TOEIC Part 7は英語の長文(「文書」や「パッセージ」とも呼ばれる)を読んで、設問に答える問題で、読解力が試されます。制限時間内に全ての設問に解答するのが難しいという受験者が多いパートです。
今回は試験が近い人や、どのテキストを使っていいのか悩んでいる人に、おすすめの問題集を紹介します。
試験当日までに万全の対策をして、目標のスコアをゲットしましょう!
パート7を対策するならTOEIC対策アプリの「Santaアルク」もおすすめです。長文を解く際に下線が引ける機能など、学習をサポートする機能が用意されています。長文対策をアプリでやりたい人にはぴったりですよ。
目次
TOEIC Part 7はどんな問題が出る?
Part 7では、チャットや広告、Eメールなどの英語の長文を読む問題が出題されます。
これらの長文の読み方や、設問の解き方のコツを学ぶ前に、まず以下の点を把握しましょう。
- Part 7の問題形式
- Part 7の難易度
これらの点を知っておくことで、焦らず問題に取り組めます。
では、詳しく見ていきましょう。
Part 7の問題形式
Part 7の英語の長文は、シングルパッセージ、ダブルパッセージ、トリプルパッセージの3種類あり合計15セット、設問は合計54問出題されます。
シングルパッセージは、英語の長文が1つのもので、設問は合計29問出題されます。1つの長文につき、設問の数は2つから4つです。長文の種類としては、手紙やEメールが多く出題されます。
一方、ダブルパッセージ(長文が2つ)やトリプルパッセージ(長文が3つ)は、設問が合計25問出題されます。1つの長文につき、設問の数は約5つです。長文の種類は、広告や記事などが多く、全体ではシングルパッセージより長いのが特徴です。
問題を解くコツとしては、英文を読み始める前に、一番上のQuestions 186-190 refer to the following ...(186から190番の問題は以下の...に関する問題です)の部分を確認することです。...から長文の種類が分かり、内容を理解しやすくなり、解答の優先順位をつけるときの参考にもなります。特に、ダブルパッセージやトリプルパッセージは、英文が長く内容も複雑なので、必ず確認をしましょう。
Part 7の難易度
Part 7は全パートの中で最も難易度が高いといわれます。
単語の数が多く、使われている文法のレベルが高いからでしょう。
Part 7は最後まで解けない人が多く、問題を解く際には、時間配分を考える必要があります。設問1つにつき1分で解くのが目安です。
シングルパッセージは、Part 7の中では英文が短い方ですが、ダブルパッセージやトリプルパッセージより内容が難しい場合があります。ダブルパッセージやトリプルパッセージでも、シンプルな英文が出題される可能性もあります。英文の長さに惑わされずに、解ける問題からどんどん解いていきましょう。
Part 7対策のおすすめ問題集5選
制限時間内にPart 7をすべて解くためには、以下の5つの問題集を使って対策するのがおすすめです。
- 『公式TOEIC Listening&Reading Part 7速読演習』
- 『新形式問題対応 改訂版 世界一わかりやすいTOEICテストの授業〔Part 7読解〕』
- 『TOEIC L&R テスト 究極のゼミPart 7』
- 『TOEIC L&R TEST 990点獲得 最強Part 7模試』
- 『TOEIC L&R TEST 出る問超特急 金の読解』
早速、具体的に内容を見ていきましょう。
『公式TOEIC Listening&Reading Part 7速読演習』
本書では、Part 7の読解スピードを上げるための、基本的なトレーニング(スラッシュ読み、虫食い読み)や文書タイプ別の問題の解き方を紹介。
徐々に読むスピードを上げ、Part 7を全問解答することを目指します。
また、実際のTOEICを手がけるETSが作成したPart 7の問題1回分(54問)が収録されていて、本番同様の問題が解けるのも魅力です。
本書で少しずつ読む力を付けて、本番の試験で力を発揮しましょう。
