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@MurakamiShinyu
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<title>ギリシア神話</title>
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<h3 id="クロノスとティーターン神">クロノスとティーターン神</h3>
<figure>
<img src="https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/3c/Chronos_by_Santo_Saccomanno_1876,_Cimitero_monumentale_di_Staglieno.jpg" alt="天使像のクロノス">
<figcaption aria-hidden="true">天使像のクロノス</figcaption>
</figure>
<p>ウーラノスより世界の支配権を奪ったクロノスは、第二代の王権を持つことになる。クロノスはウーラノスとガイアが生んだ子供たちのなかの末弟であり、彼の兄と姉に当たる神々は、クロノスの王権の下で、世界を支配・管掌する神々となる。とはいえ、この時代にはまだ、神々の役割分担は明確でなかった<span class="footnote">吉田 2006, pp. 28-31</span>。クロノスの兄弟姉妹たちはティーターンの神々と呼ばれ、オリュンポス十二神に似て、主要な神々は「ティーターンの十二の神」と呼ばれる。</p>
<p>これらのティーターンの十二の神としては、通常、次の神々が挙げられる。まず1)主神たるクロノス、2)その妻である女神レアー、3)長子オーケアノス、4)コイオス、5)ヒュペリーオーン、6)クレイオス、7)イーアペトス、8)女神テーテュース、9)女神テミス(法)、10)女神ムネーモシュネー(記憶)、11)女神ポイベー、12)女神テイアーである<span class="footnote">アポロドーロス &#x26; 高津春繁 訳 1978, 巻一I, 3</span>。アポロドーロスは女神ディオーネーをクロノスの姉妹に挙げているが、この名はゼウスの女性形であり、女神の性格には諸説がある。</p>
<p>ティーターンにはこれ以外にも、子孫が多数存在した。後にティーターンはオリュンポス神族に敗れ、タルタロスに落とされるが、全員が罰を受けた訳ではない。広義のティーターンの一族には、イーアペトスの子であるアトラース、プロメーテウス、エピメーテウスや、ヒュペリーオーンの子であるエーオース(暁)、セレーネー(月)、ヘーリオス(太陽)などがいた<span class="footnote">呉茂一『ギリシア神話』pp.24-32。</span></p>
<p>神々の王クロノスはしかし、母ガイアと父ウーラノスから呪いの予言を受ける。クロノス自身も、やがて王権をその息子に簒奪されるだろうというもので、クロノスはこれを怖れて、レアーとのあいだに生まれてくる子供をすべて飲み込む。レアーはこれに怒り、密かに末子ゼウスを身籠もり出産、石を産着にくるんで赤子と偽りクロノスに渡した<span class="footnote">アポロドーロス &#x26; 高津春繁 訳 1978, 巻一I, 6-7</span></p>
<h3 id="オリュンポス神の台頭と勝利">オリュンポス神の台頭と勝利</h3>
<p>ゼウスが成年に達すると、彼は父親クロノスに叛旗を翻し、まずクロノスに薬を飲ませて彼が飲み込んでいたゼウスの姉や兄たちを吐き出させた。クロノスは、ヘスティアー、デーメーテール、ヘーラーの三女神、そして次にハーデースとポセイドーン、そしてゼウスの身代わりの石を飲み込んでいたので、順序を逆にしてこれらの石と神々を吐き出した。</p>
<figure>
<img src="https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/93/Cornelis_Cornelisz._van_Haarlem_002.jpg" alt="">
<figcaption>オリュンポス神とティーターノマキアー</figcaption>
</figure>
<p>ゼウスたち兄弟姉妹は力を合わせてクロノスとその兄弟姉妹たち、すなわちティーターンの一族と戦争を行った。これをティーターノマキアー(ティーターンの戦争)と呼ぶ。ゼウス、ハーデース、ポセイドーンの三神はティーターノマキアーにおいて重要な役割を果たし、特にゼウスは雷霆を投げつけて地球や全宇宙、そしてその根源であるカオスまでも焼き払い、ティーターンたちに大打撃を与え、勝利した。その後ティーターン族をタルタロスに幽閉し、百腕巨人(ヘカトンケイレス)を番人とした。こうして勝利したゼウスたちは互いにくじを引き、その結果、ゼウスは天空を、ポセイドーンは海洋を、ハーデースは冥府をその支配領域として得た<span class="footnote">アポロドーロス &#x26; 高津春繁 訳 1978, 巻一II, 1</span></p>
<p>しかしガイアはティーターンをゼウスたちが幽閉したことに怒り、ギガース(巨人)たちをゼウスたちと戦う様に仕向けた。ギガースたち(ギガンテス)は巨大な体と獰猛な気性を備え、彼らは大挙してゼウスたちの一族に戦いを挑んだ。ゼウスたちは苦戦するが、シケリア島をギガースの上に投げおろすなど、激しい争いの末にこれを打破した。これらの戦いをギガントマキアー(巨人の戦争)と呼称する。</p>
<p>しかし、ガイアはなお諦めず、更に怒ってタルタロスと交わり、怪物テューポーンを生み出した。テューポーンは灼熱の噴流で地球を焼き尽くし、天に突進して全宇宙を大混乱の渦に叩き込むなど、圧倒的な強さを誇ったが、オリュンポス神族の連携によって遂に敗北し滅ぼされた<span class="footnote">アポロドーロス &#x26; 高津春繁 訳 1978, 巻一V, 1-3</span></p>
<p>かくして、ゼウスの王権は確立した。</p>
<h2 id="神話3オリュンポスの世界">神話3:オリュンポスの世界</h2>
<figure>
<img src="https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/85/Greece_Mount_Olympus_(1).jpg" alt="">
<figcaption>オリュンポス山</figcaption>
</figure>
<p>神々は、ホメーロスによれば、オリュンポスの高山に宮敷居まし、山頂の宮殿にあって、絶えることのない饗宴で日々を過ごしているとされる。神々は不死であり、神食(アムブロシアー)を食べ、神酒(ネクタール)を飲んでいるとされる<span class="footnote">呉茂一『ギリシア神話』p.48。</span></p>
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