- ■ スマホ料金が2021年春より前より「安くなった」と感じるユーザーは、24.0%。
■ 毎月のスマホ料金は「2,000円台」が16.7%で最多。1,000円台、3,000円台が続く。
■ スマホの毎月のデータ通信容量は、「2GB以上3GB未満」が15.6%で最多。
株式会社 ICT総研 (東京都中央区)は11月28日、スマートフォン料金の意識調査の結果をまとめた。日本のスマートフォンの料金水準は、菅義偉前首相の意向等を受けて、2021年春に本格的に引き下げられた。NTTドコモの「ahamo」、KDDIの「povo」、ソフトバンクの「LINEMO」などのMNO(移動体通信事業者)によるオンライン専用プランや、楽天モバイルの新料金プランが開始されるなど、それまで海外と比較して高いと認識されていた日本のスマートフォン料金が変わった節目が2021年春である。
今回の調査では、日本のスマートフォンユーザーのスマートフォン料金に関する現在の意識を把握することを目的とした。調査はWebアンケート形式である。
■ スマホ料金が2021年春より前より「安くなった」と感じるユーザーは、24.0%。
調査の結果、2021年春より前と比べて、スマートフォン料金が「安くなった」と回答した回答者は24.0%、「あまり変わらない」 49.0%、「高くなった」 7.0%という結果となった。「あまり変わらない」という回答者が約半数となったが、「高くなった」とする回答者よりも「安くなった」とする回答者が多い。
MNOのオンライン専用プランの中で認知度が高いNTTドコモの「ahamo」は、2023年6月に500万契約を突破したことが発表された。2021年3月にプラン提供開始して以来、右肩上がりで契約者数が伸びている。ただし、NTTドコモの携帯電話契約者総数は8,000万契約を超えており、その中に占める割合はまだまだ大きくないのが現状だ。今回のアンケートでは、契約しているプランも聞いているが、NTTドコモの「ahamo」と回答した回答者は8.4%に留まっている。
auの「povo」、ソフトバンクの「LINEMO」も同様に総契約者数に占める割合は大きくなく、今回のアンケートでも、オンライン専用プラン以外のプランと比べて、選択した回答者数は少ない。もちろん、オンライン専用プランは万人向けのプランではないが、料金面のインパクトがあるオンライン専用プランの契約者数が今後さらに増えてくれば、「安くなった」と実感するユーザーもさらに増えることが想定される。
■ 毎月のスマホ料金は、「2,000円台」が16.7%で最多。1,000円台、3,000円台が続く。
スマートフォンユーザーに、現在のスマートフォン料金を尋ねたところ、端末代を除いた毎月の料金は、「2,000円台」が16.7%でトップ。「1,000円台」 16.1%、「3,000円台」 16.0%がこれに続いた。「1,000円台」から「3,000円台」までで、合計48.8%と約半数を占めた。ちなみに、今回の調査における毎月の料金の平均値は、約4,700円となっている。
■ スマホの毎月のデータ通信容量は、「2GB以上3GB未満」が15.6%で最多。
スマートフォンユーザーに、メイン利用のスマートフォンで契約している毎月のデータ通信容量を尋ねたところ、「2GB(ギガバイト)以上、3GB未満」が15.6%でトップ。「3GB以上5GB未満」 11.8%が続いた。「1GB未満」(10.8%)、「10GB以上20GB未満」(10.8%)、「使い放題」(7.7%)も一定の割合で出現している。データ通信容量が段階性で設定されているプランも多く見られるため、あくまで参考データとはなろう。
オンライン専用プランの普及は今後も注目されるが、毎月のデータ通信容量を絞って料金の安さにこだわったプラン、データ通信容量を多く消費するユーザーに向けた大容量プランや使い放題プラン、UQ mobileやワイモバイルなどのサブブランドによる格安プラン、MVNOによる割安なプランなど、ここ数年で日本のスマートフォン料金プランは、選択肢も増えた印象もある。
ICT総研では今後も、スマートフォンの「料金」、「つながりやすさ」、「通信速度」など、ユーザーにとって指標となる調査データを定期的に提供していく方針である。
* 本資料における全ての文章、数値、表、データは、アンケート調査実施時点のものである。
* Webアンケートの回収数は4,612件。2023年11月20日~27日に実施した。
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