話しかけると質問に答えてくれたり、音楽をかけてくれる対話型AI(人工知能)スピーカーは、米国では2500万人以上の利用者がいるとされる。
日本語に対応した製品はなかなか出てこなかったが、10月に入りLINEが「ウェーブ」という製品を投入(試験販売は7月にスタート)。
グーグルもいよいよ日本語に対応した「グーグルホーム」の販売を開始した。年内にはアマゾンも「エコー」を日本市場に投入する予定である。
ひとたび使い始めると生活が一変するともいわれるAIスピーカーだが、実際、どの程度の実力があるのか。また家庭に導入するためにはどのような作業が必要なのか。筆者が実際にグーグルホームを購入し、使ってみた結果をご報告したいと思う。
繋いで話しかけるだけ
グーグルは10月6日、対話型AIスピーカー「グーグルホーム」日本語版の販売を開始した。価格は税込み1万5120円)と米国とほぼ同じ水準となっている。
LINEのウェーブも1万4000円(税込み)という価格に設定された(期間限定のキャンペーン価格は1万2800円)。各社とも、採算より普及を優先し、戦略的な価格設定を行っているとみてよいだろう。
グーグルホームは、直径約10cm、高さ14cm程度の多少丸みを帯びた円筒形。製品単体ではマイクやスピーカー、ネット接続機能などが入った単なる箱に過ぎない。
利用者の声を認識して質問に答えたり、各種作業を行っているのは、ネットの先に接続されたグーグルのサーバーである。
また同製品は、外観上、スイッチの類いがほとんど見当たらない。電源スイッチもないので基本的には電源を入れたままという使い方が想定されている。
本体上面を円形になぞると、音量を調節ができる。一旦ネットワークに接続した後は声で音量を調整できるので、使う機会はほとんどないのだが、最初に電源を入れた時に音が大きすぎる場合があるので、この操作は覚えておいた方がよいかもしれない。
初期設定など各種設定は「ホーム」というアプリから行う。グーグル「プレイストア」からスマホなどにダウンロードして実行すると、自動的にグーグルホームを検出してくれる。
初期設定ではグーグルホームがWi-Fiルータとして機能しているようで、まずは、そこにダイレクトにアクセスした後、家庭内のWi-Fi接続の設定画面になる。
文章で読むと面倒そうだが、実際にはほとんど意識しなくても使えるようになっているので戸惑うことはないだろう。
基本的な準備は出来たので、あとはグーグルホームに話しかけるだけである。人によっては機械に話しかけるのが照れくさいと感じるかもしれないが、慣れてしまえばあまり意識することはなくなるはずだ。