どこかで聞いたことがあるような無いような・・・そんな「ケセランパセラン」という言葉。
みなさんはこの言葉の正体をご存知でしょうか?
そこでここではケセランパセランとは一体どういうものなの家を見ていきましょう。
昔からその存在にまつわる話はあったのですが、現代では徐々に正体に関する説もいくつか出てきています。
目次
ケセランパセランとは?
ケセランパセランとは簡単に言えば、ふわふわした塊のことです。
日本では妖怪と呼ばれたり、海外では妖精と呼ばれたり・・・。
まことしやかに語られる空想上の存在とされてきました。
江戸時代からの民間伝承
ケセランパセランは江戸時代以降、民間伝承として語り継がれている謎の生物です。
タンポポの綿毛のような見た目をしている物体であり、ウサギの尻尾のようだと形容されることもあります。
ケセランパセランは動物かも植物かもわからないことから、妖怪だとする伝承も残っています。
妖怪辞典などでも紹介されてきた歴史があります。
海外では未確認生物として扱われることもあり、一種のUMAのような存在とされています。
基本的には白いほわほわ
「ケセランパセランって何?」と聞かれると答えに戸惑ってしまいますが、言葉で説明すると「白くてふわふわした毛玉のようなもの」となります。
それが空中をふわふわと飛んでいると言われてきているので、確かに妖怪や妖精のような存在に思われます。
海外でも同様の伝承がある?
日本ではケセランパセランと呼ばれている存在は、西洋ではゴッサマー(Gossamer)やエンゼルヘア(Angel hair)と呼ばれるものと同一とされています。
もし本当にケセランパセランが生き物なのだとしたら、海外でも目撃されるということからかなり生息域の広い生物だと考えられますね。
とはいえ、このケセランパセランは生き物なのかどうかすらもわからないという意見が大多数となっているようです。
不思議な名前の由来
ケセランパセランという不思議な響きの名前。
その由来とされる説について見ていきましょう。
ケ・セラ・セラ由来説
ひとつに、スペイン語「ケ・セラ・セラ」を由来とする説があります。
「なるようになる」という意味があり、この言葉が日本に伝来した際に何かしらの理由からケセランパセランとなり、ふわふわした不思議な存在の名前としてつけられたとされています。
ちなみに、この言葉はドリス・デイという人物が1956年に発表した楽曲にも使用されており、同年のアルフレッド・ヒッチコック監督映画「知りすぎていた男」の主題歌にも抜擢されました。
ポルトガル語で「獣類の胎内に生ずる結石」を意味する「ヘイサラバサラ」という言葉があり、それがケセランパセランの由来だとする説もあります。
妖怪の名前由来説
全身が毛に覆われた「けうけげん」という日本の妖怪がいます。
一時ブームにもなった「妖怪ウォッチ」にも登場したことで知名度が高まりました。
ケセランパセランも毛の塊であることから、この妖怪けうけげんが名前の由来になったのではないかという意見もあります。
形状から来たとする説
ケセランパセランは毛玉に似た姿をしているとされることから、「羽毛のようにパサパサしているから」という形状から取られたという考えもあります。
幸運などの様々な言い伝え
実はケセランパセランに出会うと幸運が訪れるという伝承も残っています。
あくまでも逸話の域を出ないものの、ここからはケセランパセランにまつわる言い伝えについてご紹介します。
捕まえると幸運が訪れる?
・幸せを運んでくれる
・ビワの木の近くで見られる
・狐からの贈り物である
・成長すると2つに増殖する
・おしろいで成長する
・穴がないと死んでしまう
ケセランパセランには上記のような民間伝承が数多く残っています。
未確認生物にはよくある話といえば、よくある話です。
ケセランパセランの正体
ケセランパセランとされるものがなんなのか、その正体は未だにわかっていません。
様々な伝承があることから研究が進められ、様々な説が飛び交うようになりました。
ここからは、その中でもメジャーなものをご紹介します。
動物由来説
ケセランパセランは、江戸時代の百科事典に掲載されている「鮓荅(ヘイサラバサラ)」のことであり、動物の肝臓や胆嚢に生じる白い玉だとする説があります。
これは、前述したポルトガル語のヘイサラバサラと同じものですね。
日本の動物園や水族館などでもケセランパセランを展示しているところがあります。
山形県の加茂水族館では、ケセランパセランのことを「猛禽類が小動物を食べた際に排泄される毛玉である」と説明して展示しています。
その他にも、東北地方などでは小動物が捕食された際に食べ残された、皮膚部分が丸まってできたものだという意見もあります。
植物由来説
1970年代の日本では、これがケセランパセランだ!というブームが起きました。
この時にケセランパセランとされたものの多くは、植物の冠毛や綿毛だッタとされています。
主にアザミやオキナグサ、ブタナ、タンポポモドキなどの冠毛や綿毛が集まって形成されたものがケセランパセランだとされることもありました。
おしろいを与えると増えるという伝承から、カビの一種がケセランパセランとされたのでは、という説もあります。
昆虫由来説
ケセランパセランの正体は、雪虫やアオバハゴロモの幼虫ではないかという説もあります。
たしかに、両者の姿は毛玉のように見えます。
鉱物由来説
ケセランパセランは、生物ではなく、オーケン石などの鉱物からできている物体だという意見もあります。
オケナイトともいわれるその石は、ウサギの毛を思わせるガラス状の繊維がその表面を覆っています。
その姿は、まるで生きた鉱物と言いたくなり、これを生物と勘違いしたものがケセランパセランなのかもしれません。
まとめ
ケセランパセランは正体も未だに不明なものの、確かに日本だけではなく世界各国で目撃されてきました。
どのような存在なのかはわかりませんが、もし見ることができたら幸せを運んできてくれるかもしれませんよ?