2018.09.24
総裁選後に待ち受ける安倍首相「過去最大級の難問」が見えた
乗り越えるのは至難の業かも全然「善戦」じゃないのでは…
自民党総裁選が行われ、予定通り、安倍氏553票(69%)、石破氏254票(31%)のダブルスコアの圧勝で、安倍総理が三選を果たした。
左派系新聞は、どうもこれが面白くないようだ。そこで、石破氏の善戦という見出しで抵抗を見せている。地方票で安倍氏224票(55%)、石破氏181票(45%)という状況を指して「安倍氏は55%しかとれなかった」と批判するが、前回2012年総裁選では、石破氏は地方票を55%獲得している。今回、石破氏が10県において安倍氏を上回ったというが、前回は42都道府県だった。石破氏は地方選においても、前回と比べても大きく負けている。
事前の予想では、石破氏はトリプルスコアで負けるとなっていたから、「ダブルスコアなら善戦」という検証不能な言い分もある。しかし、これも冷静に考えればおかしい。
石破氏は、鳥取1区において1996年の小選挙区制から連続8回当選している。その間の平均得票率は69%である。これは大したものだが、その選挙において、相手候補がつねに「善戦」であった、といえるか。ちなみに、安倍氏も山口4区で小選挙区全勝であるが、平均得票率は71%である。石破氏も安倍氏も相手候補にダブルスコアで勝っているが、常に「圧勝」と表現される。それが総裁選では「善戦」となるのだから、ちょっと変だ。
なお、安倍総理が総裁選で石破氏の得票を超えた地域は、経済活動が盛んなところが多い。
例えば、一人当たりの製造品出荷額と安倍得票率には緩やかな相関関係がある。
ただし、アンチ安倍の人は、本稿でこれから述べる「安倍三選後の難題」を知れば、少しは気がおさまるかもしれない。
難題、というのはもちろん憲法改正についての話だ。