都医師会副会長、重症者減「回復しただけではなく、40%くらいは亡くなられている」引き続き感染対策呼び掛け
スポーツ報知
東京都医師会は9日に定例会見を行い、猪口正孝副会長は都内の新型コロナウイルス重症患者について「いま重症の患者さんが減ってきたとニュースに流れていて皆さんホッとなされていると思いますが、多くの方がこの間に亡くなられた」と述べ、引き続きの感染対策を呼び掛けた。
都内の重症者数は1月20日に過去最多の160人に上り、1月下旬は150人前後で推移していたが、2月に入ってからは減少傾向にあり、9日時点で104人となっている。一方で都内の1日当たりの死者数は1月28日に初めて20人台に達し、今月3日に過去最多の32人が確認された。
猪口氏は「重症の患者さんが減ってきているのは、良くなっただけではなく40%くらいは亡くなられている」との現状認識を示し、「落ち着いている中にそういう不幸があることもご理解いただき、今後また増えて来ないようにご協力をお願いしたい」と求めた。
また、緊急事態宣言の期限とされている来月7日の都内感染状況について「現在の増加比約70%では、3月7日までの間に100人を切らない。3月7日まで増加比を60%くらいにぐっと押さえ込んでおけば、100人を切ってかなり低いところまでいく可能性がある。今ここが踏ん張りどころだ」と強調した。
東京都は9日、新型コロナウイルスの感染者が新たに412人確認されたと発表した。重症者数は前日から変わらず104人。1日当たりの新規感染者は3日連続で500人を下回った。直近7日間の新規感染者の平均は534・7人となり、前週(750・9人)の71・2%となった。