バックパックに入る折り畳み自転車「ZED'O」

「ZED'O」はバックパックに入れて持ち運べる折り畳み自転車。フレームだけでなく、ホイールを折り畳み可能にすることで、バックパックサイズを実現した。

バックパックに入る折り畳み自転車「ZED'O」
バックパックに入れて持ち運べる折り畳み自転車「ZED'O」
(画像は折り畳み時)

開発したのはスロバキアのZED'O Bikesチーム。同チームは、狭い部屋にも収納しやすく、小さなクルマのトランクにものせやすく、バックパックに入れて海外に持ち運べる自転車の製作を目指して「ZED'O」を開発した。


バックパックに入る折り畳み自転車「ZED'O」
「ZED'O」は狭い部屋にも収納しやすく

バックパックに入る折り畳み自転車「ZED'O」
小さなクルマのトランクにものせやすく

バックパックに入る折り畳み自転車「ZED'O」
海外旅行にも気軽に持ち運べる自転車を目指して開発された

その折り畳み方法は、英国の発明家クライブ・シンクレア氏が開発した「A-bike」同様、パイプをパイプ内に挿入して格納する“望遠鏡構造(三脚構造)”と呼ばれるもの。これにより、バックパックサイズを実現した。

参考画像:A-Bike
参考画像:パイプをパイプ内に挿入して折り畳む「A-Bike」

バックパックに入る折り畳み自転車「ZED'O」
「ZED'O」のフレームも、パイプ内にパイプを挿入する折り畳み構造

「A-bike」と「ZED'O」の大きな違いはホイールサイズ。通常、折り畳み自転車では、フレームは折り畳めてもホイールは折り畳むことができない。このため、「A-bike」(オリジナル版)では、折り畳み時のサイズを小さく保つために、6インチの小径ホイールを装着していた。だが、「ZED'O」には通常の自転車と同様のサイズのホイールが搭載される予定だ。

これを実現するため、「ZED'O」では“望遠鏡構造(三脚構造)”をフレームだけでなく、ホイールにも採用。走行時に通常の自転車サイズのホイールを、収納時にはコンパクトなサイズに折り畳めるようにした。

バックパックに入る折り畳み自転車「ZED'O」
フレームだけでなく
ホイールにも“望遠鏡構造(三脚構造)”を採用
折り畳み時にはホイールも小さくなる!

ホイールにはノーパンクタイヤを装着。空気を入れる必要のないノーパンクタイヤを6つにカットしてホイールに装着することで、ホイールのスポーク部分を折り畳む際にはタイヤを重ね合わせて収納し、全体のサイズの小型化を図っている。

バックパックに入る折り畳み自転車「ZED'O」
タイヤはノーパンクタイプ

バックパックに入る折り畳み自転車「ZED'O」
折り畳み時の小型化を図っている

本体素材にはカーボンファイバーとアルミを採用。強度を保ちつつ、バックパックに入れて持ち運べる軽さを実現した。

バックパックに入る折り畳み自転車「ZED'O」
本体素材にはカーボンファイバーとアルミを採用

ZED'O Bikesチームは現在、「ZED'O」の市販化に向けてクラウドファンディングサイトIndiegogoで出資者募集のキャンペーンを実施中。本稿執筆時点では、300ドルの出資でシリアルナンバー入りの「ZED'O」とオリジナルバックパックを入手可能だ。入手に必要な金額はキャンペーンが進むに連れて上昇し、シリアルナンバー入りタイプが売り切れた後は790ドルとなる。出荷は2017年1月に予定されている。

バックパックに入る折り畳み自転車「ZED'O」

「ZED'O」のデザインには、現時点では強度の面で不安が残る点も含まれている。とはいえ、ホイールを折り畳むというアイディアは画期的なもの。今後バージョンアップを重ねて成熟を増し、強度の面でも安全が保証されるようになれば、是非欲しい一台だ。

バックパックに入る折り畳み自転車「ZED'O」