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「結局そうなるのか」という中国ゲーミングスマホ事情

Qualcomm支配のスマホフロアは、右も左もゲーミングスマホまみれ

【ChinaJoy 2019】

8月2日~5日開催

 ChinaJoyは、IntelとIntel搭載PCメーカーばかりを集めたインテルフロアや、QualcommのSnapdragonを搭載したスマートデバイスばかりを集めたQualcommフロア、そして周辺機器フロアなど、各種ハードウェアに特化したフロアが存在する。その中でも中国らしいユニークな風景を見せていたQualcommフロアの模様をお届けしたい。

 Qualcommフロアには、ZTE、Xiaomi、HUAWEI、OPPO、ASUSなどなど、ゲーミングスマホやゲームにも適した高性能スマホを扱うメーカーが文字通り軒を連ねていた。出展スタイルは、厳かに展示された1台にコンパニオンの女性を立たせ、まるでオートショーのような見せ方をしていたり、単純に性能をアピールするために、新作/定番タイトルで遊ばせたり、eスポーツ大会を開いたり、実に様々だった。

 個人的におもしろい出展の仕方だなと感じたのは、新型ゲーミングスマホ「紅魔3」を擁するZTEだ。「紅魔3」に、左手用のキーパッドとゲーミングマウスをBluetooth接続し、その状態でスマホ用バトルロイヤルゲームを遊ばせていた。

【ZTEブース】

 その風景は小さなモニターで遊ぶPCゲームそのもので、ついついそこまでやるならPCで遊べばいいのに、と余計な心配をしてしまうが、今の中国のゲームファンは、ゲームマシンといえば、ゲームコンソールでもゲーミングPCでもなくスマホだ。発想がそもそも違うわけだ。

 実際、ブースの様子を眺めていくと、次から次に試遊者が数珠つなぎで現われ、大人気だ。周りから写真を撮っていると「やりたいの? おもしろいからやってごらんよ」と勧められる始末。実際にプレイしてみたが、やはりBluetoothで繋いでいることもあって、若干もっさりしている印象があるが、最新のSnapdragon 855によるパフォーマンスは圧倒的で、ゲームそのものは非常に快適だ。現在、中国ではスマートフォンをメインフィールドとしたプロゲーマーが次々に誕生しているが、彼らはこういうプレイスタイルになるのかもしれないと思った。

【PCのようなスタイルでスマホゲームを遊ぶ】

 ちなみに繋がっているケーブルはすべて充電で、接続は無線。ゲーミングスマホとして電話や通知を遮断する機能や、よりパフォーマンスを上げるためのクロックアップ機能、「ICE2.0」と呼ばれる冷却ファンを内蔵し、長時間のプレイでも熱くならず快適にプレイでき、さらに有線LANアダプタを接続し、より快適なネットワークでゲームが楽しめるという。

 PC世代の筆者は「いや、そこまでするならやっぱりPCでいいんじゃないか」と思ってしまうのだが、これが中国の現実であり、日本の遠くない未来の風景かもしれない。

【デバイスは紅魔のオフィシャルプロダクト】
キーパッドとマウスは、中国のデバイスメーカーFlydigiのもので両社のロゴが入った紅魔オフィシャルプロダクトとなっている。キーパッドにマウスを繋げ、まとめてBluetoothで飛ばしている

【Qualcommフロアフォトギャラリー】
Qualcommフロア
Qualcomm
BLACK SHARK
ONEPLUS
MI(Xiaomi)
VIVO
OPPO
ASUS
ASUSは中国勢に交じってブース出展
出し物は7月に発表したばかりのゲーミングスマホROG Phone II
BLACK SHARKの新モデル。ゴテゴテしたデザインが特徴だ