2023.02.23
# ライフ
「読解が苦手な子」に音読は効果ナシ…中学受験塾SAPIXの「意味がわかる読み方」
難関中学への高い合格率で知られる中学受験塾、SAPIX(サピックス)。「読解が苦手」という子には、どのようにアドバイスしているのだろうか。『10万人以上を指導した中学受験塾SAPIXだから知っている頭のいい子が家でやっていること』の著者で、教育ライターの佐藤智氏が、SAPIX小学部で国語を担当している国定栄太先生に聞いた。
文字を意味のある塊として読めない?
「この子、文字は読めているけれど内容はよくわかっていないみたい……」。そんなふうに感じたことはありませんか?
読解が苦手な子の特徴として、「文字を単なる文字としてしか認識していない」という課題が挙げられます。
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「たのしいうんどうかい」と書いてあったら、「た」「の」「し」「い」「う」「ん」「ど」「う」「か」「い」と一つ一つの文字を認知するだけで、意味のある言葉の塊として読むことができていないのです。
文字を追いかけることはできるけれど、意味は理解できていない。そのため、何も頭に残らず流れてしまいます。
このタイプの子は、いくら文字を追っても意味がわからないので、おもしろさを実感できず、「国語はつまらないものだ」と思ってしまいがちです。
加えて、「こう書いてあるじゃないの」「きちんと読みなさい」などと注意されることで、「自分はちゃんと読んでいるのに……」という思いを抱き、国語への苦手意識を深めてしまうこともあります。