。
また、他社の業務に触れることで、新たな可能性が見出せるかもしれません。最初から独立を目的とせずとも、まずは気軽に副業を始めてみましょう。
リスクを最小限に収入アップ・スキルアップができる
雇用された状態で副業をすることで、毎月一定の給与を得つつ、新たな収入源を得ることができます。副業収入が給与と同等か、それ以上が見込めるタイミングで独立することで、下記のようなフリーランスにありがちな収入面のリスクを回避することが可能です。
- 毎月決まった金額が得られるとは限らない
- 案件・契約が突然途絶える可能性がある
- 病気や体調不良の休業が収入源に直結する
また、副業では他社の業務に触れたり、より専門性の高い業務にチャレンジしたり、勤務先では得られない経験を積むことも可能です。
副業は収入不足を補う目的だけでなく、独立後の収入源・クライアントの確保、スキルアップなど、フリーランスとしての準備にも有効です。
副業プログラマー向けの案件は豊富にある
弊社「ITプロパートナーズ」には、フリーランスのエンジニア・プログラマー向けの案件が3,036件掲載されています。(2024年9月時点)
他にも業界や言語、業務内容などさまざまな案件が募集されているため、案件内容をチェックしてみるとよいでしょう。プログラマーにおすすめの副業案件をもっと知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。
副業プログラマーとして働く際の注意点
副業プログラマーとして働く際は、まず会社の就業規則を見て、「そもそも副業が可能かどうか」を確認しましょう。就業規則で禁止されているのにもかかわらず、無断で副業をした場合、懲戒処分の対象になる可能性もあります。
さらに副業プログラマーであっても、フリーランスと同様、確定申告が必要になる場合があります。いくらの収入から確定申告が必要となるかなど、副業プログラマーの確定申告について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
フリーランスプログラマーのよくある質問と回答
フリーランスのプログラマーが気になるポイントについて紹介します。独立に伴う疑問や不安を解消しましょう。
フリーランスプログラマーとして活躍しやすい年齢は?
ITプロパートナーズで50名を対象に行った調査によると、フリーランスエンジニアとして活躍している人の平均年齢は39.2歳でした。実際の年齢の分布は以下の通りとなっています。
平均年齢:39.2歳 | |
---|---|
年齢 | 人数 |
20代前半 | 0人 |
20代後半 | 3人 |
30代前半 | 9人 |
30代後半 | 12人 |
40代前半 | 14人 |
40代後半 | 12人 |
これを見ると、30~40代がボリュームゾーンとなっており、20代ではまだフリーランスプログラマーとして活躍している人が少ない傾向にあることが読み取れます。
また、この調査では最高年齢が49歳でした。基本的にフリーランスプログラマーに年齢制限はなく、クライアントとの信頼関係を築ければ長期間にわたって契約を継続することも可能です。定年もないため、工夫次第では会社員より長く働くこともできます。
ITプロパートナーズでは、スキルや経験、実績があれば、年齢に関わらず仕事の紹介をしています。年齢が高い人も若い年齢の人もぜひ登録してみてください。
完全未経験からでもフリーランスプログラマーになれる?
IT業界が発展していることや、フリーランスは自由な働き方ができるというイメージなどから、プログラミング未経験の方がいきなりフリーランスプログラマーを目指すというケースも増えてきています。
完全な未経験者でも、フリーランスプログラマーになることはできますが、「かなり厳しい」というのが現実です。
フリーランスのプログラマーは、基本的に業務委託であるため、発注先企業が教育をする義理がありません。また、生成AIの登場により、「1から10まで指示を出さなければならないのであれば生成AIに頼ったほうが早くて確からしい」という声も企業から聞こえてきています。第三者の指導やサポートがなければ仕事をこなせないような人では、案件を獲得できません。Q&Aサイトに案件の質問をするなどは守秘義務違反ですので論外です。
フリーランスとして案件を獲得するにあたっては、基本的なプログラミングスキルが必須なのはもちろんのこと、現場の開発経験があることが前提です。そのため、最初は会社員プログラマーとして働くか、システム開発に関わる仕事に就くなどして、実務経験を積んでおくと有利だといえるでしょう。
フリーランスプログラマーを目指すのであれば、段階を踏みながら少しずつ必要なスキルを身につけることが大切です。
完全未経験からフリーランスプログラマーになるための方法や注意点などについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
フリーランスプログラマーにありがちな失敗と対策は?
フリーランスプログラマーにありがちな失敗としては、例えば以下のことがあげられます。
- 体調を崩して仕事ができない
- スキルが不足している
- 自分の方向性を見失う
- 悪質なクライアントに遭遇してトラブルに悩む
フリーランスとして働く場合、基本的に自分で全ての責任を負う必要があります。そのため、問題が生じても自分で解決しなければなりません。なるべく問題が発生しないようにするには、あらかじめ以下の対策を取っておきましょう。
- フリーランスになる目的を明確にする
- 実務経験をしっかり積む
- クライアントは契約前に吟味する
フリーランスプログラマーとして活躍するには、自分の目的を意識して経験を積むことが大切です。また、さまざまなクライアントがいるため、新しいクライアントと契約する際は相手についてよく検討する必要があります。
プログラマーがフリーランスになる前に習得するべき言語は?
フリーランスとして独立する前に、プログラマーは一般的に需要のある言語を身につけておきましょう。具体的には、案件の多い言語としてすでに紹介した「Java」「SQL」「JavaScript」の3つのうちいずれかを習得し、実務経験を積んでおくのがおすすめです。
ただし、IT業界は状況が変化するスピードが速いため、プログラミング言語のトレンドも移り変わる可能性があります。今後の動向には常に気を配っておくことが重要です。
フリーランスプログラマーになるには何年かかる?
プログラマーがフリーランスとして独立する際には、会社員として少なくとも1年、できれば3年以上は実務経験を積んでいることが理想です。また、ある程度の実務経験を積んだらいきなり独立するのではなく、会社に勤めながら副業として少しずつクライアントを開拓しておくなど、リスクを抑えながら準備を整えることも重要です。
決して急ぐことなく、時間をかけて慎重に段階を踏む姿勢で臨むことをおすすめします。
まとめ
これまで見てきた通り、フリーランスプログラマーとして独立するには、相応のスキルを身につけたうえ、メリットやデメリットも考慮しながら適切な準備を進めることが重要です。また、そもそもフリーランスプログラマーに向いていない人もいるため、自身の適性を見極めながら慎重に検討する必要があります。本記事の内容を参考に、ぜひご自身に合ったキャリアプランを計画してみてください。
なお、ITフリーランス向けエージェントサービスのITプロパートナーズでは、高単価かつ柔軟な働き方ができる案件を多数掲載しています。フリーランスプログラマーが活躍できる良質な案件も豊富にありますので、ぜひご活用ください。ご登録をお待ちしています。
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