イケメン・美人ほど「年収が高くて、出世しやすい」のは本当なのか?
アンケートでわかった驚きの結果パンドラの箱を開ける禁断の研究
ハンサム、美人は得なのか。顔の良さと年収には、関係があるのか。
私たちはしばしば、ハンサムや美人をうらやましいと感じがちだ。だが、実際のところ彼らがほんとうにモテて、金持ちで、幸せなのだろうか――意外かもしれないが、これまで客観的な統計データが存在しなかった。
そこで、ルックス(容姿、外見、見た目、美しさ)の社会的役割を調べるために、私は社会学者たちと研究プロジェクトを組んで、全国の2199人に学術調査を実施した。データを統計分析した結果、はじめて明らかになったことがいくつかある。
世の中の人をハンサム、美人な人から順に一列に並べたとして、「最初の25パーセント」のグループと「最後の25パーセント」のグループを比較してみよう。すると、もっともハンサム・美人なグループはもっともそうでないグループとくらべて、恋愛面で(15歳から最初の結婚までの)恋人の数が1.5倍、キスをした人数が1.7倍、告白してきた人数が1.8倍多かった。
経済面ではどうか。そうした人たちは、世帯年収が148万円、正規雇用が10パーセント、課長以上の役職者が倍ほど多い。それらの結果はすべて、統計的に意味のある(有意な)違いだった。
ハンサム、美人は得をしているはずだ――私たちがうすうす感じていることが、エビデンスによって裏づけられたのである。いわば「パンドラの箱」を開けたことで、世の中に「美容格差」が存在し、それが恋愛格差や経済格差や、さらに幸福格差まで引き起こしていることが分かった。