インタビュー
令和のFC用シューティング「超翼戦騎エスティーク」完成記念インタビュー。元コンパイルの開発陣など精鋭クリエイターによる'80年代テイスト満載のタイトル
2024年12月6日 19:26
- 【超翼戦騎エスティーク】
- 12月16日 発売
- 価格:50ユーロ(約7,900円)※送料別
- 販売元:Broke Studio
キャット・ホイ商事が企画する、FC用オリジナルシューティングゲーム「超翼戦騎エスティーク」がフランスのパブリッシャー・Broke Studioより12月16日に、FC用ならびにNES用ロムカセットが発売される。日本からも購入が可能で、価格は50ユーロ(約7,900円)+配送料となる。
「超翼戦騎エスティーク」は、同社代表の駒林貴行氏が企画・プロデュースするタイトルで、その豊富な人脈により著名なゲームクリエイターが開発に参加。現代の開発技術を投入し、1980年代テイストあふれるシューティングゲームとして構想1年半、開発1年をかけてついに完成、発売が決定した。
国内の「ワンダーフェスティバル」や「BitSummit Drift」、台湾の「G-EIGHT 2024」などに出展、秋葉原Heyではフィールドテストも実施され、国内外のクラシックゲームファンから大きな注目を集めていた。
本稿では令和に生まれた8ビットシューティングゲームとして完成した本作の簡単なレビューと、開発陣4名へのインタビューをお送りしていこう。
1980年代当時を思わせる単純明快なルールと、現代のプレイヤーに向けた遊びやすさがコンセプト
FC用カートリッジとして発売されるこの「超翼戦騎(ちょうよくせんき)エスティーク」は、横スクロールのシューティングゲームだ。20XX、異星人に侵略された地球を救うため、主人公の草壁マリィは祖父が作り上げた超可変ロボ「エスティーク」に乗り込み、6つの都市の上空で展開される異星人との戦いへとおもむいていく。
操作は単純明快で、十字ボタンによる自機の移動と、2つのボタンによるショット&変形で、ショットボタンは押し続けると連射され、連打すると強力な「スーパーウェポン」を発射する。またSELECTボタンで自機のスピードを3段階に変更可能だ。
ゲームはシールド制で、ダメージを受けるとシールドが減少、0の状態でもう1度ダメージを受けるとゲームオーバーとなるが、シールドは一定時間ダメージを受けないようにするか、ネコ型のパワーアップアイテムを取ると回復する。
エスティークはファイター形態とロボット形態で性質が異なり、前者は当たり判定が縦に小さいので前方からの攻撃を回避しやすく、後者はステージの地形に接触してもダメージを受けなくなり、シールドの回復が早くなる。またスーパーウェポンの効果も変わるので戦況によって変形していくのが攻略の定石となるだろう。
パワーアップも2種類のみという割り切った仕様で、エスティークの周囲を丸い「B.I.T.」が回転し敵弾を破壊する守備的な「B」と、ショットを3方向に連射する攻撃的な「W」があり、ゲームは前者を装備した状態でスタートする。アイテムは攻撃の手段を変えるもので、同じものを取っても強化されることはない。ただしスーパーウェポンのストックが増える効果があるので、可能な限り取っておきたいところ。また時折ネコ型のアイテムが出現することもあり、これを取るとプレイヤーに大きな祝福をもたらしてくれる。
ゲームは全6ステージ(ゲーム中はCITYと表記)で、最終ステージ以外は各国の都市をモチーフとしている。背景は同じパターンの繰り返しではなく、少しずつ様子が変わっていくのも見どころ。ステージの最後にはボスが登場。当時は実現できなかったような緻密な巨大なボスにも注目だ。
今回発売されるのは日本向けのFC用と海外向けのNES用で、ゲーム内容は同じだ。ただ、オープニングやエンディングのメッセージの言語とストーリーが異なっている。プレイするにはファミコンやNintendo Entertainment Systemの実機や互換機が必要なので要注意。PCや現行ゲーム機への移植は今のところ未定とのことだ。