「心理的安全性」をつくる4つの要素 話助挑新
「心理的安全性」とは、どのような構成要素によってつくられるのでしょうか?
私がシニアコンサルタントを務めるZENTechは、日本の組織文化・働き方・職場環境に合わせた「日本版・心理的安全性」づくりに取り組んできました。独自のサーベイシステムSAFETY ZONE®︎を開発し、日本の組織を6000チーム以上も計測。検証を重ねたところ、心理的安全性を高めるために重要な因子(要素)を見い出しました。
それが「話しやすさ」「助け合い」「挑戦」「新奇歓迎」の4つの因子です。
組織・チームに心理的安全性があるとき、この話助挑新の「4つの因子」が高いと思ってください。
心理的安全性は、この正解のない、変化の激しい時代の中で、だからこそチームが力を合わせ、知恵と工夫を積み重ね、アイデアを出し合うために大切です。4つの因子は、そのためのバロメーターでもあります。まずはこの4つの因子をものさしとして、ご自身のチームに当ててみてください。
「話しやすさ」因子…私は違う意見があるのですが!
雑談を含め、情報共有が頻繁に行われる環境はもちろん大切です。「話しやすさ」因子では、そのような情報共有の「量」に加えて「質」も大切です。
例えばあえての反対意見や、従来のサービスがうまくいっていない兆候など、あなたのチームは、「言いにくいけれど、仕事を前に進めるうえで大切なこと」「不都合だけど、しかし必要な真実」が発言され、共有され、それが歓迎される環境でしょうか?
「助け合い」因子…困ったことが起きました! 教えてくれてありがとう!
チームワークの根本となる因子で、お互いに助け合える環境のことです。日常的にリーダーや同僚と相談ができ、ミスやトラブルがあったとき、失敗した個人を責めるのではなく、解決・改善に向けて建設的な対話ができる状態です。
特に、あなたがリーダーや先輩の立場であれば、「知らないことをメンバー・後輩に率直に聞いたり、フラットに助けを求めることができるか?」をふりかえってみてください。
「挑戦」因子…ナイストライ! 試したこと自体が素晴らしい!
「挑戦」を掲げる組織で、実際に歓迎されているのは多くの場合、挑戦ではなく成功です。けれども成功が保証されていないものに取り組むのが挑戦であって、失敗はつきものです。挑戦の結果が判明する前に、まずは「挑戦したこと、そのもの」を歓迎できる周囲の環境が重要です。
この挑戦因子が高いと、アイデアや企画が出やすくなり、挑戦そのものの数、いわばチームの挑戦の総量を増やすことができるでしょう。
「新奇歓迎」因子…ダイバーシティ&インクルージョン。その視点はなかったよ!
「人」にフォーカスした因子です。その組織やチーム、時に社会や業界の「常識」にとらわれず、メンバー一人ひとりの強みや個性、新しい視点や発想を受け入れ、「まとはずれ」をむしろ歓迎する環境です。多ダイバーシティ様性が、早期に包インクルージョン摂され、うまく活用することに優れた組織・チームです。
これら心理的安全性4つの因子話助挑新について、まずはあなたのチームの現状把握を試みましょう。フォーカスポイントがわかると、打てる手も見えてくるものです。