優太、厳粛な曲に聴き入る。ブルッフ「コル・ニドライ」
バーバ休みの月曜日
ジージは地元の鎮守様
御不動様のお祭り
ちょっとだけ静かな曲でも
聴こうと書斎に行くと
リクライニングチェアに
すで優太がいた。
不動明王とは違いますが、
エホバの神の曲
「コル・ニコドライ」
ユダヤ教の「贖罪の日」の音楽
しんみりと聴き入っていました。
「全ての誓い」
「言葉と心とは別」
深い旋律です。
優太は暫く聴いていたら
自分のお部屋に
戻りたくなったようです。
ジージとチョッとだけ
遊んだ優太
帰ったらまた
あそんでやるからね。
そんなわけで今朝
優太と聴いた曲をご紹介します。
クラ与太 ブルッフ 「コル・ニドライ」作品47
ドイツロマン派の作曲家ブルッフがチェリスト、ロベルト・ハウスマンとの交流から書かれて技術的なアドバイスを受けながら1881年ベルリンで初演・出版されたチェロと管弦楽のための協奏曲的な作品。なお、この前年にはイギリスのリヴァプール・フィルハーモニーの首席指揮者の職を得、またソプラノ歌手、クララ・トゥチェックと結婚するなど公私ともに順風満帆の時期であった。初演時の独奏もハウスマンで献呈された。
曲はユダヤ教の祭日ヨム・キブル(贖罪の日)で歌われる典礼歌「コル・ニドライ」(全ての誓いを意味する)の旋律とジョージ・ゴードン・バイロンの詩にアイザック・ネイサンが作曲した哀歌「ああ、彼らのために泣け」の旋律で構成されている。ブルッフはプロテスタントとのキリスト教徒ありユダヤ教のために書いたわけではないか、ベルリンのユダヤ共同体のカントール、アブラハム・ヤコブ・リヒテンシュタインと知己を得、ユタや教の音楽に興味をもったようです。曲は前半がニ短調四分の四拍子、アダージョ・マ・ノン・トロッポ、「コル・ニドライ」による心の奥まで染み渡る厳粛な音楽。後半はニ長調、ウン・ポコ・ピウ・アニマート、「ああ、彼らのために泣け」による叙情的な美しい旋律がハープを伴って歌われる。「旋律は音楽魂である。」と言ったブルッフの面目躍如の作品である。3曲ある「ヴァイオリン協奏曲」同じくヴィオリンと管弦楽のための「スコットランド幻想曲」と並んでもっとも演奏される代表作です。演奏時間は約10分。この作品チェロのための作品ですが、ヴィオラの独奏曲としても取り上げられることもあります。
私自身はチェロによる趣深い演奏の素晴らしさを理解しているのですが、ロマンティックすぎて重く感じることもあり、ヴィオラによる演奏のほうがしっくり来るようです。この場合管弦楽伴奏よりピアノ伴奏のほうがバランスが良いように思えます。そこで今回の私のチョイスは1953年生まれのロシア系ユダヤ人ユーリ・バシュメットのヴィオラ、ミハエル・ムンチャンのピアノ伴奏1990年録音です。バシュメットにはネーメ・ヤルヴィ指揮ロンドン交響楽団との共演もありますが、ピアノ伴奏版を選択します。濃厚な表情の演奏が好きな方は管弦楽伴奏もありだとは思います。バシュメットは技術的に凄いが機能的すぎると言われることもあるのも事実です。この曲くらいロマンティックだと彼くらいのニュートラルな演奏がちょうど良いと私は感じます。勿論旋律の細部まで丁寧に弾いるからこそなのですが。