『新形式問題対応 改訂版 世界一わかりやすいTOEICテストの授業〔Part 7読解〕』
本書は主に600~700点を目指す人を対象としていて、英文読解に慣れていない人や、自分のレベルが分からない人でも取り組みやすいテキストです。
長文読解は「対策に取り掛かりにくい」と思っている人が多いのではないでしょうか。本書ではスタディサプリでおなじみの関先生が、問題を解くためには、英文をどう読むのか、どういう表現に注意して読むかを詳しく解説しています。
Part 7で押さえるべきポイントをつかむことで、勉強にあまり時間がかけられない人も、効率よく対策ができます。
『TOEIC L&R テスト 究極のゼミ Part 7』
本書はスコアが600点以上の人におすすめの問題集です。
本書では、Part 7の設問をタイプごとに分類し、解き方のコツを解説。Part 7のすべての設問の対策ができるので、スコアアップしたい人は必見です。講義形式の解説が含まれており、飽きずに楽しく試験対策ができます。
中級から上級へ、レベルアップをしたい人にぴったりのテキストです。
スコアが500点台の人にはレベルが高いので、「世界一わかりやすいTOEICテストの授業〔Part 7読解〕」で基礎を固めた後に、本書に取り組みましょう。
『TOEIC L & R TEST 990点獲得 最強Part 7模試』
現時点でスコア800点の人が、900点以上を目指す際にぴったりな応用問題が収録された問題集です。問題を何度も解き直すことで長文読解力を伸ばします。
60日間分のカリキュラムに分かれているため、計画的に試験対策が行えます。問題はややハイレベルですが、繰り返し解くことで、難易度の高い問題にも対応できる力が付きます。
Part 7の対策に悩んでいる人にも取り組みやすいおすすめの一冊です。問題の質が高く、内容が充実しています。
『TOEIC L&R TEST 出る問超特急 金の読解』
人気の「特急シリーズ」から、Part 7の基礎から実践問題までの対策ができる一冊です
このテキストでは、TOEICで頻出するタイプの問題がなんと349問(模試も3回分)も収録されています。問題をたくさん解くことで、Part 7に慣れ、解答スピードを上げることを目指します。
解説が丁寧なので、理解を深めやすく、最後まで取り組みやすいテキストです。
また英文には人気の「金のフレーズ」の単語が8割も含まれているので、単語を記憶に定着させるのにも役立ちます。
Part 7を解く時のコツ
Part 7はTOEICの中でも、苦手意識を持つ人が多いパートではないのでしょうか。
でも、以下のポイントを押さえれば、問題が解きやすくなります。
- 先に長文を確認する
- 設問のタイプを分類する
- 飛ばし読みをせず、全文読む
早速、詳しく解説していきましょう。
先に問題(長文)を確認する
Part 7を解く際に、まず出題されている長文にどんなものがあるか目を通しましょう。
テスト時間内に全問解き終わるためには、先に各長文のざっくりとしたテーマを把握するのが効率的です。その上で、時間がかかりそうなテーマであれば、飛ばして、別の長文を解きましょう。時間が限られているので、効率よく問題を解くことがスコアアップのコツです。また、見直しやじっくりと考えたい問題に多くの時間を充てる必要もあります。
順番通りに解かなければならないルールはないので、解ける長文から解いていき、確実に点数を稼ぎましょう。
問題(設問)のタイプを分類する
TOEIC Part 7(長文読解)で頻出する設問には、ピンポイント型問題・文脈型問題・選択肢照合型問題などのタイプがあります。
「ピンポイント型問題」は、長文の中のある特定の情報が問われます。答えは長文に書いてあるので、設問の内容が理解できれば、得点になりやすい問題です。長文で使用されている表現が、設問で別の表現に言い換えられている場合があり、読解力のスキルを磨くと同時に、頻出しやすい英語表現は覚える必要があります。
一方で、「文脈型問題」と「選択肢照合型問題」は、長文の要点・文脈を理解する力が試されます。特に、「選択肢照合型問題」は、長文をすべて読まないと、問題が解けません。直前の対策では間に合わないので、日頃から制限時間を意識しながら英文を読む練習を行いましょう。
それぞれの問題タイプに合わせて対策を行い、1問でも多く解答できるようにしましょう。Part 7の問題タイプについて詳しく知りたい人は、上で紹介した『TOEIC L&R 究極のゼミPart 7』がおすすめです。
飛ばし読みをせず、全文読む
Part 7の対策で「長文は解答のヒントがありそうな箇所だけを読む」といわれることもありますが、長文をすべて読まないと、解答できないタイプの設問があります。
長文を所々読むと、同じ箇所を何度も読んでしまうことがあります。限られた時間を無駄にしてしまい、問題が最後まで解けない原因になります。したがって、長文はすべて読むのがおすすめです。
Part 7の設問は、長文の中に解答のヒントが出てくる順番で出題されます。長文を読む前に、設問の先読みをしておきましょう。そうすれば、スムーズに長文の内容が理解できるはずです。
特に、700点や800点を目指している人は、一問一問のミスが命取りなので、飛ばし読みは厳禁です。本文を読む速さが重要となるので、ある程度分量のある英文を、制限時間を決めて、毎日精読して、力を付けましょう。
Part 7で出題される語彙や英語表現は、やさしいものから難しいものまでさまざまです。勉強する際に、分からない単語や表現があれば、次に出題された時に理解できるように、調べて覚えるようにしましょう。
長文をすべて読むことで、読み落としを防ぎ、Part 7が得点源につながります。
長文読解対策の進め方
試験本番までに読解力を高めるには、以下の方法を実践しましょう。
- 時間配分を意識する
- 1冊の問題集をやり切る
- 文章を精読し、分からない単語や文法を覚える
具体的に詳しく紹介していきます。
時間配分を意識する
普段の勉強から時間配分を意識しましょう。
実際の試験を想定して対策をすれば、本番も落ち着いて問題に取り組めます。
リーディングは75分間の制限時間があり、Part 7に使える時間の目安は55分です。実際のテスト1回分の問題を、途中で休まず55分で解く練習をしてみましょう。設問1つにつき1分で解答することを意識して、問題を解きます。
特に、ダブルパッセージやトリプルパッセージは英文が多いので、ここを解くために時間の確保が必要です。解ける問題はサクサク解いていき、見直しやじっくりと考えたい問題に時間を充てられるようにしましょう。
Part 7の時間配分については、以下の記事で詳しく解説しています。
1冊の問題集をやり切る
本番までに、1冊の問題集をやり切ると、確実に実力がつき、自信が持てます。
いくつもの問題集に手を付けてしまうと、中途半端になります。これ、という1冊を決めたら、ひたすらそれを繰り返し解くことで、単語や英語表現の知識が増えていきます。問題集を解き切ったということが自信につながり、本番の試験にも落ち着いて臨めるでしょう。
文章を精読し、分からない単語や文法を覚える
分からない単語や文法が出てきたら、その場で覚えましょう。
英文をスラスラ読むために必要な知識だからです。
長文読解は、いかに効率よく英文を読み進められるかが大きな鍵となります。試験で分からない単語や文法が出てくると、途中で中断しがちです。内容理解にも時間がかかり、最後の問題までたどり着かなくなる可能性があります。そうならないように、普段からひたすら英文を精読し、多くの単語や文法の知識を身に着けましょう。
まとめ
TOEIC Part 7は、テストの中でも最も時間が必要なパートになります。
スコアアップを目指すには、時間配分を考えて精読を行ったり、本番を見通した問題をひたすら繰り返し解いたりすることが有効です。
多くの問題集が発売されていますが、1冊を最後までやり切ることで、自信と読解力が付きます。
目標スコアが達成できるように、コツコツ学習を継続していきましょう!
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